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黄昏英雄譚 ~アナザーワールド・クロニクル~  作者: 憂木 ヒロ
第9章 『ユグドラシル』編

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21  永久の魔導士・シル

 エルフの女王とダークエルフの少年が対峙して、激しい魔術の戦いを繰り広げている。

 その光景を前にして、シルは自分がどうするべきか迷った。

 始まってしまった戦争を早期の段階で調停する――シルの目的に沿って考えれば止めに入るべきなのは分かっている。しかし、シルはティターニアに敗れた人間なのだ。あの戦いに割り込んだところで、先の戦闘の繰り返しになってしまう可能性は限りなく高い。


「エストラス君、私は何をすればいいの……? 私に、何が出来る……?」


 紫紺の銃弾と漆黒の弾丸が飛び交い、それに合わせて両者が視認するのも困難な速度で飛行する。

 シルの目には彼らが、白と黒の光が尾を引きながら猛スピードで滅茶苦茶に動いているようにしか見えなかった。

 何、これ、と彼女は絶句する。何なのだ、この速度は。本当に人なのか。これではまさしく、【神】ではないか――。


「何よ……私は、神に戦いを挑まなきゃならないの……? 肩書きだけの【神】である私が、本物の強者に立ち向かわなくちゃならないの……?」


 身体の震えが止まらない。

 あの時、シルの喉笛を掻き切る寸前まで迫った黒い腕――あれを思い返すだけで、彼女の心には恐怖心と無力感が重くのし掛かる。

 負の感情に支配される魔女だったが、そんな中でも思ったのは、アルフヘイムに降りてきてから出会った人たちの姿だった。


 ――エストラス君、カトレアちゃん、アイル君、そしてヴィーザル様。私はあなたたちが笑って暮らせる世界を作ると決めた。それなのに……。


 シルは腰に差していた杖を抜き、その柄を強く握り締めた。

 負けちゃダメだ、顔を上げて目の前の困難に抗わなくては――大切な人たちを想い、彼女はそう意志を固め直す。

 学生時代、来る試合に勝てないのではないかと悩み、パールに相談したことがあった。その時に彼から言われた言葉が今になって甦り、彼女の胸の中で響く。

 

 ――『腕っぷしで絶対に勝てない相手はいる。けれど、人を動かす方法は何も戦いだけじゃないよ。俺が話術を得意とするように、君にも何かしらあるんじゃない?』


 自分の持つ長所とは何だ? 考えてみても、ぱっと出てくるものはない。

 では、これまで自分は何をしてきたのか? 

 シルはイヴの作る世界に疑念を抱き、彼女に抗うと決め、グリームニルなど協力者も得た。そしてアスガルドで官僚の一人としてフレイのもとで働き、ここまでやって来た。

 その活動の中で、シルが発揮してきた強みとは何か――シルに対し、周囲の者たちはどう評していたのか。記憶の引き出しを探り、彼女はその答えを導こうとする。


『しつこいな、お前は。いつまでも粘着質に過去のことを持ち出すのは止めたらどうだ』

『姉さん、決めたことには一直線だもんね。その粘り強さは私と姉さんの共通点だと思うよ? だから――』


 頭に浮かんだのは、グリームニルとエルの台詞だった。

 そう、シルの強みは目標に向かって我慢強く進んでいく、粘り強さだ。そのしつこさこそが、彼女が他の誰よりも優れている長所なのだ。


「そうよね……諦めちゃいけないわよね。例え魔術で叶わなくとも、やれることは必ずある。どんな相手だろうとしつこく食らいついてやるわ!」


 行動は決まった。彗星のごとく輝きを放ちながら空中戦を展開する二名の魔導士を毅然と見つめ、シルはすうっと一度深呼吸する。

 それから、この戦場にいる者すべてに届かせる気持ちで彼女は声を張り上げ、訴えた。


「――女王ティターニア陛下! 並びに、ダークエルフの司令官殿にお願い申し上げます!! 今すぐに戦闘を中断して、どうか、私の話を聞いて頂けないでしょうか!?」


 あまりに直接的な物言いだと自分でも思う。まともに聞き入れてもらえるかも、正直怪しい。

 だが、少しでも彼らの注意を引ければ。一瞬でも戦闘が中断されれば、介入の余地が出来るかもしれない。

 

