第3話 運命の出会い
え?かっこいい、ドキドキしてきた、顔みれないよ
東京の人ってみんなかっこいいのかな?、ん?野球部だけが特別なの?
今日は入寮日、キャプテンがみんなを集めて話している
宿題の件。これは女子1年生マネージャー全員も該当する宿題であった。
そこで、
キャプテン
嘉位
「このように書いてもらえると、僕か由良から、なんらかのアドバイスをします」
良い回答であった。
尊敬している人、御母さん。
毎日朝早く起きて、お弁当をつくってくれて、吹奏楽部に送り出してくれた。
御母さんに感謝の言葉が書き記されており、
子供の事を一緒に考えて、サポートできる、お母さんのようになりたいと。
料理も覚え、そして子供の成長に付き添った、やりたいことを習得していく。
間違いは誰でも犯すもの、
しかし、その過ちの深さを浅くすることは出来る。
その為に、教養と経験をこの学校生活で学んでいきたい。
それは結果的に、尊敬するお母さんに近づく1歩であると思います。
嘉位と由良は目で会話。
由良
この子だな
嘉位
記録員
お互い納得。
うわ、これ、私のだ、恥ずかしい。発表された事についてだよ。
これは私が本当に心から思っている事。
高校生になれて、良かった。
あの時、お母さんときちんと向き合って話し合えて良かった。
お母さん、今頃どうしているのかな
かずきは、以前より記録員を育てて欲しいと、せんさん、キャプテンから依頼があり、
選ばれた一年生マネージャーと、アナウンス室に向かった。
この子可愛いな。ツインテール、桜井さんと同じだ。
あれ?女の子をかわいいと思ったのって、いつぶりだ?
いや、始めてた。どうしてだろう
女性不振は無くなっていた。
乙葉は、一緒に移動する
二人きりである、それだけで、ドキドキしてしまった。
男性に興味等抱く時間は無かった。
東京では違う。みんなかっこいいの、東京の人
そうではないのか、野球部の皆さんが、素敵なのだ。
隣にいる先輩は、数学オリンピックのメダリスト
頭も良いのに、かっこいい。
そう思うと、ドキドキしてしまって、もう1度顔を見る事は出来なかった。
二人はアナウンス室に入り
かずき、乙葉はアナウンス室
甲子園のビデオを観ながら、乙葉はスコアーをつけていた。
が、・・・ 微妙であり、無言で、すすまない、
かずき・・なんだ、この空気
かずき、あ、色を変えてみるか、初めは
「あ、そこは、こう、描くと」
かずきは、スコアーブックを覗き込むと、
乙葉と、かずき、あたま、ごつん。
乙葉
「いたーーーーーーい」
と言いながら、初めて、クスクスと笑った。
かずき!そうだ、
「乙葉さん、吹奏楽部って書いてありましたよね?」
乙葉
「はい。部長でした」
かずき
「楽器は何を?」
乙葉
「ピアノ、バイオリン、フルート、トランペットは習い事でやっていました。」
かずき
「そこで、音楽を奏でるように、あるいは、音楽のほうね、スコアーあるでしょ?曲作りとかは?」
乙葉
「はい、します。」
かずき
「そのイメージって、なんらかの展開や、風景や、境遇や思いをイメージしていますよね?」
乙葉
「かずきさんも、楽器を?」
かずき
「うん。ピアノや、アコステや、ストラトかな」
「その譜面に書き込むイメージと同じように、今の状況の野球の場面を、思い浮かべて、これからどうなるのかを」
「想像すると、遅れないで、書き込めるよ」
「そうだね、盛り上がりが、ワルツの感覚から、オーケストラの感覚で」
「それを、グラウンドに置き換え、ランナーや、SBO、投手、走塁を、それぞれの役割を見極めて」
「書いて行けば、次に、何をするのかが、かけるよ!」
乙葉
「野球のスコアーブックの書く記号は、完全に暗記できていないですが、そのやり方な、覚えられます」
かずきは、赤の鉛筆をわたそうとすると、
乙葉と、手を上から、握ってしまう。
かずき
「ここを、赤で、こうかくと、あとから、復讐するとわかりやすいよね?」
かずきは、教える事に、熱がはいってしまい、我に返り
かずき
「あ!・・・」
その後、また、二人は、緊張に戻る。・・・。
二人とも、顔が赤い。
二人とも意識しすぎなのである。それはお互い、恋というものをした事がないからであった。
徐々に慣れていき、野球部の女子マネージャーからは、二人は出来ていると思われていた。
そして、あの日がやってきた。
かずき、乙葉、が未曽有の大災害を事前に防いだ。
乙葉のきっかけで、防げたのである。
かずきの、災害対策本部とのやりとりは
誰もが、高校生のそれではなく、凛とした対応で、言葉を選び
適切に、分かりやすく
そう、かっこよかったのである。感動して泣いてしまった。
キャプテンの案で、慰労を込めて、北海道に旅行に行くことになったのである。
初のデート、人生初のデート。言わなくては、言わなくては
乙葉は決意したのであった。
そして札幌についた。




