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817 人工知能のカレンちゃんについて

 1年10月12日


「それで、のぞみ。イブは?」


「商業ギルドで相談しているところ……だったね。今、来るよ」


 おっ!ゲートが現れてイブが出てきた。


「ふぅ~。お待たせ。のぞみちゃん、色々とありがとう」


「僕は大した事はしていないよ。イブちゃん、お疲れ様」


「うん。のぞみちゃん、ありがとう。一応、皆に報告するわね。商業ギルドで相談したら、明日の面接に1人追加してくれたわ。王都のアパートを借りて住んでいて、親からお金をもらって生活をしている。仕事を探していて16歳。学校シミュレーターで中学校を卒業したばかり。そういう感じの子だから急遽、追加出来たの。面接の順番は1番目。皆、面接よろしくね。光一さん、問題ないかしら?」


「イブ、ありがとう。問題ないよ。ハミルトンくん、他に何かあるかな?」


「お父さん、アリエットちゃんのご両親へご挨拶と、国民への婚約発表はどうしよう?」


「そうだなー。……ハミルトン、アリエットさんのご両親にご挨拶した翌日に国民への婚約発表をすればどうかな?」


「うん、そうだね。お父さん、そうするよ」


「引っ越し作業大変だろうなぁ……」


「……そうでもないわよ?もう終わったわ」


「うわぁっ!?ビックリしたぁ。僕の後ろに現れて声をかけないでよぉ~。心臓が止まるかと思った」


「あら?そんなに驚かせてしまった?ごめんなさい。チョット驚かすつもりだったんだけど」


「最初から驚かすつもりだったんだね。……まぁ良いや。ナビィお疲れ様。人工知能の工事の様子とか特に見かけなかったけど?」


「光一さん、ありがとう。まぁ部下も使って引っ越ししたし、我々、天使だからね。余裕よ!……そうだ!試しに人工知能ちゃん呼び出してみて」


「う、うん。引っ越し早かったぁ。ありがとう。人工知能ね?」


「いえいえ、どういたしまして。そそ。人工知能」


「カレンちゃーん!来てくれるかな?」


「……はーい!人工知能のカレンでーす!ゲッ!お父さんとお母さんがいるっ!」


 おっ!アリエットさんと同じ容姿の人工知能が現れた。


「あなたねぇ。『ゲッ』って何よ?失礼じゃないの?」


 うん。確かに……。


「イブちゃんの言う通り。僕、ちゃんと説明したじゃないか!」


「いやぁ~スミマセン。何かの悪い冗談かなぁ~って、中々、信じられなくてですね……本当だったんですね」


「カレン、僕が嘘を言う訳ないじゃないか!」


「いや、そうですけど~。まぁまぁ良いじゃないですか。この話は。マスターも困っていますし」


「はぁ……そうだけど、あなたの方からそれを言われるのは納得出来ないわね。まぁ良いけど」


「イブちゃん、僕はこの子、欠陥があるから回収した方が良いと思うね」


「ヒィィ。のぞみお母さん、それだけは!それだけは勘弁してください!本当にすみませんでした!」


「まぁアリエットさんも困っているし、この辺で許してあげるか」


「ありがとうございます!マスターとご家族の皆様、人工知能のカレンです。いやぁ~失礼しました。よろしくお願い致します」


「カレンちゃん、本当によろしく頼むよ?」


「はい!マスター!出だしはつまずきましたが、こう見えて私はまあまあ優秀なのでお任せください!」


「イブちゃん、やっぱりこの子、欠陥があるよ。自分で『まあまあ』……つまり『十分ではない』って言っているし」


「ヒィィィ!のぞみお母さん!そんな事はないです!自己診断試験も急ぎ実施しましたが、問題ありませんからぁ!アレですよ!言葉の綾です!それに、お母さん達に比べれば、私など『まあまあ』ではないですかぁ!」