 影が具現化した巨腕の一撃を、同じくらい黒い防壁が受け止めた。

 鈍重な衝撃音の向こうから、少年の声がシルへ問うてくる。


「貴女は誰です!? 人間が、なぜ今ここに――?」


 怪訝そうに細められた暗い色の瞳が、シルを射抜いた。明らかに警戒している。そしてほんの一時揺れた瞳から、僅かな狼狽も感じ取れた。

 無言だったがティターニアもまた、突如現れた魔女を見ていた。こちらの眼に映されているのは、邪魔をされたことに対する怒りと困惑である。

 

「私はシル・ヴァルキュリア! アスガルドより、世界の異変に関する調査という使命を帯びてこの地に参りました! 私が願うのはただ一つ、この世界の永久なる平和です! どうか――どうか争いを止めて、対話による解決を図ってはいただけませんか!?」


 彼らがこちらに注目したのを確かめ、すかさずシルは自分の主張を言葉にした。

 そんな彼女の訴えに、まず答えたのは女王ティターニアだった。


「馬鹿なことを言わないで! こいつらは私の軍や民たちを何百、何千と殺したのよ。その罰はまだ、下されてないわ!」

「攻めた側に全くの非がないとは言いません! ですが、そのようなことを言っていたら、いつまで経っても争いはなくならないではありませんか! 今、世界は危機に瀕しようとしている――それを加味しても、早期に終止符を打って和解するべきです! これは、イヴ様の明確なる意思です!!」


 ティターニアにイヴの名を出してもさしたる効果はないことは、分かっている。シルの狙いはダークエルフの少年を揺さぶることだ。

 彼らが兵を退かせれば、ひとまずこの戦は終わる。ティターニアに『シュヴァルツアルフヘイム』を侵攻する意思がなければ、完全に燃え広がる前に戦火は収まるのだ。

 

「イヴ女王の――」


 神器使いの少年の表情がくしゃりと歪んだ。

 その顔からして明確なのは――この子は女王に歯向かうことに抵抗を抱いているということ。しかし、それは戦いに出る時に考えてもいるはずだ。一時は封じ込めた葛藤が、シルの言葉で再び表に出てきたといったところか。

 

「戦いを止めてくれる……?」


 少年の防壁をティターニアの魔手が砕くことは叶わず、その暗黒はあえなく霧散していった。

 女王ティターニアが次の攻撃に移る前に、シルは少年へ急いで近づく。

 努めて優しい口調で訊ねたシルに、フェイはただ長い睫毛を伏せるだけだった。


「あ……あなたは」


 魔女は防壁越しに彼の顔を覗こうとする。彼女の視線を受け、フェイは唇をきつく噛み締めた後、瞳を閉じて首を横に振った。


「……シル・ヴァルキュリアさん、だっけ。貴女の言うことは分かるよ。僕だって、出来ることなら戦争なんかしたくない。でもね……僕以外の、大多数のダークエルフの怒りや憎しみは、僕一人じゃ抑えられないほどに膨れ上がっているんだ」

「だからって、止めなくていいの? あなたは反対しなかったの? あなたほどの力を持つ人なら、多数派だって押さえつけることが出来たはずよ」


 この少年はシルを力で凌駕しているのに、何故?

