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773 エクセポートシティとご意見メール

 地球:202X年8月15日

 火星:1年3月5日


 昨日まで僕達はゲームをして楽しんだ。全員が全ルートをクリアした。

 いやぁ〜楽しかったし、皆も全ルートをクリア後に満足そうな顔をしていた。

 全ルートのクリアに昨日までかかったのは休憩しながら、じっくりと楽しみながら進めたからだ。

 食事や睡眠、休憩等を除き、ほぼ丸一日ゲームをしていたよ~。


 ハロメンにテレビ放送や動画配信サイトでの配信は大丈夫なのか聞いてみた。

 そしたら「イブが調整してくれたから大丈夫」との回答が帰ってきた。流石はイブ。

 ライブの準備にも影響ないとの事で一安心。



 今は昼食後。今日は日曜日だからハロメンは配信やライブの準備で去って行った。

 今日は唯の誕生日だから皆、夕食には戻って来ると言っていた。


「イブ、雑談も兼ねて聞いても良いかな?」


「光一さん、もちろん良いわよ。何かしら?」


「火星にある東京のテーマパークと大阪府はどう?」


「それじゃまずは大阪府の方からね。大阪府への移住者は想定よりも多いわ。大和王国以外からの移住者も多数いるわね。とは言え大阪府以外の街が機能停止する程ではないし、大阪府のキャパシティにはまだまだ余裕があるから安心して。大阪府は街として機能し始めたわ。何の問題もない」


「そっか。それは良かったよ」


「東京都のテーマパークについては、かなり先まで予約でいっぱいよ。入場規制をして正解ね。人気アトラクションは多数の人が並んでいるけど、入場規制のお蔭で待てない程の待ち時間にはなっていないわ」


「ふむ……予約でいっぱいか。報告が終わったら相談させて」


「了解よ。今の所、火星では転売というものがないけど、転売対策はしてあるわ。チケット購入時に名前を入力してもらい、テーマパーク入場時に電子的なチケットと住民カードを入場ゲートにあるリーダーにかざしてもらい、問題が無ければゲートが開き入場してもらう形ね。質問には無かったけど、大阪府のテーマパークは予定通りにオープン出来そうよ。報告は以上かな?」


「うん、ありがとう。状況を理解したよ。それで相談なんだけどオーエス大陸にも同じく3つのテーマパークをつくるのはどうかな?需要があるのなら増やすのもありかなと思うんだけどどう思う?」


「そうね。私も良いと思うわ。場所はどこにする?」


「イブ、異世界のトラバント地方の空き地って分かるかな?確か警察が治安維持の為に偵察用ドローンを使っていたと思うんだけど……流石に情報共有されていないかな?」


「大丈夫よ。情報共有されているわ」


「了解。まずは東京と同じテーマパーク2つを、大和王国トラバント地方にある新京都に建設したいんだけど……可能かな?」


「可能だけど……大規模な工事をした方が良いと思うわ。理由としては今の港は大都市としては小さいから。今後、貨物船や旅客船の往来が増える事を考えると港の整備は必要だと思う。それに波があると港としてはあまり良くない」


「お、おう」


「大規模な工事を具体的に言うと新京都に人工的に東京湾と同じものを造る。それと同時に新京都の周りを整地する。光一さん、もう1つの大阪のテーマパークはどこに造るのかしら?」


