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873 恥ずかしい思いと焼き肉!

 地球:202X年11月8日

 火星:1年5月30日


 例のプライベートビーチのドアの中で、ベッドで妻5人と順番に遊んだり、お喋りを楽しんだ。そして少しだけ寝た。睡眠は重要!

 そしてドアから出て妻とゆるふわ雑談。やはり僕の妻は可愛い!


「光一さん、そろそろ時間よ。お連れするわね」


「おっ、もうそんな時間か。それじゃイブよろしくね」


「了解よ」


 そう言うとイブは去って行った。


「やだなーこわいなー」


「ん~?光一?そんなに怖いのか~?電話した感じだと良い人だったぞ~?」


「いやさぁ。妻には多大なるご心配をおかけしたわけで、ぼたんには迷惑までかけて何やってんだって怒られそうだなぁって」


「あっ!」


「あっ……?」


 クロエが僕の後ろを見ながら「あっ!」って言うから振り向いた。


(ペチン)


 うん、軽く叩かれた。お母さんいたのね。


「よっ!元気そうじゃん。自覚があるようでよろしい」


「お母さんの言う通り。2回も死にかけたと聞いたが元気そうだな?いや、良かった」


「2人共、来てくれてありがとう。異世界の生命神さんが治療をしてくれてね。今はすっかり元通り。傷の痕もないよ」


「そりゃ良かった。人様を助けるのは良い事だけど、自分の命も大切にしなさいね」


「はーい。本当に今後は気をつけます。まぁまぁ2人共座って」


「うん、ありがとう」


 僕の両親は僕の両隣に座った。つまり僕が真ん中だね。

 そしてお互い改めて自己紹介をして、それから今回の結婚に至った経緯を説明した。クロエと萌々香に両親がいない事もね。


「そう。2人共、色々と大変だったね。特に萌々香さんは辛かったでしょ?」


「いやぁ~私は両親の事は何とも思っていないし、事件は少し怖かったけど光一が助けてくれたから大丈夫だ。萌々香に比べたら大した事ないね」


「うん、正直とっても辛かったけど、異世界の生命神さんが心の傷を癒やしてくれたからね。もう大丈夫。それに光一と結婚出来て、私はとっても幸せ!」


「そっか。それじゃ代わりに私が2人のお母さんになる!安心して。自分で言うのも何だけど性格は良い方だから」


「おー!それじゃよろしくお願いするよ~。私はこの通りマイペースだけど、今後ともよろしくなー」


「それじゃお母さん、私の事もよろしくね!」


「うん!光一、いい子たちだね。お母さん気に入った」


「本当に可愛くて良い子達だよ。僕にはもったいないくらいだけどね。幸せにするように頑張る」


「うん!いい心がけだ」


「それじゃお父さんも2人のお父さんに……」


「何、言ってるのお父さん?ダメに決まっているでしょ?」


「えー、お母さん。ダメ?」


「それは事案だからダメ。2人の事は私が守る!」


「え、えーっ……」


 うん、僕も駄目だと思うな。


「まぁ守るのは夫である僕の仕事だから任せてよ」


「はぁ……光一は守るのは良いけど、自分の命も守りなさい」


「はい、おっしゃる通りです」


「まったく、困った息子。それからパウラさん、ウィンドウさん、アクアオーラさんも。こんな息子だけどよろしくね」


「はい!こちらこそよろしくお願いいたします!」


「うん!私は光一さんと支え合って行けたら良いなと思っているわ」


「ウィンドウさんの言う通り。アクアオーラも妻として夫である光一さんを支え合いたい。更に言うと今回は駄目だったけど、光一さんの事を守りたい。そう思っているの」


「いや、ウィンドウもアクアオーラも『危ない』と言ってくれたから、僕は突っ込んできた車に対応する事が出来たんだ。僕は感謝しているよ。お蔭でクロエを守る事が出来たからね」