 シルは当然のように浮かんできた疑念を、包み隠さずフェイへぶつけた。

 言ってから彼女は気づく――少年の細い肩が、今にも泣き出しそうに小刻みに震えていることに。

 

「うるさいな……っ。そんなの、出来るわけないだろ。貴女はそういう風に言えるかもしれないけど、僕には無理だった。周りの皆がどんどん戦争へ突き進んでいって、エルフを皆殺しにするんだって血眼になって、銃の実力が高いってだけで僕なんかを神器使いに担ぎ上げて――。兵たちの前では強い騎士のフェイを演じていても、実際の僕は臆病で弱い。……シルさん、貴女が現れなければ僕はティターニアと無心で戦えたのに。なんで、邪魔をするんだ……」


 ティターニアに聞かれないように少年は低く囁き、またその感情が揺れ動いていることを悟られまいと顔を上げ、まっすぐシルを見つめていた。

 

「あなたは弱くなんか――」

「ねえ、いつまで待たせれば気が済むのかしら! ダークエルフの神器使い、私、あなたと決着をつけないと満足できないんだけど」


 と、そこで女王の苛立ちの声がフェイへ飛んだ。

 紫紺の髪の少年は黒い翼を羽ばたかせる女を向き、ごくり、と生唾を呑む。

 自分が今やるべきは、この少年の背中を押すこと――そう悟り、シルは彼に囁きかけた。


「選択するのは周りにいる誰かじゃない、あなた自身よ。今からでも遅くないわ……あなたの本当の意思を、皆に伝えるべきなんじゃない?」


 フェイの口は動かない。喉を震わせようとしても、満足に音も出せない。

 何の行動も起こそうとしない彼に、ティターニアはいよいよ我慢の限界を迎えた。


「はぁ……怖じ気づいたの? それとも、あの小娘が何か仕掛けたせいかしら? どちらにせよ、戦いは続けるわ。――【暗掌波あんしょうは】!」


 拳を後ろへ引き絞り、前へ突き出して手のひらを開く。溜めていた闇の魔力が解放され、猛烈な衝撃波となってフェイへ迫った。

 

 ――私が守るッ!


 硬直してしまった少年の前で両腕を広げ、シルは自身の持てる最強の防御魔法で女王の攻撃を受け止めんとした。


「【絶対障壁】!!」


 あらんかぎりの魔力をかき集め、六角形の黒き盾を無数に精製――それを蜂の巣のように隙間なく組み合わせ、巨大な防壁を作り上げる。

 直後、まるで巨人が殴り付けたかのような衝撃が、彼女もろとも防壁に襲い掛かった。両手で持つ杖を前にかざしながら歯を食い縛り、魔女は何とか持ちこたえようと自らを浮遊させる【重力魔法】も強める。

 

「相変わらずとんでもない威力ね。でもっ……私は負けないわ!!」


 ここが運命の分岐点だとシルは確信していた。

 今、争いを止めなければ中層は戦乱の時代に突入し、たった一つの国が支配者となるまでそれは終わらなくなるだろう。ユグドラシルが無情にも奪い去ろうとしている資源を求め、彼らは種族を守るために殺戮を繰り返すだろう。

 世界に混沌を満たしてはならない。この先どのような困難があろうとも、戦争で決着をつけるなど間違っている――そうシルは思うし、フェイだって考えは同じはずだ。

 

「ダークエルフの君! 私は、世界の危機に真っ向から抗う覚悟よ。あなたも一緒に来てくれたら、私としてはかなり嬉しいんだけど……ッ!」


 気合いで女王の【暗掌波】を跳ね返し、シルはフェイに己の意思を告げる。

 少年はただ一言、蚊の鳴くような声で呟きを返した。


「……今さらだよ」

「今さらでもいいじゃない! じゃああなたはいつまでも本心ではしたくない戦争を続けて、罪のない人たちを殺したいの!? 違うでしょ……あなたは何もおかしくなんかない、高まりすぎた戦争の機運に当てられてる周りの方が盲目になってるのよ! 自分の気持ちを信じて――あなたは間違ってないんだから」


 次々と放たれるティターニアの【暗掌波】を黒の防壁で受け止めながら、シルは少年へ訴えかける。

 どうか勇気を持ってほしい。自分を貫いて、この戦を終わらせるのに協力してほしい。

 今にも崩壊しそうな防御魔法を前に顔を歪めるシルに、フェイは瞠目するしかなかった。


 ――どうしてこの人は、そこまで本気なんだ。上層の人間なのに、なぜ全く無関係な僕を命懸けで守ろうとする……?


