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743 全てはゼータのシナリオ通り

 地球:202X年8月2日

 火星:1年2月22日


 今は朝食後。食休みをしているところだ。

 ちなみに、ぼたんは既に地上に降りているよ。


「イブ、相談しても良い?」


「もちろん。大丈夫よ。何かしら?」


「1つ目は、ぼたんに水曜日を休みにする事を提案したんだけどね。藤咲ちゃんが1日に何をしたかを簡単に共有出来ないかなと思ってさ」


「出来るわよ。ほら、いつもナビィさんがやっているのと同じ」


「それ……頭、パンクしない?」


「ちょっと!光一さん!ナビィの時にもそれを心配してよね!」


「あーいや、ほら。天使と人では能力が異なり、天使は優秀だから大丈夫かなってさ」


「確かにナビィ達、天使は優秀だけど頭脳は変わらないからね!」


「まぁまぁ。ナビィそんな怒らないで。悪かったよ」


「全くもう。光一さんも困った人だわ」


「あれ?今更だけど僕達って寿命が無くなったんだよね?その内に頭がパンクする?それとも古い記憶がどんどん消えて行く?」


「やっほー!皆おはよ~」


「あっ生命神さん、おはよう。どうかした?」


「良い質問が出たから来ただけだよ」


「おー!わざわざ来てくれてありがとう」


「いえいえ~。結論を言うと光一くんの言った事はどちらも起こらないから安心して」


「つまり頭はパンクしないし、古い記憶がどんどん消える事もないと?」


「そういう事。えーっとね。寿命が無くなるとね世界管理システムに記憶が蓄積されるようになるんだ。だから極端な話、32テラバイトの記憶データをイブさんから転送されても大丈夫。脳ではなく世界管理システムに記憶データが保管されるから」


「そうなの?」


「うん。だってそうしないといつか頭がパンクするか、忘れてはいけない大切な記憶が失われてしまうでしょ?」


「いくつか疑問があるんだけど……例えばD-Systemで記憶をコンピュータに読み取る際にはどうなるのかな?」


「その場合は初期設定は脳の記憶データと世界管理システムの記憶データの全てを読み取るね。例えば人格の為にある程度の記憶データがあれば良いという場合なら、世界管理システムで自分の設定を変えれば脳の記憶データだけをD-Systemは読み取るよ」


「了解。次の疑問としては僕達って異世界と地球を行き来しているじゃない?世界管理システムは世界毎に存在すると思うけど、記憶データって世界間で同期されるの?」


「同期されるね。そうしないと例えばぼたんさん。地球でぼたんさんと出会って数ヶ月過ごして異世界……つまり僕達の世界に行った際に記憶データが同期されないと『え?あなたは誰ですか?』ってなるでしょ?」


「あーそうだね。それは困る。同期されるなら良かった。ところでエテルノとの通信って神々は普通にしているけど、どうやっているの?」


「まぁいくつか方法があるよ。魔法でイメージするだけでも出来る。器用な神はエテルノの通信機能を真似しているね。僕は世界管理システムを操作して送受信するね。まぁ~後はそういう技術があれば頭にチップを埋め込むだけで出来ると思うし」