「本当かなぁ?まぁ確かに僕達に比べれば『まあまあ』ではあるか」


「はい!そういう事ですので、マスターとご家族の皆様ご安心ください!私に欠陥はありませんから!」


「カレンちゃん、本当に大丈夫?」


「はいっ!マスター!本当の本当に大丈夫です!改めて皆様、よろしくお願い致します!」


「あらあら。あなたが人工知能なの?カレンちゃんね?容姿がアリエットちゃんと同じなのね?こちらこそよろしくね」


「はい。お母様、容姿はマスターがその様に指定したんです。『双子の妹の様に仲良くしてほしい』からと」


「あら~良いわね。それじゃ私とも仲良くしてね?敬語じゃなくても良いのよ?」


「お母様、ありがとうございます!改めてよろしくお願い致します!ですが、私はメイドさんの様な者だと思ってください。なので、大変ありがたいご提案なのですが、敬語のままがよろしいかと存じます!」


「あら?そう?そういう事なら仕方ないわね」


「それでは私からもよろしく頼む」


「カレンちゃん、僕からもよろしくね!」


「お父様、それにハミルトン様もありがとうございます!よろしくお願い致します!」


 その後、ブリタニアや宰相さん、ヴェスターさんも挨拶をした。

 どうやら普段は防犯カメラの確認をする様だ。

 だけど、イブも「この子、不安だから」と言って引き続き、ボットの監視対象にするみたいだからなぁ……。

 僕は必要ないんじゃないかな?と思ったけど、それを言うと本気で泣き出しそうだから止めておいた。

 うん。アリエットさんが大切にしてくれているのだし、余計な事は言わないであげよう。


「ねぇ?イブ、あなたもこの家を見守ってくれるのよね?」


「えぇ、ブリタニアさん。その通りよ」


「カレンちゃんって必要ないんじゃ……」


 お、おーい!ブリタニア、僕は言わないでおいたのにぃ!


「マスター、泣いて良いですか?存在価値を全否定された私は泣いてもいいですよね!」


「えっと~。カレンちゃん、どうしよう?」


「マ、マスタ~!」


「ブリタニアさん、先程はあの様に言ったけどこの子も必要よ」


「お、お母さん!ありがとうございます!」


「私は国王補佐官として何かあった時に早期に気付ける様に監視する。この子はアリエットさんの専属メイドとして、何かあった際に気付ける様に監視する。私が監視しているから、近衛騎士団が不要か……と言うとそうではないでしょ?近衛騎士団も何かあった際に早期に気付ける様に警戒監視している。確かに役割が被っていて無駄に思えるかもしれないけど、そうではないわ。何かあった際に早期に気付ける人員は多ければ多い程、良い。そう。この子はアリエットさんの専属メイドなの」


「あー。そうね。カレンちゃん、悪かったわ。ごめんなさい」


「いえいえ、分かっていただければ良いんです!私はマスター専属のメイドさんです!よろしくです!」


「全くブリタニアは困ったものだわ。カレンちゃん、私はアリエットちゃんの側にいるだけでも十分だと思うわ」


「お母様ありがとうございます!ですが私も人工知能ですので、何もお仕事がないというのも寂しいのです。かと言ってメイドさんのお仕事を奪う訳にも行きません。なので、せめて防犯カメラの確認だけでも協力させてほしい次第です。はい」


「あら?そうなの?それじゃメイドと相談してみたらどうかしら?アリエットちゃんの部屋だけは掃除させてもらうとか。後はあなたにしか出来ない仕事もあるかもしれないわ」


「ありがとうございます!これでも料理のアドバイスから外壁の掃除まで、大抵の事は何でも出来るんです!早速、ご相談させていただきます!マスター、一旦、失礼します!」


「う、うん。いってらっしゃい」


「はい!」


 そう言うとカレンちゃんは消えた。


「あっ!そうだ!アリエットちゃん。ご両親と、出来ればお兄さんにもお会いして、ご挨拶をしたいんだけど……日程の調整をしてもらえないかな?」


「でも、ハミルトンくん。婚約した事は内緒じゃ……?」


「それじゃ『父親が国の機関で働いている息子さんと婚約したんだけど、事情があって秘密にしてほしい』という事で……イブさん、何時頃までに面接等は終わると思う?」


「そうね。15時以降なら大丈夫じゃないかしら?」


「そ、それじゃ『最短で明日15時以降ならいつでも……何日後でも構わないので、ご両親とお兄さんとご挨拶したい。都合の良い日程を教えてほしい』という感じの内容で日程調整をお願い出来るかな?」


