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798 城内見学ツアーについて相談

 1年10月5日


 僕達は城の前の道路に出てきた。

 おぉ~!目の前のお城と後ろの家の出入り口に立派な門が出来ている。大きな門は車用だね。

 屋根があって屋根の奥側に門があるんだけど、その少し手前に上下式の車止めもあるね。

 ……車が普及していないこの世界でそこまで要るかな?まぁ良いか。


 門の正面、右側に出っ張るカタチで建物が建っているね。イブが言っていた交番だ。

 城側の建物には「近衛騎士団王城前交番」と書かれている。家側は「近衛騎士団王邸前交番」と書かれている。

 出っ張っているけど道路にはハミ出していない。門が敷地の少し内側に建っているからね。

 ……まぁ歩道に少しハミ出しているけど許容範囲だと思う。というかハミ出さないと近付いてくる人等が見えないからね。


 建物中央にスライド式のドアがある。大きな取っ手が付いている親切設計。

 外から建物内を見ると中央に通路が出来ていて、それを両側から挟むカタチで机と椅子がある。

 椅子には門番さんが座っている。門番さんの後ろは腰の位置から上が透明なガラスになっている。

 だから、お互いが正面を見ると相手の背後の建物の外が見える設計だ。

 回転するタイプの椅子らしい。座ったまま建物正面に椅子を回すと僕達と目があった。


「ヴェスターさん、城の門にいた団員さんには私から事情を説明してたわ。すると親切に会議室に他の団員さんを全員集めてくれたから、私から事情を説明してあるわ。見張りを交代制にするか等の運用は団長さんにお任せするわ。あっそうそう。窓ガラスは割れない設計になっているみたいだから嵐の日に窓が割れる心配はないわ」


「ありがとう!非常に助かる。後は私の方で考える。国王陛下、新しい家を見に参りましょう」


「そうだな!」


 僕達は交番を通過して、天気が良いから地上を歩いて家に向かった。

 家の中を一通り見て回った。いやぁ新しい家、良いですなぁ。


「エイドから良いかな?引っ越しはどうする?新しい家具を揃えちゃう?それとも城から持ってくる?エイドも天使だから言ってもらえれば、どちらも簡単に出来るけど」


「そうだなぁ。せっかくだから新しい家具を揃えてもらおうか?」


「そうね、あなた。それが良いわ」


「それじゃ僕も」


「メイドの部屋もそうしてもらえると助かります」


「了解!こだわりとかある?」


「そうだなぁ……」


 皆、それぞれこだわりを言って行くと、エイドがポンポンと家具等を設置して行った。

 そして人が住める家になった。服等についてはアイテムボックスで運んで来るから良いそうだ。

 近衛騎士団長のヴェスターさんは早速、会議室で今後についての会議をするそうだ。

 カーラさんもメイド全員を集めて会議をする事になった。

 ……近衛騎士団は1階の会議室。メイドは2階の会議室を使うみたい。


 僕達は1階の大食堂で休憩。僕は全員にアイスティーを配った。


「アルバートさん、どうですか?新しい家は?」


「光一くん、私はとても気に入った。ありがとう」


「はい。それは良かったです。近衛騎士団には負担をかけてしまうかなぁと心配しているところです」


「それは大丈夫だ。最近は王族が地方に出かける事が無くなったのもあって、ヴェスターは普段、訓練以外にする事が無くて困っていたようだからな。丁度良い」


「そうですか。それなら安心しました。メイドさんは増やしますか?」


「正直、悩んでいるところなんだ。普通に考えると増やすべきなのだと思うのだが予算もある。今、国としての予算には余裕があると聞いている。もちろん必要ならば増やす考えだが、必要なく増やすわけにもいかないなと」


「お父様、それなら僕がメイドに聞いて来ます。会議中みたいですが、仲が良いですし大丈夫だと思います」


「ハミルトン、ありがたいのだが少し待ってほしい。悩んでいるのはもう1つあるんだ。今すぐという訳にはいかないが、城内を国民に見てもらうのにも人員が必要だと思う。それをどうするか悩んでいる。料金設定も含めてな」


「それでしたら案内役のメイドさんと警察官の組み合わせでどうでしょうか?メイドさんは城に詳しいです。エテルノは大和王国で城を案内している経験があります。そしてお客さんが意図的に壁に傷をつけたりといった器物損壊や、立入禁止エリアに入ったりする恐れが考えられます。その為、案内役と警備役の組み合わせが良いかなと思います。イブはどう思う?」


「私も光一さんの案に賛成ね。エテルノなら見た光景を証拠として使えるし、案内役のメイドさんに案内方法を教える事も出来るからね。料金設定は子ども500リーベ、大人700リーベでどうかしら?地球では無料で案内していたりするし、大和王国も国民との約束とは言え無料でやっているからね。あまり料金が高いと王族の評判にも影響するわ。この料金設定なら理由を説明出来る。『大和王国は全員エテルノだから人件費がかからずに無料で出来ている。案内役や掃除のメイドさんの人件費を考慮して申し訳ないけどこの価格にさせてください』と言える。多分、この価格設定なら多数のお客さんが来るから、しばらくは抽選で予約制にした方が良いと思うわ」