「トラバント地方の最南端、港のある街の予定だったんだけどね……オーストラリアで言うとメルボルンの辺りかな?」


「あーそこなら良いんじゃない?確かそこには街どころか村もないわよ。整地すれば大都市が出来るわね」


「え…?そうなの?村もないの?」


「そうよ。街の設計は私の方でするわね。街の名前はどうする?」


「ネーミングセンスないんだよなぁ……それじゃ『エクセポートシティ』でよろしく。『水の港街』という意味なんだけど」


「良いんじゃないかしら?それじゃナビィさん、いつも通りに頭を私の頭に近付けて」


「分かったわ。……ほぉほぉ。あーここをこうして、こうすると。りょうかーい!部下に指示を出したわ」


「ナビィありがとう」


「光一さん、良いの、良いの~」


「イブもありがとうね」


「光一さん、良いのよ。国王補佐官だからね」


「うん。ぼたん、SNSやメールの方はどう?」


「やっぱりSNSって凄いわね私を登録してくれた人の数は102.4万よ!応援メッセージも沢山いただいて嬉しいわ!」


「おー!それは良かった!」


「ありがたいことにファンアートも描いていただいたわ。出来るだけ返信等の反応を返すようにしているの」


「良いことだと思うけど無理はしないでね」


「分かっているわ。メールでご意見も多数いただいた。例えばそうね……」


 ぼたんはスマホを操作し始めた。


「例えばこれね。『人が亡くなった際に役所であっちに行ったりこっちに行ったり、年金事務所等にも行かされたり、書類を書いたりと大変です。親族が亡くなった事を悲しむ余裕がありません。役所の1つの窓口で手続きが完結する様に出来ませんか?』というご意見」


「ふむ…ぼたんはどう思う?」


「私も両親が亡くなった時の手続きが煩雑だなぁと思ったから『役所の1つの窓口で手続きが完結する様に出来ないか?』というご意見はとても良く分かるわ。引っ越しも手続きが煩雑でしょ?水道やガス、役所への手続きだけでなく、クレジットカード等の民間企業への手続きもしないといけない。かと言って私にはどうすれば良いかアイデアが浮かばないのよね」


「民間企業はともかくとして、行政機関に関しては何とかなると思うよ?行政統一シンクラシステムにマイナンバーシステムを組み込んだから、1つの窓口で受付をすれば後は関連部署に情報共有をして手続きをするだけじゃないかな?……とまぁ簡単に言っているけど僕は役所の業務を知らないから、デジタル改革担当大臣が自分で動くか部下を使って現状の調査と無駄の削減や効率化、窓口の一元化をすれば良いんじゃないかな?」


「そうね……その為に担当大臣がいるんだものね」


「そそ。民間企業については置いておこう。国民が国を信用していない状態では、あまりやり過ぎると個人情報の悪用や情報漏えいを国民は心配するから」


「それもそうね。やるとしても徐々に進めていきましょう」


「他には何かあった?……いや、質問が悪いな。多数のご意見の中で気になったものはあったかな?」


「うん。21歳の女性からのメールね。こんな感じ『お忙しい中、失礼致します。国勢調査についてです。調査員が訪問して世帯人数を聞いて紙に書くやり方はどうにかなりませんか?調査員が書いている最中にご近所さんの情報が丸見えでした。私は一人暮らしなので、一人暮らしである事が他人にバレるのが怖いと思いました。愚見ですがマイナンバーカードを活用して回答するとか、それが出来ない方は選挙の様に役所や会場でスタッフ……可能なら役所の職員がサポートをしながら回答するというのは出来ないでしょうか?ご検討の程お願い致します』という内容ね」


「なるほど……総理はどう思われますかな?」


「そうねぇ。女性の一人暮らしを狙った犯罪もあるから対策すべきかなとは思う。プライバシー保護という時代の流れもあるし。最低でも玄関ドアを開けずにインターホンで対応する様に運用を変える事は出来るかなと思うわ。いただいた意見の通りに運用を変える事が出来るかを含めて検討すべきかなと考えているところよ」


「うん、人工知能の活用も含め担当大臣と連携して検討するのが良いかなと思うよ」


「分かったわ。イブ、エテルノに大臣を兼務させても大丈夫かしら?」


「キャパシティの意味で『大丈夫か?』という質問なら余裕よ」


「そしたらデジタル改革担当大臣に行政改革担当大臣を兼務させて、いただいたご意見の確認や検討をしてもらおうと思う。もちろん私も出来るだけ、いただいたご意見に目を通すけど量が多すぎてね」


「そういう事ならわざわざ大臣を任命しなくても平気よ。私が内容を確認して検討、担当大臣に伝えるから。私、頭が良いから超余裕よ」


「そう?それじゃイブよろしくね」


「了解よ。という事であなた達、仕事はそろそろお終いにしましょうね?」


「は、はーい」


「私は光一に聞かれたから答えただけだからね!」


「はい、はい」

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