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79 トラバント地方で反乱の予兆

 1年6月3日


 なんだかんだで動き回っていたらもう夕方か。

 久しぶりにブリタニアと一緒に夕食を食べて風呂に入ってゆっくり寝るか。

 家族サービスも大事だからね。久しぶりに一緒に風呂に入るな。

 倒れた記憶がない日々を過ごしていたからね。



 寝ているとインターホンのチャイムが鳴っている気がして目が覚めた。

 いや、気がするではなく何度も連打して鳴っているな。


 ブリタニアは気付いていないようだ疲れているんだろう寝かせておいてあげよう。

 僕は急いで服を着替えて外に出る。


「どうした?」


「やっと出てくれました」


「アクアオーラちゃん鍵持っているから中に入れるでしょ?」


「今日は久しぶりのお2人のプライベートな時間なので配慮したんです!」


「あっ……ごめん。ありがとう」


 僕のせいだけど気まずい空気ってそんな場合じゃない。


「どうかした?」


「トラバント地方でクーデターと思われる動きがありました!」


「やっぱりかぁ……走りながら話そう」


「走りながら話せるんですか?」


「僕のステータスはチートだからね。余裕だよ……やろうとは思わないけど飛び降りても無事な気がする」


「やはりエテルノ以上に最強ですね……精神を除けば」


「うっ……今のは効いたよ」


「そんな事より状況です」


「そ、そうだね」


 まだ、精神的ダメージを引きずってる


「現在、首都に向けて多数の軍勢、元各領土の兵士や警備隊などと思われる軍勢が向かっています」


「備えは?」


「すでに現地のエテルノは気付いて対応しています。民間人の保護を済ませて防犯用シャッターを下ろしています。我軍は20万人体制で既に準備完了しております」


「お相手さんは?60万人程です」


「えぇ……そんなにいたの?予想以上なんだけど」


「どうやら民兵……つまり武装した一般市民もいるようです」


「そんなに元国王良かったか?」


「というよりも自国が失われ併合された事に不満があると思われます……後は尊敬していた上官が捕まったとか」


「あぁなるほどね。地域名もこちらで勝手に決めちゃったし、一定数は生死を共にする上官を慕う人もいるわな」


「はい」


「でもさぁそこまで良い国だったとは思えないんだけどな。それでも愛国心的なのがあるのか」


「恐らくそうでしょう」


「はぁ……まぁ反乱分子が自ら出てきてくれたのはありがたいんだけどね。その数では無傷で捕縛は無理だな」


「はい、残念ながら殺傷するしかないと思われます」


「法的には内乱罪になると思う。日本……僕の元いた国を基に法を制定しているから確か必ずしも死刑になるような罪では無かったと認識している」


「はい、その通りです」


「失敗したなぁ。多くても10万人程度だと思っていたから囮を取られずに倍の人数で包囲すれば降伏すると考えたんだけどなぁ」


「それで『今晩は20万人体制で……』という指示だったんですね」


「いやさぁ、我が国の軍事力は知っているはずだから、言い方は悪いがそこまで頭の悪い人がいるとは思わなかった」


「どうします?エテルノはこれを正当防衛と認識しております。オススメは頭を撃って射殺です。やろうと思えば足や手を狙うことも出来ると思いますが、相手も旧式とは言え銃を持っているのでこちらに損害が出る恐れがあります。……もっともエテルノですので新しいボディを用意してバックアップで復旧させれば良いとも言えますが」


「魔法で雨を降らせれば銃は無力化出来るんだけど、人数的に相手は3倍いる。簡単に降伏するとは思えない。こちらの損害は容認出来ない。僕にとって君たちは娘のような存在だと思っている。使い捨てにするような考えは出来ない」


「はい。ありがとうございます。1人のエテルノとして嬉しく思います」


「まずは両手を上げて降伏するよう呼びかける。ここは後々を考えて鬼になるべきだと考える。全員ヘッドショットで構わない。ただし降伏した者は撃つな」


 マキャベリも君主論で「加害行為はそれを繰り返さないために一気にやってしまわなくてはいけない。そしてそれを繰り返さないことによって人々を安心させ、人々に恩恵を施して人心を得る」と言っていた気がするし。

 それは仕方がない事だと思う。常に反乱に怯える事となり人々を危険に晒してしまう。

 ……本当はやりたくないけれど仕方がない。僕としては僕の主張、考えを理解してもらえなくて非常に残念に思う。


 病み上がりで精神をすり減らすような事はしたくなかったのに。迷惑をかけるから。

 だけど最高指揮官として現場に行かない訳にはいかない。

 さっき娘のような存在だと思っていると言っておいて皆を危険に晒して自分は安全な場所から指示をするなんて僕には出来ない。

 というかそんな事はしたくない。本来なら最高指揮官は現場に行かない方が良いんだろうけどね。


「無理だと分かっていて確認の為に聞くけど増員は出来ない?」


「北の制圧作戦に参加していた者は念の為のメンテナンス中なので出来ません。新しく製造するという案もありますが」


「それは……検討するべきだな」


 もう良いだろうゲートを開いて皆のいる場所に向かう。

 なんで最初からゲートを使わなかったのかって?

 寝起きでボケた頭をスッキリさせるのと状況確認の為だよ。

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