821 20億リーベをドーン!
1年10月13日
そうしてしばらく話しているとナビィ達は戻って来た。
「光一さん、もう色々と凄かったです!ありがとうございます!」
お父さんのトーマンドさんにお礼を言われた。
「父の言う通り色々と凄いです!ナビィさんにも、何度もお礼を言わせていただきましたが、光一さん、ありがとうございます!」
「私からもお礼を言わせてください。本当にありがとうございます!」
あー!ナビィがいつもの仕事帰り以上に、嬉しそうな顔をしている理由が分かった。お礼を言われて嬉しいのね。
「いえいえ~。喜んでもらえて良かったよ。お陰様でナビィも幸せそうだし、僕としても嬉しいよ」
「いやぁ~光一さん、ナビィは本当に最高に幸せな気分だわ!」
「そっかそっか。ナビィお疲れ様。また何かあったら呼ぶかもしれないけど、パーティー会場に戻って大丈夫だよ」
「りょうかーい!光一さん、また何かあったら遠慮無く呼んでね~!バイバーイ!」
そう言うとナビィは去って行った。
「あっ!そう言えば!ルフレンスさんは学園都市に行っていたんだよね。どうだったのかな?」
「はい!ハミルトンさん、それはもう色々と学ばせていただきました!お陰様で店の経営に役立てそうです!」
「おぉ!それは良かった。僕は心から尊敬するよ」
「そんな、尊敬だなんて恐れ多いです。あっ!いえ、大変光栄に思います!」
「うん。そう言ってもらえると僕も嬉しいよ」
「横から失礼するね~。不満とかあった?または現在、何か不満があったりする?」
「光一さん、特に不満はありません。大変、充実していました。現在ですか……そうですね。不満ではありませんが、今の社会では僕の持つITの知識が活かせないのが少し残念ですね。例えば店のホームページを作っても見てもらえないと思うんですね。あー!でも学んだ事自体は無駄だとは思っていません。エテルノや人工知能、国王補佐官のお二人について理解が深まりましたし。……時代が追いつけば良いなと僕は思いますが、光一さんは時代を無視し、この世界どころか光一さんの元いた世界の未来を行っているのだと理解し、改めて尊敬しました」
「いやぁ~照れるねぇ~。尊敬してくれてありがとうね。皆は僕の事を異常だって言うんだけど仕方ないじゃんね。時代が追いつくのを待っていたら不便なんだもん。とは言え時代が追いつく様に色々とゆっくりではあるけれど、進めているからね。もう少し待ってね。元々、この世界は長年、時計の針が止まった状態だったから仕方ないんだ」
「はい。理解しています。引き続きよろしくお願いします」
「将来、これをやりたい!とか考えている事はあるのかな?」
「そうですね。将来的にはネット通販をやりたいですね。サーバーをどうするのかとか色々と課題はありますが」
「イブとのぞみ、将来的には空いているリソースを使ってクラウドサービスを始めようか。そうすればサーバーの問題は解決する」
「そうだね。僕とイブちゃんの管理下にあった方がセキュリティ面や物理的な障害発生の心配はないし、我々としても管理出来るのは都合が良い」
「おー!良いですね!自分でデータセンターをつくって運用管理をするのは大変ですからね」
「もちろん。クラウドサービスだから他にも「ネット通販をしたい!」という人にも貸すことになるけど、まぁそこはプログラムとかサービス面で差別化して頑張ってよ」
「はい!光一さん、それはもう、もちろんです!」
「光一さん、クラウドサービス自体は近い内に開始しても良いんじゃないかな?詳細は後程、話し合おう」
「う~ん、そうだね。のぞみ。勉強しても長い事関わっていないと忘れちゃうし」
「ザックリとだけ、商用利用向けと個人利用向けで料金設定を分けて、個人利用向けは主に学習や検証に使ってもらう為のもので価格は安めに設定。商用利用向けは要検討だね」
「おぉ!ありがとうございます!非常に助かります!」
「さてさて、色々と勉強して頑張っているルフレンスさんにご褒美ということで……おー!のぞみ、気が利くね~!」