「おっ!やっぱり2人も良い子だ。まぁでも2人はお腹に子どもがいるんでしょ?ママは無茶したらダメだからね?」


「うん、もちろん。私、アクアオーラもウィンドウさんもそのつもりだから安心して。その上で光一さんを守りたいの」


「いやいや、2人共。僕は今後、常に防御結界を張るアイテムを使うから大丈夫だから」


「だとしても私やアクアオーラさんは光一さんを精神面等、あらゆる面で守りたい。だからよろしくね!」


「うん、それなら。こちらこそよろしくね」


「光一は幸せ者だなぁ」


「あれ?お父さん?まるで自分は違うみたいな言い方ね」


「い、いやぁお母さん。言葉の綾というものだよ。いつも感謝しているよ」


「うむ、それならよろしい!クロエさんと萌々香さんは結婚式どうするの?」


「私と萌々香は今度の結婚式に間に合わせる事になっているのだよー。何しろ今度の結婚式は凄いらしくてね。大勢のお客さんがいて、世界中に配信されるみたいだから今から緊張しているんだよ」


「へぇー。光一、どんな結婚式なの?」


「それは私、イブからご説明させていただきます。まずは動画をご覧ください」


 そう言うとイブは各席にある注文用タブレット端末で動画を流し始めた。

 動画が進めば進む程、両親の顔が引きつって行く。そして動画が終わるとイブは色々と説明して行く。

 あれ、本来なら結婚式前日にする予定だったんだよねぇ。


「……と、こんな感じの予定になっております」


「せ、説明ありがとう。ね、ねぇ?光一?会場だけで270万人以上の人が結婚式や披露宴をみるの?この為だけに会場を造ったの?」


「お母さん、まぁそうだね。話し合っていたらこうなったんだよ。せっかくだから派手にやろうってね。当初の予定では今回の結婚式が終わったら会場は取り壊す予定だったんだけどね。隣国の王子が3年後に結婚式をするから使ってもらおうという話になったよ」


「そ、そう。貸し切りで3つのテーマパークで遊ぶの?」


「うん、まだオープンしていないんだ。せっかく異世界に来てもらうのだから、時間を気にせずに楽しんでもらおうと思ってね。地球からのお客様がお帰りになったらオープンしようかなと思っているよ」


「テーマパークだけど、本当にちゃんと許可を得たの?」


「ちゃんと許可を得たよ。お金をお支払いしてね。契約する際に『クオリティを落とさないでほしい』と言われてマニュアルまでもらったからね。何の問題もないよ。向こうも反対する理由がないんだ。異世界とか自由に行き来出来るわけでもないからね」


「なるほどね。それもそっか」


「それにしてもこんなに派手に色々とやっているけど、財政とか大丈夫なのか?」


「お父さん、そこら辺は大丈夫だよ。天使やエテルノという優秀な部下のお蔭でね。お金はかかっていないから」


「え?」


「それも色々と気になるけど!魔法で女性の姿に変えていたってどういう事!?」


「え、えーっ……け、結婚相手の4人について聞こうよ」


「それも気になるけど、そこら辺は焼き肉を食べながらでも聞けるでしょ?どうするの?女性の姿になって焼き肉店に行くの?」


「い、いやだなぁ。流石の僕も両親や弟の前で女性の姿になりたくないからね。焼き肉はこのまま行くよ」


「あれれ~?どうして妻は良くて、私達の前では嫌なのかなぁ?」


 お母さんニヤニヤしてる……絶対に嫌がらせだぁ!


「だ、だからね?ぼたんも言っていたように、女性の集団の中に1人だけ男性がいたら目立つから、致し方なく姿を変えているの!焼き肉ではお父さんや弟がいるから姿を変える必要はないでしょう?」


「答えになっていないね~?ほらほら?そこんところ詳しく教えなさいって」


「ぼ、ぼたん~!ヘルプミー!」


「私はしーらない。ヒカリちゃん、頑張ってね」


「ん?光一?ヒカリって誰の事?」


「ぼたんー!話をややこしくしないでよ~!」


「まぁ真面目な話。危機管理の観点から私は姿を変えるわよ?光一もヒカリになっておいた方が良いんじゃない?」


「いやいやいや、ぼたんさん?政治家も普通に外食するじゃないですかー?」


「そしたらマスコミもついてくるわ。流石に店の外までだけどね。私はそれが嫌なの!あなたも国王だってバレるわよ?」


「僕だけが女性の姿になったら、お父さんや弟が国王だと誤解されるんじゃ?」


「それはないわね。お父様は会社員。弟さんは大学の研究員。調べればすぐに分かる事よ?もしも誤報が出たら私が大統領として、それを指摘するから問題ないわ。光一はそういうものがないから簡単にバレるという訳よ。気をつけなさいな」


