表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
subtle  作者: 水野葵
26/46

Alternative

  ねぇ、もし人生を選べるとして


 “本当に欲しいモノは手に入るけれど、それ以外は何にも手に入らない人生”と

 “本当に欲しいモノは手に入らないけれど、それ以外は何でも手に入る人生”なら


  キミはどっちを選ぶ?


「またお前は……」


  くだらない、と眉を寄せるキミに

  ボクはにんまりと笑ってみせる。


「選べない?」


  いいや、と黒い()が揺れる。

  ボクはますますにやりとした。


「……前者」


  あぁ ―――


「私なら前者を選ぶよ」


  (わら)ってしまうね。


「キミはやっぱり ―――」


  アイツを求めているんだね。

  他には何人(なんに)も要らないと

  言い切ってしまえるくらいに。


  ただアイツだけを ―――


「……お前は?」


  くぐもった声が響く。


「お前ならどちらを選ぶ?」


  石楠花(しゃくなげ)色の頬をなぞりながら

  ボクはしばらく考え込んだ。


「ボクは ―――」


  これまでのボクなら選ばなかった。


  選べなかった。


  でも、今は ―――


「……ボクも前者かな」


  うろんな目を向けるキミに口付けて

  ボクはまたゆっくりとほほ笑んだ。


「欲しいモノができたんだ」


  それはきっと

  どうやってもボクの手に入らないから。

日本語題:石楠花しゃくなげとこころ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 心にグッとくる切ない物語でした。 同じ状況だったと仮定して、私なら前者、後者のどちらを選ぶだろう?と考えながら読みました。 こういった切ない物語も好きです。ありがとうございます。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