「光一さん、そうだろう?もしも使わなければ、それはそれで良いからね」
「それじゃ……(ガチャガチャッ)はい!これあげる!マドレットちゃん、一応、僕が書いた書類があるから大丈夫だと思うけど……銀行で何か問題が発生したらイブに連絡して」
「う、うん。光一お父さん了解よ。でもこれぇ……横領したお金じゃないよね?」
「ん?のぞみ、僕の個人資産からだよね?」
「うん。そうだよ。でも光一さん、まさか全部出すとは僕も思わなかったよ。光一さん、来月頭になればまた増えるけど、光一さんの個人資産は後、約1億リーベしか残っていないからね?」
「ふ~ん。まだ約1億リーベもあるんだ。良いんだよ。特に使い道はないから。かと言って全額、国に寄付したくはないからね。こういう時の為にある程度のお金は持っておきたいよね」
「……こ、光一?こんなにも良いの?」
「いや、ブリタニア。『反応が楽しみだわ』と言っておいて自分が驚いてどうするの?次期国王の親族だし、妥当でしょ?」
「あ、あの~。光一さん。この20箱は?」
「ん?20億リーベだけど?1つの箱に1億リーベ入っているから。……あー、要らないとか言わないでね。面倒だから」
「「「「「20億リーベ!?」」」」」
リーベ王国側の全員が驚きの声を上げた。
「こ、光一お兄さん?な、何故に20億リーベ?」
「そ、そうです!光一さん、何故でしょうか?」
「理由はいくつかある。1つ目、頑張っている自国民に5億円を渡したりしたから、バランスを考えて。2つ目、学園都市の貴重な感想を聞かせてくれた事。3つ目、色々とお話を聞かせてもらい、新たに『食品冷却サービス』と『クラウドサービス』の2種類のサービスを始める事にして、更に儲かる見込みがあるから。4つ目、次期国王の親族になるから品位保持の為。……贅沢をしろと言うわ訳ではない。いや、別にしてもらっても良いんだけどね。君の結婚相手はまだ分からないけど、君と君のお母さんは寿命がない。君は優秀だからないとは思うけど、経営に失敗して生活が苦しくなったとしても大丈夫な様にしたい。ここまでは良いかな?と、いうのと質問をしても良いかな?」
「は、はい。動揺していて大丈夫ではないですが、お話は大丈夫です。質問も何でもどうぞ」
「まぁそうだよね。ありがとう。結婚して子どもが生まれて、大人になったら店はどうする予定?」
「はい。まずは、元々の考えを話します。1つ目は店は子どもに任せて、自分は別の仕事に専念する。先程、お話をしたネット通販等ですね。2つ目は王都に2店舗目をつくり、そこを子どもに任せる。3つ目は店が大きくなった事で考えている案です。両親にはいつか仕事から離れて、ゆっくりと夫婦生活を送ってほしいと思っていました。育ててもらった恩返しみたいなものです。今までは養ってもらっていましたが、今度は僕がそれをする番です。いずれにせよ老いたら働けなくなりますから」
「おー!偉いね。そうだよね。まぁ中には老いても亡くなるまで働きたくて、働く人もいるけど……それって中々、難しい事だと思うし」
「ありがとうございます。僕も暇だから働かせてほしいと言われたら、意思を尊重しますが、老いてお客様に迷惑をかけるようになってしまったら、悪いけど止めます」
「そうだな。私も人様に迷惑をかけてまで働きたくない。それに愛する妻との時間も大切にしたいと思っているから、いつかは……まぁ早めに引退するよ。ハハハハ、引退するまでにはルフレンスに結婚相手を見つけてもらいたいな」
「お父さん、僕も早めに頑張って結婚相手を見つけるよ。今はそれは置いておいて……。両親が働かなくなったら僕と妻だけでは、今の大きな店を経営するのは難しいです。そもそも妻が働いてくれるかも分からないですが、マドレットちゃんがいても厳しいかもしれません。出来れば4人は店にいた方が良いと思います。人を雇うのも場合によっては考えますが、子どもと一緒に働くのが一番かなと思います」
「そっか」
