卓上演劇編1 集落へ
全員部活に参加が義務付けられた学校の部活動に馴染めない4人が繰り広げる部活動。
「おっ。今日は更新が早いな……と思ったがもう21時過ぎているのか」
「さっさと僕らの世界を更新して本命作品の改稿を今日中に終える作戦だったのですが」
「作者にしては珍しくあたし達の世界を作るのに時間が掛かったわね!」
「これから改稿作業が終わるのか? 全然進んでいないだろう?」
「作者風邪もひいているしね。いつ寝ても良いようにってのもあるのよ」
「…スピリタス…」
「喉の気持ち悪さが取れると最近毎日飲んでいるな」
「小さじ一杯程度だけどね」
「…十分…」
「あれは飲んでいると言いません! 喉を焼いているだけです!」
「確かに喉が焼けるな……」
「誰も読まない作者の活動報告はそろそろ終わりにしてあたし達の活動を始めるわよ!」
「…私も始めたい…」
※そのままテーブルトーク風に書くと小説として書きにくいので独自の方法を取ります。
美雪(プレイヤー司)は無外流の切紙を伝授され、更なる修行を求め【地獄の門】が現れたと言われる山奥の集落へ訪れた。
集落自体はそんなに大きなものでは無い。
だが市場が集落の規模に比べると異常なほどに大きい。
市場全体を回れば揃わない物は無いと思える程に露店が連なっている。
「もし。一つものを尋ねたいのですが」
「へい。いらっしゃい。どんな物をお探しで」
「すまない。あたしが探しているのは物ではなく店なのです」
「どのような店をお探しで?」
「風の噂で鬼退治をする者達が集う店があると聞いています」
「市場の外れに二階建ての立派な建物がそれで」
「ありがとう」
「何かありましたら、うちの店を是非ご贔屓に」
「その時はお願いします」
美雪は露店の店主に礼を言ってその場を去った。
彼は長い黒髪を頭の上で束ねて後ろに流した侍姿の美少女剣士を見えなくなるまで見送る。
『男装をしているのが勿体無い』
そんな事を思う彼の元に新たな客から声が掛かる。
「…店主…」
「へい。いらっしゃい。どんな物をお探しで」
振り返った店主は驚きを隠すので精一杯だった。
そこには顔に大きな爪痕を残し、これから葬式にでも行くのかと思える黒の背広で固めた、小さな少女が一人影の様にたたずんでいた。
『今が夜ならば間違いなく悲鳴を上げていた』
店主は心にそんな思いを抱きながらも顔には出さずいつも通りの応対をする。
「へい。いらっしゃい。どんな物をお探しで」
「…二度目…店を探してる…」
「どのような店をお探しで?」
「…鬼退治の店…」
「市場の外れに二階建ての立派な建物がそれで」
「…ありがと…」
「何かありましたら、うちの店を是非ご贔屓に」
「…よろしく…」
クロウ(プレイヤー鶴)もまた美雪と同じ店を目指す。
『あんな少女が鬼退治か……顔の傷、何かあったのだろうな』
店主は自分の妄想の翼を広げ、少女の過去を思った。
再び店主へと声が掛かる、今日は千客万来だ。
「あのすみません」
「へい。いらっしゃい。どんな物をお探しで」
振り返った店主は今度は喜びを隠すので精一杯だった。
そこにはあざといほどに可愛い小柄な少女がいる。
前髪は眉毛の位置で一直線に切り揃え、他は顎の下辺りで前髪同様に一直線になっている。
格好は裾の広がった三分丈のズボンを履き、上はセーラー襟のついた半袖だ。
『イエス! ロリショタ! ノー! タッチ!』
店主の脳裏へ紳士淑女協定の合言葉が浮かんだ。
「ごめんなさい。物を買いに来たのではないのです。僕はお店を探しています」
「どのような店をお探しで?」
「この集落には鬼退治をする者達が集う店があると聞き参りました」
「悪い事は言わねぇ。やめときなお嬢ちゃん」
「僕は男です!」
すかさずチハヤ(プレイヤー晶)が反論をした。
この娘もか。
思わず素の口調が出ちまった。
この集落には色町もある。
紳士淑女協定を破る奴が居るとは思いたく無いが、自衛も大事な事だ。
鬼退治をする仲間を集うにしても女より男の方が有利な事も確かだ。
それをするには格好が可愛すぎるけどな!
「これは失礼を。鬼退治をする者達が集う館は市場の外れに二階建ての立派な建物です」
「ありがとうございます。行ってみますね」
「何かありましたら、うちの店を是非ご贔屓に」
「その時は是非寄らせて頂きます」
『千客万来と思ったが三人共客では無かったな』
何人もの若者を道案内したが、再び顔を合わせる事が出来た若者は半数いるかどうか。
店主は今日初めて会った三人の行く末を案じた。