 考え、ほどなく彼はその答えにたどり着く。

 シル・ヴァルキュリアという女性は、強いのだ。他者を想う優しさと、自らの身が危険に曝されようが巨大な敵に立ち向かえる強靭な精神力を持っている。

 この人についていけば、変えられるかもしれない――そう、フェイはシルに希望を見出だした。


「ふっ――はあああああッ!! こんな、攻撃っ……全部、弾き返してやるんだから!!」


 シルが叫ぶと同時に、彼女の黒い防壁が真逆の白に輝き始めた。溢れんばかりに放出される光輝にフェイが目を細めていると、ダンッ! と耳をつんざく爆音がして――。


「……すごい」


 ティターニアが連打していた魔法のエネルギーが全て、技を放った当人へ反射していく。

 彗星のごとく黒い尾を引いて飛んでいく魔力塊まりょくかいを見届けながら、フェイは感嘆の声を小さく漏らした。


「ティターニア女王! どうしても戦いたいというのなら、この子の代わりに私が相手するわ! 最初は負けちゃったけど、同じ結果は繰り返さない。今度こそ、私はあなたに勝ってみせるわ!!」


 純白に煌めく金の長髪が、魔導士の黒ローブを纏う背中が、空中に毅然と立つその足が、彼女の何もかもがフェイには大きく見える。

 シルが先ほど戦闘するティターニアとフェイを【神】のようだと評したが、少年もこの時、確かにシルが自分を遥かに超越した人間なのだと理解した。

 その時――刹那にして目の前から姿を消したシルに、フェイは目をぱちくりさせる。視線をさ迷わせること一秒、次に確認した時には既に、彼女はティターニアの背後まで回ってきていた。

 

 上下逆さまの体勢でティターニアの頭上から重力に従って落ちていくシルは、杖先の青宝石に魔力を溜めながら女王に囁く。


「ふふっ、びっくりした?」

「嘘よ、あり得ない! どんなハッタリを使ったの――」


 気付いた時にはもう遅い。

 天使のような甘い微笑みと、悪魔のごとき殺意に満ちた眼をティターニアに向け、シルは驚愕する女王へ答え代わりの魔法をぶちかました。


「それはね、私が神でもただの人間でもない、【永久の魔導士】という存在だからよ! 【時幻領域じげんりょういき】――【時幻展開じげんてんかい】!!」


 蒼い円の中に八芒星が描かれた魔法陣が七つ、シルを中心として彼女の周りに展開される。

 それは一瞬にして永遠。シル・ヴァルキュリアが繰り出せる最大限の力を凝縮した、全ての属性の魔力の解放。

 炎、水、雷、土、風、力、命――各属性の基本攻撃の威力を大幅に増幅させた、単純だからこそ強力無比なシルの取っておきの魔術だ。

 七色の光が目に入れば、その者が完璧に回避してのけるなどあり得ない。ティターニアはシルの魔法の発動に合わせて防衛魔法で応じたが、彼女を守る灰色の壁がひび割れ始めるのにそこまで時間はかからなかった。


「ぐっ……! こんな小娘に、私が……っ!?」


 ティターニアは深紅の瞳を見開き、歯軋りする。

 認められない、認めたくない。そんな感情を露に最後にシルを見て――ティターニアは全身を七つの砲撃に穿たれ、ぷつりと意識を失った。

 同じくして女王の漆黒の翼も消え失せれば、彼女はそのまま地に墜ちるほかない。


「はぁ、はぁ……っ。ティター、ニア……」


 肩で息をしつつ、シルは落ち行くティターニアを目で追った。

 放置すれば女王は確実に墜落死するだろう。ダークエルフたちからすれば、あの女王が死ねば両国の関係の正常化が図れるため、下にいる軍隊も彼女を助けようとはしないはずだ。

