作戦会議
「ヂリヲン光線銃を取り返すわよ!」
司が力強く宣言をする。
ただひたすらに迷宮へ潜るテーブルトークは失敗した。
伝説的コンピューターゲーム【ウ○ザードリ○】にあるアイテム集めの面白さはない。
帰宅困難な嵐の中、奪われた【ヂリヲン光線銃】を教師から取り戻すべく、作戦会議が始まる。
「みんな! 作戦を考えて」
「…まずは保管場所の特定…」
「うんうん。まずはそれよね」
「…敵戦力…教師の人数確認…」
「この嵐で登校するかしら?」
「…最低でも1人はいる…情報は正確な方が良い…」
「そこに異論はないわ」
「…職員室への偵察を進言する…」
「うんうん。その進言を採用するわ! 由宇。行きなさい!」
司の命令に対して由宇は良い顔をしない。
「司……俺が1人で職員室へ入れば、そのまま帰還出来ない可能性が高過ぎる」
「そうなの?」
「普段の行いが悪いからな。この課題の山も鶴に対抗した作戦行動の対価だしな」
「黒井さんのスナイプは鬼でしたから。それなら僕が『課題への質問』をしてきます」
「確かに鶴っちは反則的な強さだったわ。あたしも晶君の案に賛成」
「…作戦に異議なし…みんな…褒めても何も出ない…」
「大反対だ莫迦野郎! 晶と男性教師を2人きりにして間違いが起きたらどうする気だ!」
「栗戸さん! 僕は男です!」
「確かに先生を『この嵐だ。叫んでも助けは来ないぞ』とか言う犯罪者へしたくないわね」
「東海林さんも! 僕は男ですからね!」
「…私は男同士でも…」
「黒井さんが一番酷いです!」
晶の大きな瞳がウルウルと湿り庇護欲をそそる魅力を放ち始める。
3人は『いじり過ぎた』と思うが良いものを見れたので後悔は全くしていない。
「それじゃあ晶。男同士2人で行くか?」
「はい!!」
目を細めて笑う晶の顔へ流れる一雫の涙。
由宇は『この笑顔は惚れ直す可愛さだ』と心のアルバムへ永久保存した。




