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subtle  作者: 水野葵
33/46

Fool

 十二時を告げる鐘が鳴る。

 愛している、と(ささや)いた。


「……悪い冗談だね」


 (だま)されないよ、と男が微笑(わら)う。

 (あお)い瞳がかすかに揺れた。


四月馬鹿(エイプリルフール)でしょ?」


 春の日差しにくすぶる吐息。


 冷めた紅茶に舌を打つと

 男はますますにやりとした。


「らしくないね、こんなベタな(ウソ)を ―――」


 はたと口を閉じる。


「……嘘?」


 男はまじまじと私を見た。

 まさか、そんな、と低く(うめ)く。


「ねぇ、嘘を()いていいのって ―――」


 私はゆっくりと口の端を()り上げた。


「さぁ?」


 ふと思い付いた。ただ、それだけ。


 あぁ、けれど ―――


「冗談でしょ? ねぇ、ちょっと!」


 慌てふためく男を後目(しりめ)

 私は苦い紅茶を飲み干した。

日本語題:うそ真実まこと

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