第2話 桜井 春 天然箱入りのお嬢様
よし!勝った、楽勝、このフロアーも制圧。余裕余裕。明日もレベリングを
え?今何時、4時、眠い。3時間で起きないと、目覚ましを10数個セット、おやすみ
桜井 春
ゲームの中では、春=シュンである。
お父さんはゲーム会社の社長。なんでも買ってくれる。パソコンもゲーム機も。
小さい時から、お父さんの会社に連れて行ってくれた。
会社にたまに、CVさんが居る時があり、サイン等も貰った。
お父さんの職場では
色々なゲームを触らせてくれた。
未公開のゲームも体験させてくれて、楽しかった。
お父さんの会社に行く事が大好きだった。
家でもゲーム三昧である。勉強はもちろんやる。家庭教師のお姉さんが付いてくれて
終わったら、すぐにゲーム。
私は人と話すのが苦手である。
実は、内気な性格ではない。ゲームをしている自分を振り返れば、よくわかる。
お父さんの会社でも、大人の方とゲームの話で盛り上がり、興奮する。
ただ同級生となると、話はかわる。
どう接して良いのかがわからない。
ゲーム以外の話が、出来ないのだ!
和井田附属小学校は、皆さんお勉強しかしていない。
そうなると、話についていけない。
いつも、一人であった。
次第にゲームは上達し、
中学校にあがると、オンラインゲームに没頭していた。
外で遊ぶことは無い、洋服もお母さんとオンラインで選び、買う。
外の知識が無い。家にはお菓子もジュースも、なんでもある。
家という場所は、宝箱であった。
ゲームがどこに居てもできる。
学校はおとなしくしていた。周りの女子と比較すると、少しだけ発育は早かった。
お母さんブラジャーキツイ、新しいの買ってよー!
一緒に買い物に行くことは無い。オンラインである。
外にでるのがおっくうであり、ゲームが出来ればそれでよい。
唯一外にでるのは、お父さん、お母さんとの旅行。
旅行の時もゲーミングPCは必ず持って行った。
お母さん(ゲームばっかりで良いのかしら、もっともお父さんが、お父さんだから)
お父さんの会社のゲームはどれもヒット作品であり、お父さんがテレビに出て居る事もある。
家でゲームをやることは、お父さんは歓迎してくれていた。
お父さん、大好き!
私は、私自身の容姿は気にしない。
お気に入りの
ツインテール
これは、譲れない。
胸はどんどん発育していく。
ツインテールに、大きな胸。
なんという、アンバランスであろう。
お風呂からあがり、
夜になると、マスター(楓)と、レイ(佐伯)といつものMMORPGに没頭する日々。
和井田学園中等部は、皆頭は良いのである。
中学校の男子に興味はない。ゲームさえ出来ていれば良いのである。
中学校生活は、
女子生徒、男子生徒とも話す事はなく、無口な愛想が無い女の子と思われていた。
同級生から話しかけられることは無く、安心していた。
家に帰れば、家庭教師と勉強。
それが終わると、又ゲーム。
ゲーム中のマスターと、レイとのチャットは楽しい
チャットでは、どうでも良い話とかで盛り上がる。
学校の話とかもして、同級生の名前も出てくる
御手洗君がどーのとか、石井君は彼女がいるらしいとか
中等部特に異性の話題は無く、恋の話もなく
異性に、感心もないまま、中等部を終えた。
和井田学園高等部に進学。
1年生も終わりになると、あっち、こっちで異性の話である。
保健体育の授業で、少し興味が沸いてきた。
和井田学園高等部
皆お勉強は出来るのだが、男性陣に魅力を感じない。
お勉強より、スポーツが出来る人。文武両道のかっこいい人。
いるわけがない。
漫画の世界だけかな。
サーバの定期メンテの間は、漫画を読むのに没頭した。
発育の良さは相変わらずで、胸が大きくなっていった。
ふとしたことから、佐伯と一緒に野球部マネージャになった。
野球部、は、4人。だが、新1年生が15入る
もしかしたら、頭も良くて、かっこよくて、運動のできる男の子。
漫画がじゃないから、あるわけないよね。
入寮説明会
ずっと、誰かに見られている。視線を感じる。え、わたし見られている
間違いない、視線を感じる。少し移動しても、視線を感じる
誰だろう、どこからだろう
視線を感じる方に、目を向けると
え!?




