前へ目次 次へ 73/224 こほうぎの一族 こほうぎこなたは海の彼方を見つめ、呟いた。 「こほうぎの夜明(よるあきら)けは近(きん)いぜよ」 なぜ、己がここに存在するのか── そのようなことはこほうぎこなたには問題ではなかった。 いつもその頭は世界のことを考えている。 世界と較べれば己など、ちっぽけなものでしかない。 「この世界(よかい)……ワシが手(しゅ)に入(はい)れちゅうきに」 こほうぎこなたは呟いた。たぶん間違った土佐弁で。 「地球(ぢたま)をこほうぎのモンにしちゃる! 待っとれよ、愚民ども!」 こほうぎこなたはこう言った。