「はい。子どもが結婚して僕の孫が大人になっても大丈夫です。その時は1つ目と2つ目の案で考えますから。父が亡くなり、お母さんが暇だから働きたいとなった時はまた考えます」
「了解。それじゃマドレットちゃん、3世帯住宅が必要になったり、リフォームが必要になったらイブに連絡して。また、僕からナビィにお願いするから」
「光一お父さん、了解よ。安心して、この家族は私が守るから。何か問題が発生したらイブお母さんに連絡するわ」
「マドレットちゃん、ありがとう。よろしくね」
「うん!任せて!」
「光一さんもマドレットちゃんも本当に色々とありがとうございます」
「いえいえ、お兄ちゃん。家族を守るのが私の存在意義みたいなものだからね。20億リーベは銀行に預けて基本的には使わない事をオススメするけど、他の街に店をつくるとかで必要なら使っても良いかもしれないね。投資だよ。イブお母さんと相談して失敗する可能性が高いと判断したら止めるから安心して。成功する可能性が高い場合は応援する。まぁ~最悪、お金が無くなっちゃったら支援要請するから大丈夫、大丈夫」
「いやいやいや、マドレットちゃん。20億リーベは大切にするからね!散財したりしないよ」
「そう?でもネット通販等の新事業を始める際に多額の投資が必要になるかもしれないから」
「あーマドレットちゃん。その際はイブに相談してよ。僕達が面白いと思ったら、その時は会社のお金を使うから。言っておくけど横領ではないからね!投資だからね!……まぁ数百年後とかにお金が無くなりそうになったら言ってもらえれば、また渡すし」
「ありがとうございます。何か問題が発生しなければ大丈夫です。いや、本当にお金は大切にしますから!」
「そう?あー。だけどルフレンスさんの子どもさんまでは支援するからね。子どもさんの為に新しい店をつくるとか、そういう事であれば、無料でご希望の場所にご希望の大きさの建物をつくるから。マンションに住みたいという事ならその望みも叶えてあげるよ。孫以降は流石に無理だけどね~。子どもさんまでなら面倒を見させてもらうよ。あっそうそう。僕の厚意は遠慮無く受け取って欲しい。断られるより受け取ってもらって、喜んでくれる方が嬉しいからね~」
「いや、本当にありがとうございます。分かりました。その時はよろしくお願い致します」
「うん。5つ目の理由がそれだから。結婚相手と相談してもらって、子どもさんを何人生むか決めてもらいたいけど、他国だけど国王としては、無理のない範囲で沢山子どもを生んでもらって、育ててもらえると嬉しいなって。子どもの養育費も含んでいるから20億リーベなの。だから、大切にしてもらうのは良いんだけどね。子どもさんの為なら遠慮無く使ってよ。この世界、人口が少なくて困っているから協力してもらえたら嬉しいなぁ~ってね。いや、本当に無理はしないでほしいけどよろしくね」
「はい!分かりました。妻と相談して最大限、協力させてもらいます。大金をありがとうございます!頂戴致します!」
「それじゃお兄ちゃん、危ないから私が預かるね?一緒に銀行に預けて来ようね♪」
「うん。マドレットちゃん、よろしくね」
「あなた達、2人で結婚しないでしょうね?」
「アリエット、僕も義理とは言え妹とは結婚しないよ」
「お姉ちゃん、私にも自我があるの。エテルノも普通の人と同じ。私も申し訳ないけど結婚したいとは思えない。お兄ちゃんとしては好きだけど、恋愛対象にはならないわ」
「そっか。それなら良いの。ゴメンね。義理だから結婚しても問題ないし、差別している訳でもないんだけど、妹とお兄ちゃんが結婚すると考えると無理だなぁと思ってね」
「収納完了っと。気にしないでお姉ちゃん。その気持ちは分かるから」
「うん。僕も同じく」
「あっ!そうだ!皆、夕食は食べて行く?それとも止めておく?」
「そ、そうですね。だいぶ緊張が和らいでは来たんですが、まだ緊張しておりまして、食事が喉を通らないと思います。せっかくのお誘いをお断りして大変恐れ入ります。その代わりお時間に問題無ければ夕食までお話させてください」
