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どこまで?

由宇は廊下へ両手両膝を突いた格好で落ち込んでいた。


「保健室閉まっていましたね」

「あぁ。男女2人きりで保健室へ行くだけでも心ウキウキワクワクなのにな……」

「栗戸さん。何度も言いますが僕は男ですからね?」

「晶。事象の結果が直接観測できなければ全ての可能性は同時に存在しているのだよ」

「栗戸さん。何を言いたいのか分かりません」

「つまり決定的な物証をこの目で見ない限り俺の中で晶は【女の子】で問題ないのさ」


由宇が勢いよく立ち上がり、晶へ向かって笑顔でサムズアップ。


「……認めさせます……直接見せて認めさせます……」


晶がズボンのベルトへ手をかけカチャカチャと外しにかかる。

由宇は晶へ背を向けて大きな声で叫びながら走り出す。


「キャー! 助けてぇ! ここに露出魔がいますぅぅ!」

「なっ! 何を言い出すのですか! ここには栗戸さんしか居ませんよ。ほら。確認してください」

「『2人きりだから平気さ。ゲヘヘっ』だなんて! 鬼畜。鬼畜ですわ」

「栗戸さんが相手なら僕だって怒れますからね!」

「『無理矢理受け入れろ』と言われても意思を曲げる事なんて絶対しないわ! 挫けないわ」


由宇が廊下を走り切り、階段を上ろうとした時、現れた人影は彼の首へラリアットをキメる。


「廊下で騒ぐな! ましてや走るな!! そして根本……先生は本当に哀しい気持ちだ……」


一目で落ち込んでいると分かる顔をして、男性教師が現れた。

普段から真面目な晶に落胆したのか詳しい事情は語られない。

だが由宇の突進を完璧に受け止めて宙へ浮かせた事はたいしたものだ。

突然のラリアットに反応して受け身を取り後頭部を護った由宇の事も一応褒めておく。


そして晶がどこまで晒したのか語る者は誰もいない。

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 この作品の前作はこちら。

主に会話で成り立つ世界

 作者本命作品はこちら。第6部分【異世界初の買い物】まで改稿。

せっかく異世界来たのに俺一人では無双出来ない

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