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815 愛を伝えるハミルトンと敬語等禁止?

 1年10月12日


「あっ!城の案内が終わったね。僕が連れて来るから待っていてね」


「うん。よろしくね」


「ハミルトンさん、了解」


 のぞみはそう言うと去って行った。

 う~ん。ハミルトンくん、緊張しているっぽいね。


「ハミルトンくん、大丈夫だって。もしフラレたら僕が笑ってあげるから」


「光一お兄さんってそういう人だったんだね」


 おっ!ハミルトンくんにジト目で見られた。


「いやいや、場を和ませる冗談だから。本気にしないでね?大丈夫だって。あの子、『正直、王子殿下と結婚出来たら良いなぁ~と考える事はありますが恐れ多いです!側室にしていただけたら……とも思います。ですが、私など本当に恐れ多く、相手にされるわけがないと思っています』って言っていたから」


「光一お兄さん、その恐れ多いというのが僕は怖いんだ」


 あっ。地雷踏んだかも。


「ハミルトンくん、最終的には権力行使をすれば良いさ。権力とはこういう時の為にあるんだよ」


「僕は光一お兄さんと違って無理矢理、結婚したいとは思わない。女の子の意思を尊重する」


「冗談。僕もハミルトンくんと同じ考えだよ。だけどね。僕のいた世界のイギリスという国には『恋愛や戦いにおいては、手段を選ばない』ということわざがあるんだよ」


「へー。お姉ちゃんと同じだね」


「ハミルトン、私は確かにその通りだけどね?その言い方には悪意を感じるわ」


「いえ、それはお姉ちゃんの気のせいです」


「ぐむむ。本当にそうかしら。……まぁ良いわ。少しはリラックス出来たかしら」


「あっ!そうですね。気分転換になりました」


「おー!それは良かった!」


 ふぅ~地雷を踏んだ時はどうなる事やらと焦ったぁ。


「ハミルトン、私が思うにきっと恋愛神さんが何とかしてくれるわよ」


「お姉ちゃん……僕はズルい事はしたくないんですが」


「恋愛神さーん。来てくれるかな?」


(バンッ)


「はーい。恋愛神でーす。何でしょうか?」


「ハミルトンくんはズルい事はしたくないみたいだから、婚約がダメそうになっても何もしないであげてね」


「あら?私は今回、何もしていないけれど、無事に結婚する事になると思いますよ?断定ではなく思う……ですがね♪」


「そうなの?」


「はい!おっと私は失礼します!」


(バンッ)


 恋愛神さんは急に消えた。何だろう?


「……お待たせ~。アリエットさんを連れて来たよ」


「のぞみさん、ありがとう。アリエットさん、とりあえず座ってもらえるかな?」


「し、失礼します。……な、何でしょうか?わ、私、何かやらかしましたか?」


 アリエットさんは席に座りながら不安そうに聞く。


「あっいや、そうじゃないんだ。驚くかもしれないけど、落ち着いて聞いてほしいのと。嫌なら嫌って言ってほしい。断ってくれても全然問題ないから安心してほしい。別に悪いようにはしないから……良いかな?」


「は、はい。もう既に一通り驚いて来たので多分、大丈夫です」


「あー。D-Systemだね。そうだよね。驚くよね」


「はい!驚きました!凄かったです!それだけでなく天界の景色も凄かったです!」


「あ~、分かる、分かる。……ってそれは良いんだ。少し話を聞いてもらえるかな?」


「はい!何でも聞きます!」


「あのぉ~もし良かったらで良いんだけど、僕と結婚してもらえないかな?」


「お、王子殿下、申し訳ありません。私の脳が、王子殿下のお言葉を自分に都合良く解釈した様です。恐れ入りますがもう一度、お願い致します」


「チョットォ!『申し訳ありません』と言われた時に断られたと思ったじゃんか!……ゴメン。当然の反応だよね。怒って悪かったよ。君の脳は正常だよ。聞き間違いとかでもないよ。僕と結婚してくれたら嬉しいな。駄目かな?」


