48 影が望む光
「は、はっ……何だよ、あいつら……」
解き放った怪物兵団をも壊滅させてみせたアースガルズ軍に、オーズは乾いた笑いを漏らすしかなかった。
彼を含めたヴァナヘイム兵の殆どが、あの怪物が出現した瞬間から自軍の圧倒的優位を確信していた。
混沌に満ちた戦場で行われる殺戮のパレード――ミーミルが口ずさんだそのフレーズは、半ばまでは実現していたのだ。そのまま彼の計画通りに事が進めば、この夜にでも王都への侵攻を決定づけられるはずだった。
「まさか、バルドルまでも参戦するとは……あいつは争いごとを嫌う性格だったのだが」
「彼に最後に会ったのはいつだ、ヘーニル? 130年も経てば人の性格くらい変わるだろうよ。……それでも、あの小僧の神様気取りは変わっていないようだったがな」
弟分の台詞に鼻を鳴らすミーミル。その声音からは隠しきれない苛立ちが滲み出していた。
トールが参戦して以降、仕掛けた策が尽く破られている。常に完璧であることを自負していた男には、その事実が何よりも気に食わない。
初めて目にする大将のそんな様子に、そばに控えていた副官らが落ち着かなさそうに視線を彷徨わせる中――艶やかな女性の声が、毛羽立った態度の彼を宥めた。
「あなたらしくないわね、ミーミル。――オッタル、彼にお茶を。少し気持ちを落ち着けるべきだわ」
天幕から顔を出したフレイヤは、トレードマークである鷹の羽衣をはためかせながら側近に指示を出す。
それから天を仰ぎ、先程まで月が見えていた位置に浮いた人工の太陽を見て、口元を歪めた。
「偽りの太陽を掲げて兵を導こうというのね、バルドル。全く、どこまでも貴方らしいわ」
常に人のために正しくあろうとする光の神の微笑みを脳裏に浮かべ、フレイヤはそう吐き捨てるように言った。
覇道を猛進する彼女にはバルドルのやり方が気に入らない。彼がフレイヤにない人望を持ち、彼女が知らない「愛」を唱えていることを、美の女神は理解している。分かっているからこそ、自分にないものを手にしているバルドルから無性に目を背けたくてたまらなくなる。
「……彼の光は私の闇で塗り潰す。ミーミル、ここからは私が直々に指揮を執るわ。あなたはあくまでも私の副官として動きなさい。いいわね?」
湯気が立っているコップの茶を啜るミーミルへ、フレイヤは有無を言わせぬ口調で命じた。
思えば、最初から自分で全てを行っていれば良かったのだ。ミーミルは知恵者だが、知恵ばかりで肝心の魔力では敵方のトールやバルドルに劣っている。悪魔アスモデウスの加護を得て今やオーディンにも匹敵するほど力を増幅させたフレイヤならば、アースガルズのどの神々にも敗れる理由はない。
「あなたは私の策に不備がないか確認し、何かあればその都度言ってくれればいい。作戦の考案は私がメインで進めるわ」
ミーミルの軍師としての強い自負を、重ねた言葉で押し込める。
知恵の神は頷くしかなかった。逆らえばこの場で粛清されるのだと、彼は直感的に悟っていた。
◆
王都アスガルドの『聖魔導学園』前の大通り。
光の神による束の間の太陽がこの街をも照らしている中、ノアとヨルムンガンドとの戦闘は続いていた。
「【迸れ、太古の激流】! ――【水龍の大瀑布】!!」
呪文の詠唱が響き渡り、彼女が剣を掲げると同時に水の魔力が一気に解放された。
