779 愚痴と朝まで遊ぶぼたん
地球:202X年10月8日
火星:1年4月29日
「イブ、聞こえる?」
「うん?ぼたん?」
テレビが点いてイブが現れた。
『あら?ぼたんさん、何かしら?』
「明日、寝坊するけど起こさないでほしいの」
『分かったわ』
「悪いけどお願いね」
『疲れているでしょうし、ゆっくり休んで。他に何か用事はある?』
「大丈夫よ」
『了解。それじゃ失礼するわね』
テレビの電源がオフになりイブが消えた。
「光一、とりあえず風呂場に行きましょう」
「う、うん」
ぼたんはそれだけ言うと無言で脱衣場で衣服を脱ぎ、身体を洗い合って、温泉に浸かった。
「ぼたん。何かあった?悩みとかがあるなら何でも言って」
「光一、悪いけどしばらく異世界に行けない事になりそう」
「僕は別に構わないよ」
「明日か明後日に会議をさせて」
「良いけど……何について?」
「私を置いて異世界に帰るか……かな?」
「それは会議をするまでもないよ。置いて行くなんて出来ない」
「ありがとう。でも皆の意見を聞きたいの」
「それも聞くまでもないよ。何があったの?」
「最新の世論調査を見ていないの?」
「ごめん。あんなの意味ないと思って見てない」
「その気持も分かるけど憲法改正の賛成票が全ての案で過半数を超える見通しなのよ」
「良かったのでは?」
「あなた達、憲法に大統領の任期は6年としたでしょ?」
「うん。最初は5年のつもりだったけど参議院の任期は6年だからね。それに合わせた形だよ」
「そう。まぁそれは良いわ。衆議院の任期は3年で、選挙のたびに全員が改選される。そして解散は無しにしたでしょ?」
「うん。アメリカの中間選挙と同じ様なものだね」
「そして参議院の任期は6年で半数を3年ごとに改選するとしたでしょ?そして任期中の解散はない」
「そうだね。それについては今の日本国憲法第46条と変わらないね」
「とぼけないで!」
「……」
「第43条の『両議院の議員の定数は、法律でこれを定める。』を『衆議院の議員の定数は、法律でこれを定める。ただし、465議席を超えてはならない。比例代表による復活当選は、これを禁止する。参議院は、各都道府県から2名ずつ選出される参議院議員でこれを組織する。』に変更したでしょ!」
「そうだけどそれがどうかしたの?その考えについては一部だけど以前、ぼたんにも話したはずだけど?」
「実現出来ないだろうと思って聞き流していたけど大問題よ!」
「えぇ……だって多数の議員の皆さんも賛成したから国民投票になった訳でしょ?」
「そ、そうだけど」
「それで何が大問題なの?」
「衆議院の定数は法律で定めると言っておきながら上限があるじゃない!」
「そりゃだって無駄に議席を増やされたくないからね。現状維持か議席を減らすかのどちらかだよ」
「比例代表による復活当選の禁止は?」
「あれ?ぼたんは復活当選賛成派なの?国民はゾンビ議員と言って嫌がっている。例えば比例で復活当選するなら、何の為の小選挙区選挙なのか意味がないとか……ぼたんはそういう国民の声を聞かない議員なの?」
「うっ……参議院の議席数が少なすぎるわ!」
「いやだって、現状、参議院は衆議院のカーボンコピー化しているじゃない?差別化するならアメリカの上院の様に各都道府県から2人とした方が都道府県格差が是正されるし良いでしょ?」
「うぅ~私が言った事とほぼ同じ事をうちの党の偉い人達に言われたのよ。怒られたのよ。今の言葉は言われた事を言ったまでで私の言葉ではないの」
「えぇ……」
「抱きしめてもらえないかな?」
「そんな事なら喜んでするよ」
僕はぼたんの背中から抱きしめた。
「良い子、良い子。辛かったね」
「ちょっと!子ども扱いしないでよね!それと!辛いのは光一の方じゃないの?息子さんが当たっているわよ!」
「色々な意味ですみません」
「離れないで!私が良いって言うまで抱きしめるの!」
「そんなー」
「……もう良いわ。許してあげる」
「あっごめん。ちょっとシャワーを浴びて来るわ」
「はぁ~……仕方ないわね付き合うわ」
僕はぼたんに手でガス抜きしてもらった。
「ありがとう」
「良いわよ。もうベッドに行きましょう」
風呂場から出ると、衣類をクリーン魔法でキレイにしてからアイテムボックスに収納した。
そしてベッドに移動して来た。
「まぁ続きは会議で話すわ。光一、ストレス発散に付き合ってもらうわよ。朝までかかりそうだわ」
「えぇ~嬉しいようなそうでもないような複雑な心境」
「何の為に寝坊宣言したと思っていたのよ」
「いや、薄々は気付いていたんだけどね。お手柔らかによろしくね」
「いーやーだ!」
「えぇ……」
今日、何度目の「えぇ……」だろうか?等と考えながら対戦を始めた。
僕は避妊具をつけてベッドで子作りを楽しんだ。……うん。多分ね。
そして僕は、ぼたんが満足したのを確認して、クリーン魔法で身体とベッドをキレイにした。
……有言実行だね。本当に朝になったよ。僕、割とキツイ。
「いやぁ~満足したわ。あれあれ?光一、何を疲れた顔をしているの?」
「ぼたんは元気だね~。僕は疲れたよ」
「色欲の神に内定しているのに?何を言っているのかな?」
「流石に朝の7時まではキツイっすよ」
「あら?もうそんな時間?それじゃ寝ましょうか」
「うん。おやすみ」
「おやすみ。光一」
僕は眠りに落ちて行った。