「そうよね。トーマンドさん、気持ちは分かるわ。私もアルバートも、もちろんハミルトンも、この後、時間が空いているから大丈夫よ。ゆっくりお話をして距離を縮めて行きましょう?」
「はい。ご配慮ありがとうございます」
「エイリーン、店が大きくなって開店準備があるんじゃないだろうか?」
「あら?そうね、アルバート。またいつでも来てくれて良いから、無理しなくても良いわよ?私達はいつでもあなた達を歓迎するわ。そうね……マドレットちゃん、初音ちゃんに連絡は出来るかしら?」
「はい!もちろん可能です!」
「前日までにマドレットちゃん経由で連絡をもらえれば大丈夫よ。もちろん、アリエットちゃんに連絡してもらっても大丈夫だから」
「お父さん、ここはお言葉に甘えさせてもらおう?またお邪魔させてもらった方が良いと思う」
「分かった。それでは恐れ入りますが今日はこの辺で失礼させていただきます」
「うむ。気にする事はない。エイリーンの言った通り、本当にまたいつでも来てくれて構わない。私としてもまた来てくれると嬉しく思う」
「僕からも今日は来てくれて本当にありがとう。また、アリエットちゃんとの結婚を認めてくれてありがとう。今度はゆっくりとお話しようね」
「こちらこそありがとうございます。それではまた近い内に必ずお邪魔させていただきます。事前にご連絡させていただきますので、よろしくお願い致します」
「あら?トーマンド。そうね。ハミルトンさん、娘を選んでいただき改めてありがとうございます!夫の言う通り近い内にまた来ますので、その際にはよろしくお願い致します」
「あっ!そうだ!子どもは結婚後にとアリエットちゃんとは話しているから、その点はご安心ください」
「そう……なんですか?私達は構いませんよ?失礼ながら年頃の男の子と女の子ですから我慢なさらなくても大丈夫ですよ?」
「あっはい。そのぉ。そういう事はさせていただきますが、娘さんを大切にしますし、嫌がる事はしません!ですが、まだ、僕には親というのは早いと思うので、子どもは結婚してからとさせてください」
「あらあら?ハミルトン、必死過ぎて敬語になっているわよ。ふふふっ」
「流石はハミルトンさんです。しっかり者ですね。安心しました。娘をよろしくお願いしますね」
「あっ……ありがとう。うん!大切にするし、もっともっと幸せにすると約束する!」
「父親としてハミルトンさん、娘をよろしくお願いします。本当にありがたく思います」
「お兄ちゃん、どうだ~!羨ましいだろぉ~!早く結婚相手を見つけるのよ!」
「くっそー。腹が立つ妹だぁ。言われなくてもそうするよ!ハミルトンさん、こんな妹ですがよろしくです」
「うん。そのぉ……色々と頑張ってね」
「はい。ありがとうございます!お父さん!行きましょう!」
「お、おう。それでは失礼致します」
トーマンドさんがそう言うと、皆、挨拶をし合って3人とは別れた。
マドレットちゃんが転移魔法のゲートを使い、まずは銀行に行くみたいだ。
お疲れ様です。……次、会うのが楽しみだなぁ。
その後はアルバートさん達とお喋りを楽しみ、夕食をご馳走になった。
そして天界のマンションに帰り、皆と今日の出来事を報告し合った。
ぼたんを中心に流石に20億リーベは多すぎと言われたけど、品位保持の為の保険等と説明して理解してもらった。
アリエットちゃんのお兄さんであるルフレンスさんは、確かに優秀だ。しかし、お金に困る事態に陥るかもしれない。
何しろ寿命がないんだから、長い人生で何があるか分からない。王妃のお母さんが身体を売って生活するようでは困る。
そう。何かあった時の保険だし、ルフレンスさんが仮に子沢山になった時の養育費だ。本人にも言ったけど子沢山は大歓迎だから。
21時になったら皆で2階の温泉に入った。うん。いつも通りだね。
その後はリアとベッドで避妊具をつけて楽しんだ。そして、今はクリーン魔法を使ったところ。これから寝る。
いやぁ、今日も色々とあったなぁ。おやすみなさい。明日も良い一日になりますように。





