今年も続く春の一日
全員部活に参加が義務付けられた学校の部活動に馴染めない4人が繰り広げる部活動。
放課後、部活の時間がやってきた。
相変わらず四人の活動場所は屋上だ。
司は由宇から体操着を奪い、現在はセーラー服の代わりに、我が物のように着ている。
全体的に見れば、セーラー服にスパッツよりは、マシになっている。
だが、股下まである体操着は、見る人が見れば、ワンピースのミニスカートだ。
股下まで伸びる【白い体操着】とそこからチラチラ覗ける【黒のスパッツ】の組み合わせは、その手の変態が見ればご褒美以外の何物でもない。
同じツートンカラーでも警察さんとはえらい違いのツートンカラーだ。
直接手で触れると、えらい違いのツートンカラーにお世話になるので、要注意である。
そんな司達の今日の部活動は【毎年春の手紙祭り】のお手伝い。
春の突風で飛ばされないように、由宇と晶が司の仕分けた手紙を持つ事になっている。
鶴は次の手紙を司へと渡す係だ。
既に、下駄箱、机の中、ロッカーの中、勝手にカバンの中に入れられた手紙は全て廃棄済。
一人で手紙を直接持ってきた人の分だけ、司は分別している。
「今年は二年生だし手紙減っていたよな?」
「なんか今日、急に手紙が増えたのよね」
「東海林さんの登校が噂になっていましたから」
「…んっ…」
黙々と鶴が手紙を司に渡し、司が手紙に目を通すと、由宇へと渡す。
何十回と繰り返した結果、晶に渡った手紙は一通も無かった。
「今年も名前なしの呼び出し状ばかりだったわ」
「今年も全部無視か?」
「無視に決まっているわ。 これだけの呼び出しに応じていたら身が持たないわよ」
「…ラブレター…本当に届くのね…」
「鶴っちは貰った事無いの?」
「…ない…」
「栗戸さん! いきなり何を書き始めているのですか!?」
「鶴へのラブレターに決まっているだろう! 鶴の初めては俺がいただく!!」
司が鉛筆を持った由宇の右手を踏み抜く。
由宇の持った鉛筆は見事に折れているが、彼の指は折れない。
この位で骨が折れていては、司と共に生活する事は出来ない。
それでも激しい痛みの為、由宇は屋上のコンクリートの上を、転げまわっていた。
部活をさぼり、逢引きをしていたカップルが、由宇を避けるように屋上から去って行く。
「栗戸さん!大丈夫ですか!?」
「あんたが言うと、なんか卑猥なのよ!」
「…偽物は要らない…」
「だけど由宇。 良い仕事をしたわね! 邪魔者が大分消えたわ!!」
屋上を不当に占拠して、いつも通り全く意味の無い、部活動が続く。