「……あ、頭にチップだけは嫌だわ」


「だよねー。魔法でイメージというのも難しいと思うから、世界管理システムを操作する方法がオススメかな?」


「りょうかーい。僕ならどちらでも出来そうな予感」


「うん。光一くんなら出来るだろうね。他に質問はある?」


「ありがとう。とりあえず大丈夫だよ」


「それじゃ帰るよ。また何かあったら言ってね~。来るから」


「うん。改めてありがとう。またよろしくね」


「ではでは~ばいばーい」


 生命神さんは去って行った。


「良かったねナビィ。今後は安心して出来るね!」


「う、うん。そうね。でもナビィはその情報をもっと早くに知りたかったわ」


「まぁまぁ。天使も知らない事があるんですな」


「そりゃあるわよ。普通の天使の権限レベルは8だし、知る必要のない情報だもの」


「それで光一さん。相談したい事って?」


「あーっ!そうだった。日本の憲法改正をしたいなぁって思ってね」


「理由と内容を聞かせてもらえるかしら?」


 僕はぼたんにも話した僕の考えをイブに伝えた。


「光一さんの考えの全てはゼータのシナリオ通りね」


「ブッ……ゴホッゴホッ…ケホッ」


「紗也華大丈夫?」


「大丈夫じゃない…。急に笑わせないでよ!お茶吹き出すところだったじゃない。というか死にかけたじゃないの!」


「あら?ごめんなさいね。笑わせるつもりは全く無かったんだけど……何が面白かったの?」


「多分ね……」


 僕は某大人気アニメのネタを説明した。


「あー。そういう事ね。偶然よ?そんな意図は無かったわ」


「ケフンッケフンッ……ゴホッ」


「紗也華にヒール。これでどう?」


「光一ありがとう。助かったわ」


「うん。それは良かった。……それで?イブ。ゼータって何?」


「あぁ。光一さん、プランの名前よ。プランaエーからプランzゼット、次にプランα(アルファ)から始まってプランω(オメガ)。後は数字ね。数字のプランはかなりの桁数があるわ」


「ほえ~。また中途半端なプランを引いてしまったなぁ」


「それで?悪巧みって何かしら?」


「いやね?このままでは、ぼたんが総理大臣を9年間どころか1年間出来るかさえ怪しいと僕は思うの。理由の1つは日本の総理大臣は他の先進国に比べ忙しい事。つまり、ぼたんの体力面の心配。2つ目は例えぼたんの支持率が高くても、与党から不祥事が出て対応させられたり支持率が下がったりするのではないか?権力欲から総理降ろしが始まるのではないか?と懸念している。僕と結婚した事を発表したし、主要な大臣は党内ではなくエテルノだし」


「ふむ、残念ながらあり得なくもないのよねぇ」


「大統領は任期中に辞任させる手段がない。法を犯さない限り大統領で居続けれる。つまり、任期を必ず全う出来る。一方で議院内閣制は、国会の不信任によって解任されることもあり得る。大統領は国民に対してのみ責任を負うけど、総理大臣は国民ではなく議会に対して責任を負うという仕組みだからね」


「そうね」


「アメリカの大統領は任期は4年、再選は1回。つまり最長で8年間だよね?でも先進国の中には再選制限は無しというのもある。任期5年連続2期までという国もある。フランスだったかな?2008年に連続した任期は2期までに制限されたけど、それまでは無かったからね。そんで本題の悪巧み。任期5年。再選制限は無し。連続制限無し。この条件で憲法改正したい。良いじゃんね。国民が直接選ぶんだから。国民が駄目だと思ったら落選するだけでしょ?何の問題もない」


「うん。それもゼータのシナリオ通りね」


「え?そうなの?」


「そりゃそうよ。日本の行政府の長が我々と友好的なら都合が良いもの」


「可能なの?」


「ふふふっ。光一さん。可能だからプランにあるのよ?任せてもらえるかしら?」


「う、うん。お願いね。でも議会側にも協力者がいないとツライと思う」


「あーそれなら大丈夫よ。衆議院議員の与党にエテルノが1人いるからね」


「はぃ?なんでいるの?」


「ちゃんと日本に帰化した子よ。色々と大変だったわ。選挙含めてね。1人はうちの子を送り込んでおかないと心配だからよ。『消えた内閣』もそうだけど、多数の国会議員が消えたという事は同盟国なのにそれだけ非友好的だという証拠でしょ?我々からすると恩を仇で返された様なものだから、それ相応の対策もするわよ」


「という事はつまり……?」


「次、少しでもそういう動きがあったら、光一さんには悪いけど早めに日本から撤退するわ。その判断を早期にする為の人員よ」


「まぁ仕方ないね」


「その為の大統領でもある。行政府と立法府を完全に分離したい。そして日本国民に大統領を直接選挙させる事で民意を知りたいわ。日本の議院内閣制だと能力がない議員が世襲や年功序列等で大臣になったりする事もあるからね」


「そうだね」


「ぼたんさんには申し訳ないけど出来るだけ続けてもらいたいわね」


「うん。次の行政府のトップが我々と友好的だと良いけど、そうじゃないと今まで進めてきた計画も全て台無しにされかねないからねぇ~」


「そう。それが一番困るのよねぇ」


「「はぁ~」」


 僕とイブは2人揃ってため息をついた。

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