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哲考所  作者: 歌川 詩季
28/43

第27考.食物連鎖と進化

エビ派です。



※noteにも転載しております。

 エビやカニ、美味しいですよね。

 でも、殻が食べにくい。やつら、ほかの生き物に食べられないように進化したので、当然かと。


 フグも、好きなかたいらっしゃいますね。

 でも、毒がある。それも、ほかの生き物に食べられないための進化。


 どちらも、食べられることを避けて生存を続けるために、進化をしてきました。

 でもね、いくら殻を身に(まと)っても、毒をからだにもっても。われわれは、調理して食べてしまいます。

 むしろ、そういったものほど、高級食材だったり美味しいとされて、喜んで食べるのが人間だったりします。


 いくら殻がかたくなっても、そのための調理器具を、きっとつくりだしますし。いくら身体じゅうを毒だらけにしても、いつかその毒をものともしない体質に進化してしまうかもしれません。


 食べられるほうと、食べるほうの進化と対策のイタチごっこ。こんなの、きりがありませんね。


 そしたらいつか。

 エビ、カニやフグも、殻や毒で身を守っても、無駄なことだと(あきら)めて。いっそのこと、方向転換となる進化を目指すかもしれません。食べるのが困難な存在になることよりも、そもそも、だれも食べがらない存在になること。


 つまり、「美味しく」なくなる進化をするのではないでしょうか。美味しくなくなれば、そんな苦労をしてまで、わざわざ殻や毒のあるものを食べないでしょうから——まあ、それでも「珍味」とかいって、ありがりがたがって食べるひともいるのでしょうが。


 あるいは、ほかの生き物が、みんなそろって「美味しくない」進化をしてしまったら。

 人間も、食べるものを確保するするために。「美味しくない」はずのそれらの生き物を、「美味しく感じる」ための進化(変化)をえらぶのかもしれません。


 ついには。

 未来の人類と、われわれとは味覚が、おおきくちがってしまって。

 いっしょの食卓についても、双方ともが美味しく食べられる食事は、できなくなっているかもしれませんね。

 カニは、食べにくい(汗)

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― 新着の感想 ―
[一言] 中納言ってお高いエビ料理の店に連れて行ってもらった事がありますが… 意外とエビって食べるとこ少ないんですよね。 ロブスターとかカニの爪は意外と食べであったり。ずわいはハサミ使わなくても身が簡…
[良い点]  進化って不思議ですよね。  たまたま変異したものが適応すると進化?  歌川さまが考察されたように「美味しくない」ものが生き残れば、未来は「美味しくない」ものが溢れるのかも。  調味料でも…
[良い点] 思考実験とでも言うのでしょうか。哲考所、おもしろいなと思いました。哲学の世界に、興味があります。 私もエビ派です。カニはほぼカニで満足なほうです。 [一言] 歌川詩季さまは、いろいろなこと…
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