空中から大滝のように落下する水流に、ロキを乗せて戦う世界蛇は身を翻して回避しようとするが――。
「ちっ、避けきれないか」
回避が間に合わないと見ると、すかさずロキが赤い防壁を張って迫る攻撃を防いでいく。
ヨルムンガンド自体の知能はそれほど高くなく、あの【ユグドラシル・システム】のカインやアベルと比べれば御しやすい。
戦闘が開始されてから一向にノアの技がその蛇に通らないのは、ひとえにロキが蛇を支援しているためだ。
これではノアが無駄に魔力を消費するのみで、ヨルムンガンドの体力は温存されたまま。彼女が電池切れを起こした瞬間、その毒牙が身体を貫いて動きの一切を縛るだろう。そうなれば彼女は不死の呪いに縛られたまま、怪物が子供たちを蹂躙する光景をただ眺めるしかなくなる。
「そんなことには、させない……!」
ロキの魔力だって無限ではないはず。いつか訪れる限界――そのタイミングを狙えば、最大の障壁となっている彼を打倒できるのだ。
それまで粘り、増援が来るまでの時間を稼ぐ。それが今のノアのやれることだ。
「【炎魔法】! 【雷魔法】!」
蛇が吐き出すジェル状の毒液の弾丸を、ノアは家々の屋根上を飛び回ることで回避していく。曲芸師さながらの駆動で敵の攻撃を掻い潜る合間にも、魔力消費の少ない単純な攻撃を敵の馬鹿でかい図体へ向けて放った。
その都度ロキは防衛魔法を使用しつつ、歯向かってくる女傑に言葉を投げかけ続ける。
「本当に私の手を取る気はないのかい、ノア! こんな無益な争いは止めて、共に戦おうじゃないか! 君なら私の望みを叶えられる!」
「あんたの利己主義に付き合う道理はない! 街を破壊し、国民や神を殺した先に一体何があるっていうんだ!? あんたはそうやって混沌を楽しんでいるだけなんだろう――130年前の大戦の時のように!」
ロキの誘いをノアは断固として拒んだ。
この男には前科がある。そもそも130年前の戦争の発端となったのが、彼だったのだ。戦犯として処刑された一人の神をロキが唆していたことは彼の手によってもみ消されていたが、【アカシックレコード】としてノアは全容を記録していた。
「あぁ、そうだったね。君は私の目立った行動を全て把握できてるんだった。それじゃなびかないわけだ……しつこく勧誘して済まなかったね」
道化のような笑みを口許に刻み、ロキはそこで思い出したようで謝ってくる。
本心から謝罪する気の欠片もない言い草に、ノアは心底から苛立って衝動的に炎魔法を彼の顔面めがけて撃ち放った。
顔の前で腕をひと振りするのみの動作でそれをかき消しながら、ロキは最後に尋ねた。
「一つ聞こう。ノア、君は今でもイヴ女王の忠実な下僕なのかい?」
彼の問いに、ノアは思わずその場で足を止めてしまう。隙を晒してしまったことにすぐさま「まずい」と唇を噛む彼女だったが、ロキも蛇も仕掛けてくることなく返答を待っていた。
「……それは、違う。私はもう、あの人の意思には縛られてはいない。あの人の過ちを正すために、私は戦っているのだから!」
強固な信念をもってノアは答える。たとえ誰に何と揺さぶられようとも、彼女はその決意を曲げることは決してない。
その覚悟を聞き届け、ロキは胸のうちに彼女の言葉がすうっと染み渡っていくのを感じた。やはり、目指している場所は同じなのだ。イヴ女王を救済する――手段は違えど、願うことは同一なのだ。
