表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

797/899

794 アルバート国王の譲位後について

 1年10月5日


「それで、まずは国王補佐官の任命と法整備をしたいのだが……光一くん、どうすれば良いかな?」


「それじゃナビィ、イブの身体を用意してくれるかな?」


「りょうかーい!区別しやすい様に薄いピンクを基調とした服にするわね~。……はい!」


 おっ!イブの新しい身体が生み出された。


「……これが私の新しい身体ね。うん。問題ないわ」


「おぉ!それでは私が一筆書くから少し待ってほしい」


 アルバートさんはそう言うと紙とボールペンを取り出した。


「分かったわ。あー、光一さんにこの調子で話しているのだけど、このままで良いかしら?それから何と呼べば良いかしら?」


「うむ。構わない。光一くんを『さん』と呼んでいるなら同じで良いと思う。国王権限を与える国王補佐官だし問題ないだろう。よろしく頼む」


「了解よ。アルバートさん、こちらこそよろしくね」


「うむ。……よし出来た。これを持って法務大臣の元へ行って必要な法整備を進めてもらいたい。改めて君を国王補佐官に任命し、国王としての全権限を君に与える」


「ありがとう。職務を忠実に行う事を約束するわ。それじゃ早速、失礼するわね。ゲート」


 新しい身体の方のイブは去って行った。


「どうしたブリタニア?複雑そうな表情をして」


「お父様、姉としてハミルトンが国王になるのは嬉しく思います。しかし、お父様が譲位後にどうされるのかを考えると、娘として心配になります。……具体的には生活費やどこでお暮らしになるのかです」


「ふむ……宰相。法での扱いや前例について分かるだろうか?」


「まず、恐らくこの様なカタチでの前例はないものと思われます。私の知っている限りでは国王陛下がお亡くなりになる事で王位継承をして来た認識でおります。ただし、ご病気等で執務不能に陥った場合は王子殿下に職務を代行させる事はあったと記憶しております。確認が必要になりますが法も特にないと思われます」


「そうか…国王補佐官、法的な扱いについて確認は出来るだろうか?」


「少し待ってね……うん。そうね。宰相さんの言う通り終身制が慣例の為、譲位を想定した法は存在しない事が確認出来たわ」


「国王陛下、急ぐ必要はありませんが、法整備をしておいた方がよろしいかと思います」


「宰相の言う通りだな。光一くん、君の祖国や世界で私の様な事例はないだろうか?」


「そうですね。僕の祖国で同様の事例はありますが、少し特殊ですから……イブ、僕のいた世界の事例は分かるかな?」


「分かるわ。まず、退位後の称号についてまとめるわね。まず、名誉的に退位前の称号を使用し続けている国。具体的には国王の称号ね。次に国王即位前の称号を使用している国。具体的には王女、王子ね。そして新たな称号が付与されている国。具体的には公爵、国父、上皇、太上王……略して上王ね。この3パターンがあるわ」


「僕の祖国は上皇だね。僕の祖国は政府から自由に使えるお金をもらっているけど、他国の退位後の生活費とかって分かる?」


「退位後の活動として研究や旅行をする国もあれば、公的活動に参加する国もあるから、同様に自由に使えるお金をもらっていると思うわよ。少なくとも英国は公爵の称号と一定額の年金を付与していたわね」


「ありがとう。イブ」


「お役に立てて光栄よ」


「アルバートさん、どうでしょうか?」


「…おぉ!考え事をしていた。いやぁありがとう。とても参考になった。宰相は退位後の称号についてどう思う?」


「名誉的に退位前の称号を使用し続けるのがよろしいかと存じます。理由としては私は王女や王子というのは違和感を覚えます。公爵も他の公爵と同じ立場になってしまうので…どうかと思う為です。上王でも良いのですが聞き慣れないのもあるのか違和感を覚えます」


「そうだな。私も同じ考えだ。ただ、私が譲位をしてハミルトンが国王になった後は公的活動を敢えてしない。完全に引退する。何故なら邪魔をしたくないからだ。国王としての権限は一切持たない方向で国王補佐官に法整備を頼みたい」


「了解よ。ちゃんと退位後も国からお金を支出する様に法整備するわね。当然、これに税金はかからないし、余剰が発生しても返還の必要はないものとするわ」


「おー!それは助かる!」


「お父様、お母様、僕が国王になってもお二人を家から追い出す気はありません。ですのでお姉ちゃんも安心してください」


「それじゃ王族経済法として定めようかしら?まぁ今すぐ法整備をする必要は無さそうだから様子を見るわね」


「うむ、分かった。国王補佐官それで頼む」


「了解。私に任せて」


「ハミルトン、お姉ちゃん安心したわ!ありがとう!」


「いえ、お姉ちゃん。当然の事です」


「あっ!そうだ。かなり先の話になるけど僕とブリタニアの子がリーベ王国の王になった時に、もしも支出されるお金を減らされたら僕に相談してよ。イブや天使がいるから大丈夫だと思うけどね。国が儲かっているのにそういう事をしたら僕は怒って、ぶん殴りに来るから」


「こ、光一。気持ちは分かるし普通ならそれで良いんだけど……あなたが怒って本気でぶん殴ったら死んでしまうわ」


「そ、そうだね。光一お兄さん、お姉ちゃんの言う通りだよ。万が一そういう事があったら光一お兄さんに相談するけど、叱るだけにしてね」


「ブリタニア、そんな事あるわけ……あー。あったわ。地球でやらかしたの思い出した。……そうだね。叱るだけにするよ」


「光一、そうして。わ、私も気を付けるから」


「僕のステータスのせいだけど……ブリタニアはリセットを求めないんだね?」


「当たり前でしょ?私は光一のそのステータスのお蔭で命が助かった。ともりやあなたもそう。光一は電車にひかれても地球の破壊神に襲われても命が助かったでしょ?今回、ドワーフの国も最低な男から救ったじゃない。だから私はリセットを求めないの。今後の万が一の為にもね」


「光一さん、ナビィもそう思うわ」


「エイドも~!」


「そっか。そうだよね?万が一の為にも必要だよね?何か安心した」


 僕はバケモノではなく神だからだと自分に言い聞かせた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