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878 えーまたアイツなの?

 地球:202X年11月10日

 火星:1年6月2日


 ~イブの視点~


 ブリタニアさんと紗也華さんは光一さんを連れて行った。光一さん助かると良いけど。


『フハハハハハハ。火星神は死にました!僕の復讐は成功ですね!アハハハハハ!』


「あなた誰?」


 どこからか邪悪で腹が立つ声が聞こえるから思わず聞いてしまった。


『僕を知らない?教えてあげましょう。僕は元外交担当の神ですよ!アヒャヒャヒャヒャ!』


「イブお母さん。転移魔法を活用し敵を制圧したところ、敵から怪しげな男が現れました!制圧部隊は全滅です!」


「了解よ」


『チームSからイブお母さんへ」


『なに?』


『状況確認の結果、階段等は全滅です。上の階にも下の階にも行けません。また、上の階からアサルトライフルと思われる銃声が聞こえます。我々は確認に向かいます』


『待ちなさい!本国から援軍を呼びます!至急!至急!護衛に戻るように!』


『承知しました!』


『イブから防衛省へ』


『こちら大和王国防衛省』


『2階の敵を制圧するも、敵から邪神が現れ制圧部隊は全滅!なお階段等も全て使えず、上の階にも下の階にも行けないもよう。よって。援軍を要請する。2階以外の状況確認と敵勢力の制圧を命令する!なお、怪我人等を発見したら消防と連携し、病院に搬送するように!』


『防衛省、了解。至急任務を実行する』


『ありがとう。以上』


「イブお母さん、ウィンドウは光一さんの様子を見てきます!」


「そうね。お願いするわ」


 ウィンドウは頷くと去って行った。


「ここは私が!」


「待って!シャーロットさん。危険すぎるわ!」


「しかし!」


「チームSの全員が戻りました!護衛します!」


「それじゃナビィは拡声魔法を使って歌い、少しでも妨害するわね」


「エイドも歌う~!アメイジング・グレイス!」


「了解よ。せーのっ!」


 良い歌声だわ。


『ギャァァァ……な、なんだこれは!あ、足が思うように動かない』


 どうやら効いているみたいだわ。さて。どうやって倒せば良いのかしらね?


 ~紗也華の視点~


 ウィンドウから話を聞いて頭にきた!光一は死んでない!


「ブリタニア?良いかしら?」


「えぇもちろん。私も同じ気持ちよ」


「それじゃ光一くんを起こすね。



 ~光一の視点~


 あー何だか身体が熱い。つか背中が痛い。


「んぅ~!」


「光一!」


「あーブリタニア。背中が痛いっすよ」


「そりゃ床で寝ているからよ」


「次からは布団の上かベッドに寝かせてもらいたいな」


「何を言っているんだい?もう次がない事を僕は願っているよ」


「あー生命神さん、治療ありがとう」


「良いよ。だけど君にはまた負担をかけるね」


「……え?」


「光一、実はね……」


 僕はブリタニアから話を聞いてウンザリした。えーまたアイツなの?


「生命神さん、そりゃ僕も腹が立ったからやるけどもさ。次がない事を僕は願っているよ」


「ふっふふ。そうだね。まったくだよ。でも次はあり得ないと断言するよ」


「本当かなー。まぁ良いけどさ。それじゃ皆、行くよ」


 僕は皆が頷いた事を確認して転移した。


「イブ、状況報告!」


「光一さん!?わ、分かったわ」


 僕はイブから簡単に状況を聞いた。うん、状況は最悪だ!


