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頑張って、ほめてみませんか。

2021/04/17 一部表現を修正

 と、ここまでいろんなことを好き勝手に書いてきましたが、どうでしょうか。結構本気で好きに書いたと、自分では思っています。ええ、私は作者としても読者としてもランキングに無縁な人ですし、ランキングをほめ讃えないといけないなんて義務もありません。


 おかしいと思ったことは「おかしい」と言えばいいと思うし、多数派だからと遠慮をするのは、それこそおかしいと思っています。――まあ、それを小説作品の感想欄みたいな場所で作者個人にぶつけるのはどうかと思いますけどね。エッセイの形で、広く問いかけるのは悪いことだとは思いません。


――同時にね、そこが自分とは無縁な場所だからと言って、一方的にけなすのは違うと思います。


 特にこのエッセイは、初めから感想欄を閉じるつもりでしたからね。根拠もないままに相手を必要以上にけなしたりしないよう、これでも気を付けて書いたつもりです。まあ、別に感想欄を閉じないからと言って、侮蔑表現を使って良いということにはならないと思いますが。


 きっちりと皮肉も書かせてもらいましたけどね。それでも、根拠や論拠をすっ飛ばしてただ侮辱するようなことは可能な限り避けて書いたと、自分では思っています。


  ◇


 なろうでランキングに載るためには、(ハイファンタジーの場合は)「ざまあ」等の、その時々で読まれるテンプレを書く必要がある。確かにそれは良く言われていることだと思います。ですが、それだけでランキングに載れるわけではありません。


・少なくとも序盤は毎日(以上)更新する。

・一話あたり二、三千字程度で。

・出来るだけ平易な文体で。流し読みできると吉。

・鬱展開は読者が離れるから避ける。

・世界観はナーロッパで説明は簡潔に。

・風景描写も省略気味で。

・でも容姿は説明する。


……まあ、まだ他にもあるかと思いますが、とりあえず思いつくのはこのくらいでしょうか。


 面白さとは関係なしに、これだけのことをしないとランキングには載れません。これ、そんなに簡単なことではないと思います。文字数だけでも大したものだなあと。私なんて、筆が乗ってる時で週五千字ですからね。一日あたり千字も書けない人なのです。その数倍の文字数の文章を毎日書くなんて、そりゃまあ、凄いなと普通に思いますよ。


 ナーロッパもね、あれは読者と世界観を共有しないと書けないものだと思います。私なんかは基本、風景描写はちゃんとして容姿の説明を省く傾向にありますからね。世界を構築するのが好きですし。

 あと、恋愛もかなり苦手ですから、そちらに逃げることもできません。


 うん、こうやって見ると、私は本当にランキングに向いていない人だなと思います。


  ◇


 世の中にはいろんな人がいる。だから、どこにだって困った人はいます。大多数の人がそう感じるであろう人もいれば、ごく少数の人がそう感じるだけの人もいるはずです。


 それは、「ランキングの中」も「ランキングの外」も同じです。片方にだけ人格的に優れた人が集まるなんてことはありえません。


 なのでまあ、「なろうの作者は~」とか「ランキング常連は~」「ランキングに載れない作者は~」みたいな大雑把な括りで論じるのはね、大抵の場合は否定します。


 困った人はどこに行っても困った人だし、合わない人はどこにいても合わない。成功している人がいい人とは限らないし気が合うとも限らない。世の中、そんなもんだと思います。


……あのエッセイに反発してきた人たち、どんな人たちだったのでしょうね。ランキングに載るために好きでもない「ざまあ」を書いた作者かもしれないし、長文タイトルと文章の読みやすさだけでポイントを入れている読者かもしれない。多分、そういう人たちには変な刺さり方をするエッセイだったとも、今となっては思います。


 ただ、もしも自分たちが「ざまあ」を書いたり無条件で評価しているからランキングに載らない作品が生まれてると思っているのなら、それは多分勘違いです。ランキングに載るためにはかなり厳しい競争を勝ち抜かなくてはいけません。「なろうテンプレかどうか」なんてのは、その一要素でしかないのです。


  ◇


 正直に言うと、あの感想を書かれた人たちから、共通する背景のような物を感じています。


「こういう物語は面白くて、こういう物語はつまらない」


 私は普段、そういう意見から距離を置くようにしています。そりゃあ、一般的に受け入れられる話もそうでない話もありますよ。でも、例えば鬱展開を入れたからって、その物語をつまらないと断じるのはおかしいでしょう。「一般受け」と「面白い」という言葉は違う言葉です。それを混同すべきではないと思います。


 読みやすい、美しいと感じる日本語もね、人それぞれです。自分の好む表現をほめるのは大事なことだと思います。ですが、自分の好まない表現を必要以上にけなすのは、明確に否定されるべきだと思います。


――きっと、そういう話題で盛り上がっているような場所もあるのでしょうね。「あの表現はいい」「あの表現は駄目だ」みたいな感じで。


 それを、主観だと認識して話す分には構わないと思います。ですが、客観的な評価としてそんなことを話しているのなら、ちょっと冷静になった方が良いと思います。


 殊更に低評価であることを話題にして侮蔑を交えて盛り上がるのは、外からはあまり良い集まりに見えないことだけは、意識しておいた方が良いのかなと。


  ◇


 本当に、これだけは強く思うのですが。もし自分の好きなものをけなされたと感じたのなら、その相手をけなし返すのはやめた方がいいと思います。


 不当にけなされたと感じたのなら、それは不当だと言えばいいじゃないですか。お前の目は狂ってる、こんなにも素晴らしいのがなぜわからないと叫べばいいだけです。――それを、「いや、お前に価値はないからな」みたいな返し方をしてどうするのかと。


 本当に、返信をしながらずっと思っていたのです。なんでこの人たちは、人をけなすことばかりに夢中になって、自分たちの好きな物をほめないんだろうと。


――本当にね、あの人たちはもう少し「長所に目を向ける」ことを覚えた方が良いと思うのです。


 まあ、「人をほめるのは難しい」とも言いますし、もしかすると簡単ではないのかも知れませんが。それでもね、人をけなして悦にいるよりは、はるかに良いと思います。


  ◇


 と、いうかね。雑なけなし方をしてんじゃねぇ、気に食わないならもっと真摯に、情熱的に批判をしろと思う訳ですよ。あんなやり方じゃね、自分の好きな物まで一緒に品位を落とすことになる。それでいいのか、と。……まあ、これは大きなお世話かもしれませんが。


  ◇


 本エッセイは、ランキング作を全く読まずにランキング作について思っていることを好きに書いた文章です。ランキング作をほめる意図なんてありませんが、同時にランキング作に対して、一個人の視点で思うところを「ありのまま」に述べたつもりです。


 その「ありのまま」が、ランキング作を好まれている方に良い方向に働くといいなと、そんな風に思います。

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