 あっ!念の為に指輪で嘘を言っていないか判別しよう。


「まるで夢のようです。大変、嬉しいです」


『本当です』


「それじゃぁ……」


「ですが王子殿下、私のような者では相応しくないと思います。国民も納得しないと思います」


『本当です』


「僕と結婚するのが嫌なら嫌だとハッキリと言ってほしい。相応しくないとか思わないでほしい。僕がアリエットさんと結婚するのに国民が納得するかは関係ない!納得しなければ僕が国民に納得させるように努力するから!だから純粋に君の気持ちで答えてほしい。僕と結婚するのは嫌かな?」


「そんな……嫌ではありません。先程も申しました通り大変嬉しく思います。ですが、申し訳ありません。面接で聞かれなかったので答えませんでした。隠しました。王子殿下を騙した様なもので心苦しく思います。本当に申し訳ありません。私のような者では相応しくないのには理由があるんです」


『本当です』


「どんな理由か聞かせてもらえるかな?」


「はい。この通り実は私は人間ではありません。ハーフエルフです。ですのでこの事が国民にバレた際、王子殿下にご迷惑をおかけすると思います。隠していて申し訳ありませんでした」


 アリエットさんはしょぼーんとしながら、髪で隠していた耳を見せた。


『本当です』


「なんだそんな事?僕もハーフエルフだよ。ほらっ!」


 ハミルトンくんも髪で隠していた耳を見せた。


「お、王子殿下もですか?」


「だからアリエットさん。相応しくないと思う必要はないんだ。それで、どうかな?結婚してくれる?」


「はい!ありがとうございます!結婚してください!よろしくお願い致します!」


「うん!アリエットさん、こちらこそよろしくね!」


「うむ。無事に婚約出来たようで良かった。あっちなみに私と妻も、アリエットさんとの結婚を認めているから安心してほしい」


「国王陛下、王妃陛下、ありがとうございます!よろしくお願い致します!」


「こちらこそよろしくね」


「それでアリエットさん、正妻は初音ちゃんなんだけど良いかな?」


「そんな!はい!構いません!側室でさえ十分な程です!それを結婚させていただき大変嬉しいです!」


『本当です』


「アリエットさん、私が初音よ。よろしくね」


「はい!初音さん、こちらこそよろしくお願い致します!」


「それでアリエットさんにお願いがあるんだけど良いかな?」


「はい!何でしょうか?」


「まず、ご両親含めて少なくとも明日までは婚約した事を内緒にしてほしい。それから婚約した事でアリエットさんは我が国の要人になった。だから城案内の仕事はしないでもらいたい。ここまでは良いかな?」


「は、はい!承知しました!城案内の仕事が出来ないのは少し残念ですが、それ以上に王子殿下と結婚出来る事が幸せです!」


『本当です』


「ありがとう。次に引っ越しをしてもらったばかりで申し訳ないんだけど、この家に引っ越しをしてもらって一緒に生活をしてもらいたい。それから僕は今、15歳だけど、僕が18歳になった年の1月15日に結婚式をしよう。初音ちゃん、一緒でも構わないかな?」


「ハミルトンくん、もちろん構わないわ」


「承知しました!喜んで引っ越しをします!」


「それから婚約したから普段通りに喋ってほしいな。普段から敬語なら良いけど、そうじゃないならその通りに喋って。それと王子殿下は止めてほしい。婚約したのに寂しい。『ハミルトン』、または『ハミルトンくん』と呼んでほしい」


「わ、分かったわ!未だに恐れ多くて、慣れなくて言葉が不自然になるかもしれないけど、そこは許してね。それじゃハミルトンくん、よろしくね!」


「アリエットちゃん、こちらこそよろしくね。それで……僕もここで聞きにくいから、もし、ここで答えたく無ければ無理せず、初音ちゃんと3人で相談しようと思うんだけど……まずは子どもは結婚してからつくろうと僕は思う。アリエットちゃんもそれで良いかな?」