――イヴ様が道を踏み外したことにはずっと前から感づいていた。そのことに関して彼女と直接話したこともあった。だけど……説得したところで彼女は何も改める気はなかった。悪魔に頼り、まやかしの平和を演出し続ける……それに意味があるとは、私にはどうしても思えなかったんだ。
――修正できないのなら壊してしまえ。一度壊し、崩れ去った古い支配の残骸を拾い上げ、それを加工して新たな支配を作り上げればいい。これまでの破壊は、そのために必要になる通過儀礼だ。
ロキの思想も、ノアのそれと等しく揺るがないものだ。
イヴ本人の心を動かすことで変える、イヴの支配を完膚なきまでに叩き潰して次のリーダーを用意する――この二極の方針は、どちらが間違っているとは言えない。
嘘の平和を永遠に掲げる代わりに、今の世界を守るか。退廃した女王の支配に幕を引く代わりに、今の世界を壊してしまうか。
「残念ながら、君と私とでは理想があまりに異なっているようだ。…………君にもう未練はない。邪魔者はここで抹消する」
ロキは心底がっかりした様子で首を横に振った。少しの間、瞑目していた彼だったが、やがて目を開くとそれまでとは打って変わって冷酷な口調で宣告する。
大蛇と朱髪の神の眼差しに射抜かれ、ノアが得物を握る手に力を溜め始めた、その時――睥睨し合う二者の間に、新たな第三者の声が割って入った。
「邪魔者はあなたでしょう、ロキ様。いや……ロキ。お前の身勝手は、これ以上許しておけない」
やや掠れた少年の声。ノアの背後から彼女の前まで歩み出た彼は、ロキを見上げて低めた声で訴える。
浅葱色の髪をした後ろ姿は小柄で、シャツの上にベストを羽織り、スラックスを履いた出で立ちは学生そのもの。どう見ても学園の生徒だとしか思えない少年の登場に、ノアは面食らった。
「おい、少年……ここは子供が来ていい場所じゃない。他の生徒たちと一緒に、学園の地下シェルターに避難しな! あの神は学生なんかが敵う相手じゃないんだよ!」
「私はただの子供ではない。そこのロキと同じ……私もイヴに不老の術式を授かった者の一人なのだ」
振り返った少年の顔を目にして、ノアは記憶の引き出しの奥から一人の人物を引っ張り出した。
以前会った時と髪の色や服装が異なるが、その繊細そうな顔や表情は明確に覚えている。
「グリームニル……!? あんた、シルと会っていたとは聞いてたけど、そんな見た目変えてたなんて」
「積もる話は後だ。今は律儀に待ってくれているこの男が、いつ牙を剥くとも限らんからな」
少年は腰に差していた短杖を抜き、悠々とした表情の神へそれを向けた。
グリームニルのそんな台詞にロキは声を上げて笑う。
「はははっ! まずは久しぶりと言っておこう、吟遊詩人くん! どうやら、オーディンの下にいた頃よりも可愛げがなくなってしまったようだね。私は前の君の方が好きだったのだが」
「お前の好みなどどうだっていい。私はシル・ヴァルキュリアと志を同じくすると決めた。だから、この都市で暴虐の限りを尽くすお前を放置してはおけない! どんな理由があろうと、罪のない人間を殺戮することは悪だ――その悪をなくすために、私はお前を倒すッ!」
語気を強める少年は、横目でノアに視線を送った。
共に戦えるな、と目で訊ねてくる彼に女傑は頷く。シル・ヴァルキュリアを通じて、自分たちは既に志を共有している同士だ。百年以上ぶりの再会であろうとも、連携は望めるはず。――いや、絶対に連携しなければならないのだ。
