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80 トラバント地方で戦闘開始

 1年6月3日


 軍の拠点に来たら皆、整列して座って待機していた。

 僕が来たら皆、バッと起立した。


 拡声の魔法で皆に聞こえるように話す。


「諸君、北の制圧作戦の直後にも関わらず待機していてくれてありがとう。トラバント地方でクーデターと思われる動きを確認した。非常に残念に思うが仕方がない。現在、トラバント地方の元首都……第2首都と呼ぼう。そこに向かっているようだ。ゲートを開くから皆、第2首都防衛任務を遂行してほしい。僕からは以上だ」


「はっ!」


「諸君、アイオライトだ!国王陛下から命令された任務を遂行するとしよう!民間人の避難は完了しているようだ。我々の力を発揮しやすい環境だと言えるだろう。ただし、敵は60万人いる。油断せずに行こう!以上だ!」


「はっ!」


「僕から追加事項がある。エイド!」


「はい!」


「工場建設中に申し訳ないが緊急事態だ」


「内容は既に聞いております。要員の追加でしょうか?」


「話が早くて助かる。その通りだ」


「何名でしょうか?」


「20万人増やすことは可能か?」


「はい、数分で行なえます!」


「武器、弾薬の補充も頼んだ」


「了解です!」


「それでは皆、ゲートを開く!偵察用ドローンと連携しながら行動してもらいたい」


「はっ!」


 ゲートを開くと皆、洗練された動きで行動する。


 数分で皆がゲートをくぐって行った。


「出来ました!武器を持たせ順番にインベントリから出します!」


 この光景を見ていると地球でプレイしたリアルタイム戦略シミュレーションゲームを思い出す。

 研究を進めると人員を一瞬で生産出来るようになるんだが、それと似ているな。


「アクアオーラちゃん、さっき話した内容は皆に共有してくれた?


「はい!」


「うん、ありがとう」


「悪いけど付いてきてくれる?」


「はい、国王陛下!もちろんです!」


「さて僕らも行こうか。エイドもう大丈夫。建設作業に戻って良いよ」


「了解です。こちらも頑張ります」



 ゲートをくぐってしばらく待つと相手が到着したようだ。

 アクアオーラちゃんが知らせてくれた。

 こちらの兵士の数に相手は驚いているとも。


 拡声魔法で相手にも聞こえるように話す。

 地球の拡声器のように近くにいるとうるさいけど遠くにいると声が小さいというタイプではなく、声を遠くまで届かせるタイプの魔法だ。

 ……少し大声で話すけどね。


「クーデターをしようとしている諸君!我が国の法では内乱罪は必ずしも死刑になるわけではない。特に未遂なら。武器を捨ておとなしく投降しなさい!」


 アクアオーラちゃんによると全く効果が無かったそうです。……軽くショックだわ。少しくらい投降する人がいても良いと思うんだけど?まぁそんな甘い覚悟でやってるわけではないと言うことか。

 僕も最前線に行こう。アクアオーラちゃんに止められたけど、物理魔法両方の防御魔法が使えるからと言ったら渋々許してくれた。

 ……まぁ正直、魔法かけなくて撃たれても弾は貫通しないと思うけどね。ステータスがチートだから。


 パーン


 この音はP-90……つまり我軍の銃ではないな。開戦したらしい。

 立て続けに相手から発砲音が聞こえるのと、うわぁあああと叫びならがら武器を持って走って来る両方がいる。

 我軍は冷静にヘッドショットを繰り返す。……うわぁグロい。

 まずい吐きそう。というか病み上がりでこれは見ない方が良かったかも。

 そんな事を考えていたら肩をトントンと叩かれて振り向いたらビンタされた。

 物理的には痛くないけど精神的に今のは効いた。え?なに?


 ビンタした相手を見たら泣いているブリタニアだった。


「なんで私を置いていったのよ!」


「疲れているところ起こすと悪いかなと思って……」


「なんでこんな所にいるのよ!」


「最高指揮官として、娘のような存在だと思っているエテルノ達が命をかけて戦っているのに自分が後ろにいるのはどうかと思って」


「危ないじゃない!」


「僕のステータスは異常に高いから撃たれても貫通しないし、物理魔法両方の防御魔法をかけているから大丈夫だよ」


「そういう事を言っているんじゃないわよ!」


「……」


「私は病み上がりでこんな光景を観ていたらまた倒れるじゃないって話をしているの!」


「それは……そうなんだけど。どうやって来たの?」


「ナビィを呼んで連れてきてもらったの!」


「はいですぅ!」


「あ、ナビィ建設作業中だったよね戻って良いよ」


「了解しました。お任せください!」


 ナビィは帰っていった。

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