「それじゃ行ってくる。ブリタニア。悪いけどここで見ていて」


「仕方ないわね。無事に帰って来なさいよ」


「もちろん」


「待ってください!私も一緒に行きます!」


「いや、でも……」


「私も役に立ちたいんです!」


「分かった。それじゃ僕の後ろに隠れていてね」


「分かりました。よろしくお願いします」


「うん。行くよ」


 僕とシャーロットは邪神の所へと向かった。そして魔法の射程圏内に入った。

 その間、アイツはギャーギャー騒いでいたね。ナビィとエイドの美しい歌声に失礼じゃないかってね。いっそ浄化されちまえ。


『ギャァァァッ!な、何でですか!?何故、火星神が生きているんですか!死んだはずでは!?』


「おいっこら!勝手に殺すな!この間抜けな邪神め!悔しければこっち来いよ!」


『ウギャァァァ!相変わらず頭にきますね!僕は忌々しい歌のせいで動けないんですよ!何ですかアレは?卑怯です!」


「お前も相変わらずだなぁ。卑怯も何もないだろう?あーちなみに知っているかな?僕の指輪にいたお前の魂だけどね?」


『ハッ!そう言えば指輪にも魂を隠しておいたんだった!アレ?」


「そそ。あっさりと退治しておいたから安心してね」


『ギャァァァァァッ!腹が立ちますねぇ!ですが僕は復活しました!悪魔に取り憑いて人間の魂を食べて復活したんです!」


「それ何ていうか知っている?寄生虫とかゾンビとか鬼って言うんだよ?それから声、おかしいからね?復活出来ていないよ」


『ギャァァァァ!本当に腹が立ちます!そうです!この銃でっ!』


「はぁ……安全装置がかかっているぞ新米邪神」


『えっ?』


「今だ!」


 僕はここに来るまでにシャーロットと、打ち合わせしておいた魔法を唱える。


「「ハイパーホーリーエクソシズム!」」


『オギャァァァァァァァッ!い、嫌だぁ!き、消えたくない!』


「指輪の中にいたお前も同じ事を言ってたよ」


『僕の完璧な計画がどうして……どうしてですかぁ!』


「どこがどう完璧だったのか、わけがわからないよ」


『い、嫌だぁ!うわぁぁん!あぁぁぁぁっ!』


「終わったね」


「はい。終わりました。お疲れ様です」


「いや、まだだ。シャーロットは先に皆の所に行ってもらえるかな?」


「いえ、こうします。拡声魔法です♪……皆さん!邪神は倒しました!」


「「「「「ぃぇーぃ!」」」」」


 遠くから歓声が聞こえてくるねぇ~。


「でもなぁ。アイツ、弱かったなぁ。シャーロット少し後ろに下がってて」


「はい…?」


「うん、ありがとう。おいっ起きろ!」


 僕は目出し帽を被った男を蹴り上げる。


「おぇっ!いってぇ」


「はい。自白魔法」


「ヒカリさん」


「イブ、丁度良いや。撮影よろしく~」


「了解よ」


「爆弾を仕掛けたのはお前か?」


「そうだ!」


「まだ起爆していない爆弾はあるのか?」


「あるに決まってんだろ」


「何分後に爆発するのかな?」


「警察等が到着してからって思っていたからなぁ。後……約10分かな?」


「爆弾はどこにあるのかな?それから仲間は何人いるの?」


「残っているのは各階の男子トイレの個室。仲間は3人だ。3階と4階でアサルトライフルをトリガーハッピーして、楽しんでいるんじゃねーか?」


「犯行動機は?」


「そんなもん狩りを楽しみたかったからに決まってんだろ?じゃなかったら、俺もスナイパーライフルじゃなくて、アサルトライフルを使っているわ。そっちのが効率良いからな。もっと言えば1階と地下1階みたいに爆破しちまった方が効率が良い。狩りを楽しんだら警察を巻き込んでドッカーンよ」


「爆弾の解除方法は?」


「そんなもん知らねーよ。俺が作った訳じゃねーし。俺は設置を手伝って起爆させただけだ。あー階段とかエレベーターも使えねーからな。俺が爆破しちまったからよ」


「録画終了。自白魔法解除。イブ!」


 僕は振り向いてイブに声をかけた。


「分かっているわ。ってヒカリさん!」


「えっ?」


(グサッ)


 あっ爆弾で焦って睡眠魔法を忘れた。この感覚、多分だけど背中から心臓を一突きかな?ついてねーや。

 つか、まだ邪神。生きていたの?


「スリープ。ハイパー…ホーリー……エクソシズム!僕は…死なない!……勝ったな!」


『ギャァァァァァァァッ!お前は化け物デスかぁ……』


(バタッ)



 ~紗也華の視点~


「ブリタニア、私達もヒカリの所に行こう」


「そうね。皆は悪いけど護衛と一緒にいてね。ゲート」


 私はブリタニアのゲートで光一の所に移動した。


「分かっているわ。ってヒカリさん!」


「えっ?」


(グサッ)


 光一が男に刺された。何で……終わったんじゃなかったの?


「スリープ。ハイパー…ホーリー……エクソシズム!僕は…死なない!……勝ったな!」


『ギャァァァァァァァッ!お前は化け物デスかぁ……』


(バタッ)


 刃物から断末魔の叫びが聞こえると、ほぼ同時に光一が倒れた。光一の方がわずかに後だったけど。


「光一!」


 私は思わず光一と叫んでしまった。


「紗也華さん!すぐに治療を!私はナビィさんを呼んで邪神が消えたか確認するわ!」


「了解よ!ブリタニア行くわよ!」


 ブリタニアの返事を待たずに業務用プライベートエリアに飛んだ。


「生命神さん!」


「いるよ!すぐに治療をする!あーあ。出血が多いし心臓を刺されてる。心臓を刺されているのに、無理しやがって。悪いけど助けるから黙ってて」


 私とブリタニアは言われた通りに黙って見守った。刃物を抜いた時に更に出血して私は真っ青になった。

 光一が死んじゃう。バカ!石橋を叩いて渡るんじゃなかったの?何やっているのよ光一!