「私が悪か。そりゃ間違ってはいないよ。ふふふ……ではかかってきなさい! ヨルムンガンドの全ての力を解放しよう」
ロキは英雄を生み出すために、自ら望んで悪役を演じている。仰々しく両腕を開いて笑みを深める彼は、浮遊魔法で空中に浮き上がると、近くの5階建てビルの屋上に着地した。
「おい、待てッ――」
グリームニルがすかさず後を追おうとその建物を仰ぐが、ノアは彼に駆け寄るとその腕を引いた。
「なぜ止める!?」
「焦るな、グリームニル。……深追いしても捕まる相手じゃないよ」
「っ、それは……」
自分たちとロキとの力量差、さらにはあの神の狡猾さを鑑みてノアはそう判断した。
それには少年も咄嗟に反駁できず、彼はノアに素直に従う。
「ああ、そうだな……。お前が前衛、私が後衛、これでいこう」
「了解。背中は任せたよ」
ロキがこの場を去ってから、ヨルムンガンドは身を翻して進路を再び『聖魔導学園』へと向ける。この怪物は人間の魔力を食らって生きているため、魔力に溢れる若い魔導士たちがいる学園は格好の餌なのだ。
アスファルトの道路を軋ませながら蠕動する大蛇。そのスピードはさして早くなく、人間が走って追いつける程度だった。ノアとグリームニルは蛇の前方に回り込み、それぞれの得物を構えて詠唱を開始する。
「【風の精よ。我は世界の記憶を刻む者。嵐を巻き起こし、我が身に加護を】!」
「【防陣展開、フェーズ1】!」
ノアの剣から巻き起こった風が彼女の身体にも纏い、その動きを補佐する付与魔法となる。
また、グリームニルは杖の石突を地面に突き立て、瞳を閉じて巨大な土壁が出現するのをイメージした。ヨルムンガンドの進撃を食い止めるには、ただの防壁では足りない。ありったけの【心意の力】で強化したそれでないと、怪物の体当たりすらも耐えることは叶わないだろう。
地面から分厚い岩盤がせり上がり、少年の背後でいくつも横に連なって大通りを完全に遮断する盾となっていく。
「引き裂け、剣風よ!」
鋭く叫び、彼女は剣を下段から一気に振り上げる。その剣風が実体を持つ空気の刃と化し、驀進する大蛇の前面の鱗を抉っていこうとするが――超硬質の金属の如き鱗は、それを一切通さなかった。
「まだまだッ! 【氷の刃】!」
一度の失敗では引き下がらない。即座に次の一手を繰り出す彼女の剣は地面を叩き、切っ先から漏れ出た氷の魔力が周囲の道路をたちまち凍らせていく。
『――――!?』
突然凍りついた道路に大蛇は身体を派手にスリップさせ、進路から外れた右のビルに激突した。衝撃に崩壊した建物の瓦礫が、蛇の身体にのしかかる。しかしそれをものともせず、大蛇は身体を震わせてその瓦礫を振り払った。
隕石が落下するように大量の瓦礫が降り注いできてノアは舌打ちする。
だがそこですかさず、グリームニルはドーム状の防壁を生み出して自身と彼女を護った。
「【フェーズ2! 陣形変化!】」
怪物がのたうつことにより、周辺の建造物はほぼ壊滅。そのすぐそばにいた彼女らも、グリームニルの防壁がなければ即死していた。
半透明な土色をした魔力の防壁越しに、二人は怪物を改めて見つめた。
――スケールが違いすぎる。これまで私たちが戦ったことのあるどの怪物よりも、こいつはでかい。たった二人の魔導士のちっぽけな魔法で、こいつを殺しきれるのか……?