「うん。私もそれが良いと思うわ。結婚後、子どもを2人妊娠したいと思うんだけど……ハミルトンくん、どうかな?」


「僕も良いと思うよ。そ、それでね。5人のメイドを側室にする予定でいて、そのぉ大浴場等で遊んでいるんだけど……軽蔑する?」


「そ、そんな。軽蔑だなんてとんでもないわ!私も側室を考えた程だもの。国王なら当然の事だと思う。そ、それにハミルトンくんも男の子だからね。理解するわ」


「それから、言葉を濁すと……初音ちゃんと子どもは出来ない様に子作りまでしているんだけど…………アリエットちゃんはどうする?あっ嫌なら嫌って言ってね!」


「さ、最初から最後まで喜んでするわ。愛するハミルトンくんの為なら何だってする」


「それなら私はアリエットちゃんと一緒でも良いけど、どうする?」


「わ、私も初音ちゃんと一緒でも大丈夫よ」


「あのーハミルトンくん、それ、ここでする必要あった?」


「光一お兄さん、少なくともお父様とお母様に、アリエットちゃんから同意を得ている事を知っておいていただかないと問題になった時に困るんだよ。いくら婚約者とは言え、お父様とお母様に僕が無理矢理していると誤解されたくないからね」


「なるほど」


「問題の中には例えばアリエットちゃんは良い子だから疑っている訳ではないけど、同意の上なのに後から僕が無理矢理襲ったと主張する場合も考えられるでしょ?」


「あーうん。後はメイドの間で変な噂が立つとかかな?」


「そう!光一お兄さん、僕だって恥ずかしいとは思うけど、王族だから仕方ないと思っているの!」


「王族って大変だね」


「光一、あなたも王族でしょ?」


「ほら、うちは特殊じゃない?」


「あー、まぁそうね。光一は神だし、特殊ね」


「まぁ良いや。話の続きをどうぞ」


「ところでアリエットちゃんは誕生日いつなのかな?」


「私の誕生日は8月10日よ。ハミルトンくん、それがどうかしたの?」


「それじゃ来年から誕生日をお祝いするからね。覚えておくよ」


「あ、ありがとう!そ、それじゃハミルトンくんと初音ちゃん、国王陛下、王妃陛下、お誕生日を教えてください」


「僕は1月11日だよ」


「私は9月4日よ」


「私は3月8日だ。あーそれとお父さんと呼んでもらえると嬉しい。義理の父、等では無く実の父の様に思ってもらえるかな?」


「そうねー。私は6月17日よ。私もお母さんで良いわ。アルバートの言う通り義理の母、等とは思わずに仲良くしてね?」


「皆さん、ありがとうございます。はい!覚えました!で、ですがお父さん、お母さん。ハミルトンくんやブリタニア王妃陛下はお父様、お母様と呼んでおりますが……」


「チョット待ったぁ~!私も王妃陛下ではなくお姉ちゃんか、名前にちゃんで呼んで!……せめて、さん付けでお願い!後、敬語も無しで!」


「は、はいぃ!ブリタニアさん、分かり……分かったわ!」


「よろしい。アリエットちゃん、私とも仲良くしてね。よろしくね!」


「う、うん。ブリタニアさん、こちらこそよろしくね」


「それでハミルトンとブリタニアの話だったわね?ハミルトンとブリタニア?あなた達も、もういい歳だわ。今後はお父さん、お母さんと呼ぶように。後、敬語も禁止!初音ちゃんとアリエットちゃんも同じね。家族なんだから仲良くしましょうね。前々から気になっていたのよ。距離感があるな~ってね」


「分かり……分かった。お母さん。そこまで言われたらそうするよ」


「お母さん、私も分かったわ」


「うん。お母さん、私も了解よ」


「え~!ついさっきまで雲の上の存在だったのに。距離が思いっきり縮んで驚きで……だわ。お母さん、私も分かりま……分かったわ。よろしくね」


「まぁアリエットちゃんはそんな感じで徐々にで良いわ。それからね。アリエットちゃん、雲の上の存在というのは、そこで『自分は関係ないや』という顔をしている、光一さんの事を言うのよ?光一さんも敬語禁止だからね」


「あーお母さん、確かに。あの方は本当に雲の上の存在だわ」


「ゲッ!対岸の火事だと思っていたらこっちにも来た~!……ハハハ、僕も了解」


 いやぁ~アリエットちゃん。やってくれたね~。いや、エイリーンさんが凄いのかな?

 まぁどっちでも良いか。雲の上の存在……か。いや、本当にどうしてそうなったのかね。

 やべぇ……創造神様にも「敬語禁止じゃ」とか言われたらどうしようね?

 ……あっ。みられているけど、思考まで読まれていないよね?大丈夫だよね?

 思考はプライバシー的な理由で読んでいない事を切に願う。

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