 ~イブの視点~


 紗也華さん達は消えた。私のミスだ。爆弾に気を取られた。超高性能な人工知能が何をやっているんだか。

 そんな事を考えている場合じゃないわ。


『ウィンドウ。聞こえる?ナビィさんとエイドさんに来てもらいたいんだけど良い?』


『イブお母さん。了解よ。すぐに向かうわ」


『お願いね』


 後は人格を分けて各方面に必要な連絡っと。大和王国防衛省や警視庁ね。


「イブお母さん、お待たせ」


「ウィンドウ、ありがとう。ナビィさんとエイドさん!邪神は消えたかしら?」


「うん。大丈夫。完全に消えているわ。ごめんなさい。ナビィがちゃんと確認していれば」


「エイドも同じく確認した。ごめんなさい」


「あなた達のせいじゃないわ。私の判断ミスよ。確認だけど本当に消えたの?」


「絶対に消えたわ!さっきは遠いから見えないんだと思っていたけど、ここなら分かるの」


「判断材料を教えてもらえるかしら?」


「邪神が食べた魂が解放されてキラキラと飛んでいるの。それにさっきまでは少し臭いがしたけど完全に消えたから」


「エイドも断言する!判断材料は同じく。さっきは残り香かなと判断を誤った」


「ナビィ達は光一さんと聖女であるシャーロットさんの魔法に邪神は耐えられないと思ったの。実際、強い臭いが非常に弱くなったから。油断して判断ミスをするとは、天使として情けないわ」


「皆さん、あまりご自分を責めないでください。光一さんはきっと助かります。反省して次に活かせば良いのです。我々はそうやって失敗を重ねて成長して行くものだと私は思いますよ」


「流石は聖女なだけあるわね。たまには仕事をするじゃないの」


「イブさん?たまには余計です!」


「でもエイドちゃん?」


「うん、ナビィちゃん?」


「「たまにだよねー」」


「皆さん、失礼ですね!私も怒りますよ!ウィンドウさんは分かっていただけますよね?」


「……私もたまにだと思うな」


「聞いた私がバカでした!もう知りません!」


「でもありがとう。少し気が楽になったわ」


「ナビィと」


「エイドもー」


「そうですか。それは良かったです」


『イブお母さん。爆弾は全て解除しました。簡易的な爆弾でしたので尋問するまでもありませんでした。本部にも連絡済みです』


『了解よ。対応ありがとう』


『それから本部から日本の警察と消防に連絡したようです。我々はどうしましょうか?本部からイブお母さんの指示を仰げと』


『その前に犯人は全員、制圧済み?』


『報告漏れ失礼しました。制圧済みです。イブお母さんが本部へ援軍要請をしてすぐに制圧しました』


『それなら本部と連携して、犠牲となったエテルノを日本の警察や消防が来る前に回収してもらえるかしら?それから2階にも犯人の監視要員がほしいわ。良い?油断せずに全ての犯人と爆弾を、日本の警察に引き渡すまで監視するように!』


『承知しました!他にはありますでしょうか?』


『1階と地下1階の状況は?』


『爆弾は主に男子トイレにあった事もあり、壊滅状態ではありませんでした。しかし、怪我人等が多数おり、消防と連携して病院に搬送しました。なお、既に死亡している者につきましてはそのままの状態としています。地下1階につきましては酸素濃度等に問題ありませんでしたので、無事な人もそのままの状態としています。救助は消防等に任せる方針です』


『停電はしていないけど、防犯カメラは生きていた?確認した?』


『防犯カメラは生きています。警備室の端末では爆発による損傷で確認は不可能でした。しかし、インターネット経由で警備会社に映像データを送っている事を確認。本部から警備会社へアクセスし、証拠の保全と映像解析を行いました』


『爆発時に階段に人はいたの?エレベーターやエスカレーターは?』


『階段に人はいませんでした。爆発が発生したエレベーターは1基。不幸中の幸いで中に人はいませんでした。しかし、その爆発の影響で他のエレベーターも停止。中に人が取り残されておりましたので、救助し念の為に病院へ搬送しました。エスカレーターは、残念ながら多数の犠牲者が出ました。いずれも身元の確認は出来る範囲の損傷である事を確認しています』


『了解よ。私からは以上。お疲れ様』


『はい。以上、失礼します!』


 通信を切断すると、すぐに監視要員と犠牲となったエテルノの回収要員が来た。

 流石ね。仕事が早いわ。ここは任せて私達は皆と合流しよう。そう伝えて合流した。


「イブさん、光一さんは……」


「まつりさん、ごめんなさい。今、治療中だと思うわ。ウィンドウ確認してもらえるかしら?一緒にいてあげて」


「イブお母さん。了解よ」


 ウィンドウは去って行った。


「ぼたんさん、どうする?」


「まず、光一の弟さんに連絡は?」


「したわ。まだ職場にいるから待っているみたいよ。ご両親にも連絡したわ」


「今は……19時過ぎか。21時に記者会見を設定可能かしら?」


「可能よ。藤咲ちゃんは17時半頃に仕事を終えて帰宅したわ。だから、ぼたんさんが事件現場にいても何もおかしくないわ」


「それなら良かった。はぁ……良くはないんだけどね。国民を守れなかったわ」


「あなたのせいじゃないわ」


「イブ、分かっている。だけど悔しいの」


「護衛から失礼します。ぼたん様の治安出動の要請により、多数の生命が救われました。この事実を忘れないでください」


「ありがとう。イブ、状況を教えて」


「了解よ」


 私は、ぼたんさんに状況を説明して行った。

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