さっきの風の刃が大蛇の鱗を切り裂いていたとして、それは人間に例えれば小指に切り傷が出来たのにも満たない規模の傷だ。大蛇の息の根を止める一撃には絶対になりえない。
「ねえ、グリームニル。街の住人に数え切れない犠牲が出ることは、もう避けられないよね……?」
「……それは、事実だろうな」
「じゃあ、もう躊躇してなんかいられない。不死者として女王に与えられた権限の全てを、ここで解き放つ」
先程の魔法よりも遥かに威力の高い大魔法を、ノアは使うと決めた。撃てば広範囲を巻き込む砲撃――逃げ遅れた住民にも及びかねない攻撃だが、出し惜しんではいられない。
「【天を統べる竜の王よ。我は世界の記憶を護る者。我らに翼を授け、蒼穹を駆ける自由を】」
大蛇が体勢を立て直す。それと同時に早口で彼女は呪文を唱え、自分たちの使い魔となる魔導生物を召喚する。
「【天竜召喚】!!」
魔法陣が彼女らの頭上に描き出され、そこから矢のように飛び出したのは一体の『飛竜』だ。
一対の翼を持つ、怪物の中で最も飛行能力に優れた一種。白銀の羽毛に長い首、飛行中は折りたためる四肢が特徴の、全長15メートルにもなる竜である。
「さぁ、飛ぶよ!!」
「っ、ああ!」
一旦高々と舞い上がった後、旋回してからこちらへ急降下してくる怪物へ、剣を腰に収めたノアは右手を高く掲げて見せる。
低空飛行で彼女のもとへ迷いなく向かってくる飛竜。怪物がスピードを落とし、こちらとすれ違おうというその瞬間――ノアはグリームニルの手を取り、高く跳躍して竜の背へと飛び移った。
「【固着】!」
次に、力魔法で竜の胴を挟んだ自分たちの脚を固定する。
再会したばかりの相手がここまで滞りなく自分に応えてくれたことに感謝しながら、ノアは竜に急上昇するよう命じた。
ヨルムンガンドの暴れる余波の届かない位置まで移動したところで、女傑が少年に訊ねる。
「あんたの防壁は、その側を離れても継続できるんだよな?」
「ああ。もちろん制限時間はある、最大で15分程度のな」
「――それだけあれば十分だ。あんたはあの防壁を完璧な状態で維持することに注力しておいて。ヨルムンガンドはあたしが、最大限の力で弱らせる」
自分一人の力では倒しきれなくとも、怪物の体力を半減させるくらいはできると彼女は踏んでいた。
グリームニルはその見積もりを信じて頷く。攻撃魔法に優れない彼は、ノアにその役目を一任した。
神バルドルによって生み出された太陽の下、飛竜に騎乗したノアは自身の持つ最高火力の魔法を練り上げ始める。
「【世界を統べるもの、管理者へ願う。我は世界の記憶を顕現する者。歴史の影に踊り、闇に生きた、女王の片割れ――」
彼女が呪文を口ずさむ間にも、ヨルムンガンドは毒液を撒き散らしながら猛進していた。
学園前にそびえるグリームニルの防壁に怪物は立ち往生し、毒液や触手を用いて活路を開こうとする。上空へと飛翔したノアたちになど目もくれず、ただひたむきに、若い生命を求めて学園へと迫った。
「【刃を振るい悪を断つ、偽りの正義に堕ちた者。緊縛されし力を解き放ち、黄昏の脅威に抗え。下すは氷結の神罰。遍くを停止させ、静寂をもたらす、眠りの罰】」
淀みなく詠唱を最終段階まで運び、女傑は前へ突き出した手のひらに全身の魔力を集中させていく。
詠唱という名目の「呼び出し」により、彼女は己に込められた魔法という記憶を鮮明に再現できる。女王イヴが作成した魔法のデータ――これは、それを再現しつつノアなりのアレンジを加えた、ヨルムンガンドの暴走を封じるのに最も適した魔術だ。
『ぎゅるりああッ!?』
世界蛇がその背から槍のように射出した触手が、岩盤の防壁の一点を穿ち――すぐさま修復される壁にぎっちりと固定されてしまう。壁を破壊するつもりで行った攻撃によって、逆に動きを制限された形だ。これに蛇が苛立たないわけがなく、彼は衝動的に咆哮を上げた。
飛竜のいる上空の空気をも震わせる大音声。が、ノアは今更動じることもなく、詠唱の結句となる魔法名口にしてそれを完成させた。
「――【絶氷】」
瞬間、女の掌の前で溜め込まれていた魔力が膨張し――限界を迎えて一気に破裂した。
その直後、大蛇の濁った視界は一面の白に染まる。何が起こったのか咄嗟に理解が追いつかない中、【禁忌の獣】の一体は全身のあらゆる動きを止めた。