 

 だが次には、シルは無心で飛び出していた。


 たとえ許されざる悪人であっても、死に行く人間を放置するなど彼女にはできなかった。彼女を殺したくはない――彼女は傲慢だがまだ話し合える余地がある、シルは戦う中でそう思ったのだ。同時に、彼女を支える力の源泉の正体も、神器を得た少年と比べてみて何となくだが察している。

 ベルフェゴールの能力を利用していたイヴのように、彼女もまた大罪の悪魔の手を借りていた可能性が高い。いや、借りていたというよりは「利用されていた」の方が正しいか。

 大罪の悪魔は人間に取り憑くことができ、本人が出てくることなく人を操って暗躍した悪魔もいたという。もしその伝承が真実ならば、ティターニアは傲慢の悪魔にいいように使われていただけの女であるかもしれないのだ。


「間に合え……っ!」


 懸命に手を伸ばすも、女王との距離は縮まるどころかどんどん離れてしまっている。

 女王が地表に激突するまであと僅か――そんなタイミングで突然、シルの頭に巨大な岩石をぶつけられたような激痛が走った。


「――――――っ!?」


 絶叫しかけるが何とか歯を食い縛り、舌を噛む危険を回避する。連続して襲い来る後頭部の痛みに加え、視界が赤く染まったのに気づいてシルは悟った。

『マインドブレイク』。それは魔導士の体内の魔力量が過剰に飽和、もしくは不足した場合に身体に起こる異常反応のことである。魔導士の魔力は脳のある領域に密接に関わっており、そのバランスが崩壊すれば、そこから脳の活動を停止させるよう司令が発されるのだ。

 今の場合、行き過ぎた魔法の使用を強制終了するために脳がリミットをかけたといっていい。


 シルが使った【時幻領域】は、流れる時間の一コマを切り取り、そこを限りなく引き延ばす魔法だ。彼女が瞬く間にティターニアへ接近できたのは、その技を利用したから。

【永久の魔導士】を自称する彼女がこの戦いの中で編み出した、究極の魔術――しかし、攻撃魔法の【時幻展開】と合計して使用した魔力はあまりに多かった。

 考えてみれば当然だ。時間を操るという魔法の中でも未知数で不可解な領域に踏み込み、あまつさえその技を完成させてしまったのだから。必要となった魔力は、他の数多の魔法の比にならないレベルの膨大さであった。

 

 ――嗚呼、終わるのね。


 指一本すら動かなくなり、近付く地面をぼんやりと見つめながらシルは呟いた。

 頭の中をガンガンと叩いていた痛みはとうに限界に達し、感じることすら既にできなくなっていた。残っているのは風前の灯火と化した精神のみで、肉体の感覚全てが消失してしまっている。

 視界が霞み、音も聞こえなくなる。真っ暗な世界に落ちていく。

 

 ――嗚呼、私はどこへ行くのだろう。私が為したことが、何か変えられたのだろうか。ダークエルフたちに、何か与えることができただろうか……。



 その時、シルは自分が誰かの腕に抱かれているような感覚を抱いた。

 おかしい。シルの身体はもう何も感じないはずなのに。感じたとしても、脳はそれを受け入れてくれないはずなのに。

 この腕は――この温かくて大きな腕は、一体誰のものなのだろう?


 ――パール……?


 恋人である青年の面影をそこに見いだし、彼女は彼の名を囁く。 

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新作ロボットSF書きました。こちらの作品もよろしくお願いいたします
『悪魔喰らいの機動天使《プシュコマキア》』
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