第18考.好きな漢字 その3「犇」
「木」→「林」→「森」のグレード・アップは、見事としか言いようがありません!
※noteにも転載しております。
同じ漢字を、複数くっつけて。
その意味を、強めた漢字ってのがあります。
補助魔法の「重ねがけ」みたいな、イメージです。
化学だと、こちらは共有結合。
ちなみに、英語でもちょくちょく。
同じ単語や。近い意味を持つ、ふたつの単語を。
「and」で繋いだり、「with」で添加して。意味というか、イメージを強調・増幅することがあるんです。
例)
①「A and(with)A」
「FIRE and(with)FIRE」【名詞】
「WHITE and WHITE」【形容詞】
②「A and(with)B」
「FIRE and(with)FLAME」【名詞】
「WHITE and PALE」【形容詞】
「形容詞 名詞 形容詞」っていう。前置と後置の、修飾重ねがけも、ありますね。
この場合は。前置と後置の形容詞は、同じものであるのが多いように思いますが。近い意味の、別の単語でもできるのでしょう。
例)
① 「形容詞A 名詞 形容詞A」
「BLUE sky BLUE」
② 「形容詞A 名詞 形容詞B」
「WHITE face PALE」
おっと。また話が逸れ始めたので、軌道修正を。
はい、今回は漢字がテーマです。
ここで、ひとつことわっておくと。
ぜんぶがぜんぶ。
くっつけられた、もとの漢字の意味がちゃんと残されて。そのまま、強められているわけでもありません。
まぁ、例を見ていきましょう。
① ふたつ、くっける(横)
例)
「林」「棘」「赫」「絲」
:もとの意味を、そのまま重ねる
「朋」
:もとの意味そのままを、重ねるわけではない
② ふたつ、くっつける(縦)
例)
「炎」
:もとの意味を、そのまま重ねる
「多」「昌」「圭」
:もとの意味そのままを、重ねるわけではない
③ みっつ、くっつける
「森」「蟲」
:もとの意味を、そのまま重ねる
「品」「晶」「轟」
:もとの意味そのままを、重ねるわけではない
そんなにたくさん、あるわけでもないですが。
中でも、私のお気に入りはこれです。
「犇」
「ひしめ-く」です。
みっつ、くっつけて。もとの意味そのままを、重ねるわけではないタイプです。
「牛」三匹を寄せ合うなんて、その牛口密度の高さといったら。
まさに
「ギュウ!」「ギュウ!!」「ギュウ!!!」
って、詰め込みぐあい。
これが、お肉の話ならいいなぁ。って思ってましたら。
調べてみると案の定。飲食店の名前やメニューには、すでに多用されている漢字みたいです。
みなさんも、漢字お好きなようですね。
「豚」みっつでも、美味しそうですが。
…画数多いなぁ。