「わ、分かったわ!頑張ってみる!」


 アリエットちゃんがチャットを送信して数分後。


「あっ!ハミルトンくん!お母さんからチャットが帰って来たわ!」


「ど、どうかな?大丈夫そう?」


「うん。騙されていないかとか心配されたけど『大丈夫、会ってもらえれば良い人だと分かってもらえるはず』とだけ返したわ」


「まぁ、そうだよね。ご両親としては不安にもなるよね。それで、日程は?」


「明日は兄が帰って来るから元々、お店は休みにしていたみたい。兄が明日の14時に帰って来るから、最短で大丈夫みたいよ」


「それじゃ、『場所は婚約相手の家』……と言っても、騙されていないかご心配をかけてしまうかもしれないから、『それでは詳細は明日の15時に連絡する』という感じで連絡してもらうと良いかな?それも怪しいけど仕方ない」


「うん。それで送ってみる……あっ!『了解』とだけ返って来た!」


「ふぅ~。今から緊張して来た」


「ハミルトンくん、気持ちは分かるけど大丈夫だよ。僕なんて自分の親に紹介する方が緊張するからね。『お前は何をやっているんだ~!』って殴られたらどうしようって」


「そうね。光一は実際に殴られた事があるものね」


「ハハハ……光一お兄さんは本当に大変そうだねぇ」


「良いじゃない。誰も殴る様な人はいないし、アリエットちゃんのご両親は王族に理解があるようだし」


「そうだね。そう思うと気が少し楽になったかも」


「ところでアリエットちゃん。リーベ王国にエルフやハーフエルフを差別する様な人はまだいるのかな?エルフの国はハーフエルフ差別禁止法を作ると共に、シルヴィー女王が全国民に演説したけど……純粋にこの国にもまだあるのかなって気になって」


「う~ん。今年の春頃までは、若い人はあまりいないけど、年配の古い考えの人がある程度いたと思う。でも最近は、エテルノのお蔭もあって、少なくとも王都では殆どそういう人がいなくなったと思うわ」


「光一お兄さんとアリエットちゃん、ありがとう。決めました。敢えて敬語で失礼します。お父様、この問題は僕の代で解決させようと思います。国民に嘘をつきたくありませんし。婚約発表の際に僕から国民に発表させてください。場合によっては僕は結婚式の日に国王になれないかもしれませんが、ご了承ください」


「うむ。ハミルトンがそこまで言うのなら分かった。しかしな。ハミルトンが国王になれるように環境作りをするのは私の仕事でもあると思っている。宰相、エテルノ条約締結もあり、人種差別撤廃条約が宙に浮いていたな。ハミルトンの発表後の国民の反応次第では人種差別撤廃条約も締結しようと思う」


「国王陛下、承知しました」


「人種差別に関しては僕も到底、容認出来ないので協力するからね。これは国王としてではなく神としての仕事かなぁ~。まぁハミルトンくん僕も応援するよ」


「お父さん、光一お兄さん、ありがとう!」


「光一くん、私からもいつもありがとう」


「いえいえ、こちらこそいつもお世話になっているからね~」


 そしてその後は雑談タイムになった。

 アリエットちゃんの事についての話や、アリエットちゃんから地球について聞かれたから色々と話した。

 そして夕食をご馳走になり、21時になったのでマンションに帰り、妻と今日の出来事について会話をした。


 あっ!そうそう!カレンちゃんはアリエットちゃんの部屋や家の外壁の清掃も任されたみたいだ。

 それから料理のアドバイスもお願いされたとか。

 エテルノや人工知能、イブやのぞみ、の保有する大量のデータには料理のノウハウもあるからね。

 国王補佐官には日本の人口不足を利用して、人工知能やエテルノで、高級レストランやホテルの持つ料理のレシピを入手する案も提案されたし……僕も美味しい料理が食べたいから前向きに検討はしている。

 ……いや、既に美味しいんだけどね!更に上があるのかと。それなら食べてみたいなと思う訳ですよ。


 さてさてその後、エリザベスと寝る事になった。そしてエリザベスとは1回戦だけして寝る。

 今日も色々とあったけど、明日も大変そうだねぇ。おやすみなさい。

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