「ぼたんさんの言う通り!光一、諦めなさい!」


「あのねぇ。息子が女性の姿になる事を嫌がらないの。お母さんだけだと思うよ。お父さんも説得に協力してよ」


「光一、お父さんからは一言だけ。ぼたんさんにこれ以上、迷惑をかけるんじゃないぞ」


「そんなー」


「光一、良かったわね。女子校に女装して通わされる主人公の気持ちが良く分かったんじゃない?」


「ん?光一、どういう事かな?お母さんにも分かるように説明して」


「紗也華~!全然、良くない!それに話を更にややこしくしないでよ~!」


「ふふふっ、私達に心配をかけたおしおき♪」


「そ、そんなー」


 そうして僕は色々と説明させられた上、途中からヒカリにさせられた。何故か、ぼたんもローラに姿を変えた。

 胸がぺったん……というか無い理由をお母さんに聞かれたから、正直に答えたら爆笑された。

 女子校については18歳以上対象版ではなく、15歳以上対象版を説明しておいたよ。この違いは大きいのだ!

 イブはイブで僕の弟にチャットで、ヒカリとローラの画像を添付して紹介したらしい。はい、終わった。


 それから、事件の詳細と結婚する事になった経緯等を話していった。

 そして、自分がヒカリだと思いこんでいたところで両親は爆笑。何らかの機関に狙われている可能性が高い。そう思い込んでいた事を話したら一同大爆笑。いや、笑い事じゃないんやで。本人は至って真面目だったんだから。あー恥ずかしい!


 そんな感じで色々とお話をしていたら、あっという間に焼き肉店に行く時間になった。

 僕の弟をイブが迎えに行って、天界のレストランに戻って来た。


「ぶっ……ほ、本当に兄貴なの?」


 弟が僕の所に歩いて来たなと思ったら、いきなり吹き出して明らかに笑いを堪えながら聞いてきた。


「そうだよ。弟よ。お姉ちゃんか姉貴と呼ぶが良いぞ」


「ど、どこからどう見ても妹でしょ?ぺったんだし。いやぁ~画像を見て、研究室で笑いを堪えるの大変だったんだからな!」


「ぺったんは関係ないだろ!それから!笑いを堪えていたとか言うな!こっちも好きでこの格好をしているんじゃないんだよ!」


「ヒカリ……で良いよね?どう見ても妹だし。ヒカリ~?どうしてぺったんなのかな?」


「もう良いや、それで。ブラをつけたくないからだ!言わせんな恥ずかしい!」


「ぶっ……そ、そりゃ合理的だね。あっ!ローラさんも本日はよろしくお願いいたします」


「こちらこそよろしくお願いします。親族だしお互い敬語は止めて、普通に話しましょう?」


「それじゃお言葉に甘えて失礼するね。改めてよろしく」


「えぇ、こちらこそよろしくね」


「さて皆、そろそろ出発しないと遅れるわ。行きましょう!問題等がある子は言って?……大丈夫そうね。行くわよ!」


 イブがそう言うと大使館の建物前に出た。


「皆、このバスに乗ってね!」


 大型バスだ。人数が多いから補助席を使わないとだな。流石に直接、転移する訳にはいかないからなぁ。誰が見ているか分からん。

 魔法が一般的ではない世界だからね。可能な限り目立ちたくない。イブも店側には必要最低限の情報しか伝えていないみたいだ。店側も察してあまり聞いて来なかったらしい。


 僕たちは順番にバスに乗った。バスは出発して約10分で店に到着した。

 店の外見も良いけど、中も良いね~!気に入った!接客態度も問題ないし、後は肉が美味ければ文句なし!


 皆が席に座るとドリンクを聞かれた。僕の両親と弟はお酒で、それ以外はソフトドリンク。

 僕はあまりトイレに行きたくないから、オレンジジュースにしようかなぁと思っていたら店員さんに「今日は特別にデカフェのアイスティーもありますよ」と言われた。イブかな?気が利くねー!