「おぉ!それは良い考えだ!2人ともありがとう。ハミルトン、メイドを増やす方向で考えているが、それも含めて相談してもらえるかな?」


「分かりました。お父様、行って来ます!」


「うむ、よろしく頼む」


 ハミルトンくんは去って行った。


「それではまずはどこを案内するかを決めましょう。見せるのは良いけど中に入ってほしくない場所。見せたくもない場所等を教えてもらえるかしら?」


「分かった。エイリーンと宰相も協力してもらえると助かる」


「分かったわ」


「承知しました」


 そうして僕達は案内ルートを決めて行った。

 イブが設計図を画面に映して、大和王国での経験からスムーズに決まって行った。



「よし!これで良いと思う!」


「そうね。私も良いと思うわ。これならお客さんにも満足してもらえるはずよ」


 ドアがノックされて開いた。


「ただいま戻りました」


「ハミルトン、お疲れ様。ありがとう」


「いえ、お父様。ご報告しますね。全員がクリーン魔法を使えるようになった為、増やさなくても対応可能だそうです。ただやはり城内を国民に案内するには増やしてもらいたいとの事です」


「よし、分かった。増やす事にしよう」


「僕から提案良いですか?既存のメイドと城内案内役のメイドを分けてはどうでしょうか?専門のチームを作って仕事内容を分けた方が効率的かなと思います。あまり良い例えが浮かびませんが陸は陸軍、海は海軍と分ける様にです。お客さんを楽しく案内するには、知識量と高度な接客能力が求められると思うんです」


「ふむ…なるほど。光一くんの案を採用してみよう。商業ギルドで接客能力が高い人を紹介してもらうと良いかもしれないな。国王補佐官、良い感じに宣伝してもらえないだろうか?」


「了解よ。少し待ってね。……仮で16日に開始にしておくわね。延期した場合、16日の当選者は開始日以降の好きな日時に来られるという事にするわ。その場合も事前に予約してもらう」


「うむ、それで構わない」


「……うん。宣伝したわ」


「それじゃ動画観てみようか」


「光一さん、チョット待ってね。……はい」


 おぉ~!良い感じに宣伝しているね。さっき言った通り料金がかかる理由もちゃんと説明している。

 後は注意事項もね。……うん。これなら人が来てくれそうだ。ちなみに動画でも説明があったけどリーベ王国民限定だ。

 しばらくはそうしないと混乱が生じるからね。


「うむ。良い宣伝だった。国王補佐官ありがとう」


「アルバートさん、お役に立てて何よりだわ。……あっ!今月分しか予約の受付をしていないんだけど全部、抽選が終わって枠が定員まで埋まったわ」


「お、おぉ!それは凄い!急ぎ人を募集しなくては」


「あっ、アルバートさん、安心して。もう1つの身体の方で商業ギルドに話をしているところよ。光一さんがSランクだからスムーズに話を聞いてくれるわ。今回、大和王国は関係ないけど、別に良いみたいね」


「それは非常に助かる」


「エイドさん、王都の新街に未使用のマンションがあるわよね?」


「まだまだ、あるよー」


「王都外から来る人はそこに住んでもらうという事で……うん。明後日の午前9時に面接をさせてくれるみたいよ」


「随分と早いな。これがSランクの影響力か。凄い。流石だ」


「アルバートさん。最初は明日の午後には……って言われたんだけど、『明後日の午前9時に面接をさせてもらえれば良いので、ちゃんとした人を選んでください』って言ったのよ。まぁシンクラのお蔭で職を探していて条件に合う人は直ぐに分かるみたいだけど」


「そ、そうか。面接か……どうしようかな」


「アルバートさん、ハミルトンくんを連れて僕達で行って来ますよ」


「光一くん、それでは頼んだ。依頼料とかは?」


「5万リーベでお願いしますとの事よ」


「それではハミルトンに渡しておこう。宰相」


「はい……封筒に丁度5万リーベ入っています。王子殿下よろしくお願い致します」


「ありがとう。お父様、お任せください」


「うむ。よろしく頼む」


「お父様、安心して。光一と私は嘘を見破るアイテムを持っているから。光一、面接相手が嘘をついていたらハミルトンに合図をしてあげて」


「りょーかい」


「それは良いな。大丈夫そうで安心したよ」


 その後、僕達はお喋りをして、キーペンダント盗難対策をエイドにお願いした。結界魔法で宝石箱を所有者以外が触れない様にした。

 そして夕食の時間になるとそろそろ帰ろうとなったけど、せっかくだから食べて行ってと誘われてお言葉に甘えさせてもらった。

 いやぁ美味しかったよ。

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