プロローグ
「もうすぐ俺達の学校では文化祭ということで、盛り上がっていくぞ!」
「理屈はよくわからないけど……おー!」
「いいノリだ! しかしよかったよ。何事もなく文化祭を迎えられそうで」
「準備は大変だったけど、クラスで一丸となって無事お化け屋敷完成したもんね」
「ああ。……そのために一人のイケメンが毎日悲鳴を挙げてたけど」
「……あれは可哀相だったね」
「でもそれが役割なら仕方ないんだ……!」
「あはは――え? あ、はい」
「どうした?」
「スタッフさんに紙渡されて……。あ、えっと告知していいらしいよ」
「告知?」
「うん。ほらこれ」
「何々……ほお、そういうことか。よし、ここは一丁言ったれ!」
「う、うん! 私、香月比奈の初ライブが私達の学校で行われます! 文化祭のステージを利用する形式なので席は立ち見が多くなっちゃうけど……。もしよかったら是非お越し下さい!」
「えーっと何々……細かい連絡事項は当番組が終わり次第特設ページを開設いたしますので、そちらをご覧下さい、とのことです」
「ねえ、これって……」
「ああ、今俺も同じ気持ちだ!」
「カズ君!」
「比奈!」
『ようやくラジオらしいことが出来た!』