「あーあー。皆、ドリンクが行き渡ったようね。それじゃ皆、ヒカリさんの復帰と新しい仲間を歓迎して乾杯!」


「「「「「乾杯~!」」」」」


 こうして焼き肉パーティーが始まった。あっ肉どうも~。焼きますかね。

 ちなみに僕の両隣はブリタニアと紗也華。正面は、ぼたん(ローラ)と1つ席を空けている。様子を見て皆、来てねという席だ。

 両親や弟、パウラ、ウィンドウ、アクアオーラ、クロエ、萌々香は僕から少し離れた席に、まとまって座っている。

 僕がいない方が話しやすい事もあるだろうと思ったのと、妻には悪いけど酔っぱらいの相手はしたくないのだ。

 それに両親や弟と一緒にいたら男だとバレかねない。特に酔っぱらいはね。例えば「光一」と名前を呼ばれたりとか。


「ヒカリ、肉が焼けたわよ」


「おっと、ありがとうブリタニア。考え事をしていたよ」


「良いのよ。お肉だけど、とっても美味しいわよ」


「ほぉ、どれどれ……うん!美味い!」


「ふふふっお客様ありがとうございます。ライスはどうされますか?」


 店員のお姉さんが声をかけて来た。お胸が大きくて可愛い……いかん、いかん。

 うむ、妻は皆、普通サイズか。いや、しかしお腹空いているんだよなぁ。


「そ、それじゃ、私は大盛りをお願いします」


「あら?あなた小さいのに沢山、食べるのね?お肉もまだまだあるわよ?」


 ふむ、少し冗談を言ってみるか。


「む、胸ですか!小さいって胸ですよね!小さいから大きくなろうと頑張って沢山食べるんです!」


「あっごめんなさい!違うんです。本当に身長の事だったんです!あなた妹に似ているからつい……失礼しました!」


 あっ、ヤベェ。ちょっとした冗談だったんだけど、お姉さん少し涙目になってる。


「こ、こちらこそ失礼しました。冗談だったんです。妹さんに似ているんですか?あっ、敬語じゃなくても良いですよ?」


「ありがとう。あなたこそお客様だし敬語じゃなくて良いのよ?でもあまり私をいじめないでね?」


「うん、ゴメンね。お姉さん可愛いからつい……ね?」


 ヤベェ。周りの妻からの視線が痛い。


「ふふっあなたもだけど周りのお客様の方が皆、可愛いじゃない。でもありがとう。妹とは顔とかは似ていないんだけど、優しい雰囲気が何だか似ているの。人を惹きつける雰囲気かなぁ?」


「へぇ~」


「おーい!何してんだー!」


「あっヤベッ!それじゃ仕事に戻るね。でも本当に大盛りで大丈夫?」


「大丈夫。とってもお腹空いているからね!山盛りでも余裕だよ?」


「りょーかい。それじゃまたね。山盛りにしてくるわ」


 そう言うとお姉さんは去って行った。


「ひ~か~り~?あの子も『仲間』にするのかなぁ?」


「いや、ぼたん。そんなつもりは一切ありません。すみません。怒らないで」


「怒りはしないわよ。またか~って思うだけでね。でもセクハラは止めなさいよ?」


「や、やだなー。セクハラだなんて……」


「胸ばかり見ていたでしょ?女性は視線に敏感だから気をつけなさい」


「は、はい。すみません」


「まぁ私はヒカリの気持ちも分かるけどね。でも駄目だからね?私達じゃ不満なのかな?」


「いえ、紗也華さん。不満だなんてとんでもないです。以後、気をつけます」


「ヒカリ、肉なくなるわよ?あなたも食べなさいよ」


「ブリタニアは気にしないんだね」


「少し気にしたけど、英雄色を好むだなと思ったからね。それにいつもの事だし……う~ん。美味しい」


 いつもの事なのかな?って思うけど、妻からしたらそうなんだろうな。気を付けよう。


「って!肉ないじゃん!」


「あら?本当ね。はい!ライス山盛りね」


 ヤベェ。本当に山盛りだ!いわゆる「まんが盛り」かな?


「あ、ありがとう」


「多すぎたかな?無理しないで良いからね?」


「大丈夫。余裕よ」


「そう?はい。他の方は普通サイズですね……それではすぐに追加のお肉をお持ちします。失礼します」


「ヒカリ?」


「はい。紗也華さん何でしょうか?見てました?見ないように気を付けたんですが」


「いや、そうじゃなくて。それ、食べられる?」


「あーその事ね。余裕。いや、本当に超お腹空いているんだよ」


「そう。それなら良いけど」


 少し待っていると本当にすぐに、追加のお肉を持ってきてくれた。ありがてぇ。

 うん!やっぱりこの肉は美味い!店員さんも良い人だし、機会があったらまた来よう!

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