741 ぼたんの子どもの話と雑談
地球:202X年8月1日
火星:1年2月21日
「皆、ただいま~」
「それじゃこの私の身体は火星に戻るわね」
「うん。イブ、ありがとう」
「良いのよ」
そう言って火星から来たイブの身体は去って行った。
そして僕達はただいまの挨拶を交わした。
「光一、遅い!私も行けば良かったわ。話の内容はイブから聞いたから大丈夫」
「ブリタニアと皆もゴメンね。気が早いけど将来について考えたら気になってさ」
「まぁ良いわ。早く食べちゃいなさい……ってお腹空いていないんだっけ?」
「うん。だけどホットケーキ程度なら食べられるから大丈夫」
「それじゃ私もホットケーキにしようかな?」
「本当に光一は魔法の使い方が異常な程、上手いわね」
「うん。異世界の生命神さんにも似たような事を言われた」
「それで光一は将来についてどこまで考えているの?」
「僕達の子どもには僕みたいに異世界とこの世界の国王を兼任させない事にした。そうしないと僕みたいに国王代理を任命しても国の最高責任者としては気になるから」
「うん。それは私も賛成よ」
「それで……ぼたんは子どもどうする?王にする?神にする?内閣総理大臣を目指す?それともまだ考えられないかな?」
「う~ん。そうねぇ。まず私は自分が総理大臣を辞めたら議員も辞めるわ。そして完全に大和王国側の立場になるつもりよ。だから子どもを総理大臣にする気は全くないわね」
「そっか」
「うん。まず結論を言うと王にしてあげたいかな?民主主義国家だと選挙もあるし議会対応もあるしで面倒だし。まぁ大統領制にすればまだ負担は軽いけど、議会制の総理大臣は本当に大変だから。それに王だと面倒な手続きが不要だからスピード重視の政治が出来るでしょ?まぁその分、責任重大なんだけどね。でも選挙がないから就職先としては王の方が安定しているかなと思ってね。ただ、無能な王だと国民に迷惑をかけるから悩ましい所だけどね。あっ!光一さんの教育方針は聞いているし私もそれが良いと思うわ」
「神ではなく王を選んだ理由はあるのかな?」
「子育て経験が浅い段階で神にはしたくないという理由ね。神は王よりも無能だと迷惑をかけるでしょ?それに私も政治家だから子どもも政治家になってほしいという思いもあるの。後は他の妻が子どもを王にしている中、自分だけ子どもを王にしないのは何だかなぁという気持ちね」
「うん。分かった。僕もその方針で頑張るね」
「光一は仕事を出来るだけ午前中に終わらせて、午後は子育てに関わる方針なんでしょ?理由も含めて聞いているわ。パパもよろしくね」
「レーネ。子育てした経験からアドバイスとかあるかな?」
「そうねぇ~。イラッとしても我慢する事かしらね?後は光一さんの妻全員に共有している事なんだけどね。1年間は妊娠せずに子育てに専念した方が良いと思うわ。だから光一さんもそのつもりでいてね」
「アドバイスありがとう。分かった。子育て経験のあるレーネがいて良かった。心強い。レーネのアドバイスが無ければ、ブリタニアとかが出産したらすぐに『妊娠する!』とか言い出すと思うし」
「光一、何で私なのよ!……確かにレーネのアドバイスが無ければ言っていたと思うけど!」
「ほらブリタニア自覚あるんじゃん。何でってブリタニアはこの中で僕の次に色欲の神に近いからだよ?」
「光一お兄さんは優しいね」
「ハミルトン!どういう意味よ!」
「いや、お姉ちゃん。深い意味はないので聞かない方が良いと思いますよ」
「良いから言いなさい!」
「はぁ…お姉ちゃんの場合は欲求が強いのもありますが、欲求が強すぎて頭がおかしいという部分に光一お兄さんは触れなかった。これは光一お兄さんの優しさですね」
「ハミルトン!お姉ちゃんに対して頭がおかしいって失礼じゃない!」
「あれ?お姉ちゃん。自覚がないんですか?仕方ないですね。また思い出したくない事を言いましょうか?」
「うっ…言わないで。分かった。私が悪かったから言わないで。あまりイジメると私も泣くわよ!私、両親に会えなくなるわよ!」
「だから聞かない方が良いと思うと言ったんですよ」
「うぅ……優しくない。光一もハミルトンも全く優しくない!」
「お姉ちゃん、リーベ王国の元防衛大臣みたいな事を言わないでくださいよ」
「まぁまぁブリタニア。僕も悪かったから落ち着いて。ゴメンね?」
「うん。お互い様という事で許す」
「ありがとう」
「良いわよ。もうこの話はお終い!紗也華は今日、配信しないの?」
「あっうん。ブリタニア。今日は誕生日だからお休み。あー私は面倒だから配信者としての誕生日も同じにしているんだけどね。誕生日配信をするしないは自由というのが事務所の方針なの。ほら。ハロメンって沢山いるでしょ?全員が誕生日配信をしていたら色々と大変だから止めたの」
「色々って?」
「そうねブリタニア……。例えば3D配信や直筆サイン付きグッズ販売とか、後はプレゼントをファンの方からもらったりとかね。3D配信は準備や打ち合わせが大変だし、直筆サインはファンが多いから腱鞘炎になるほど大変だし、プレゼントも山のように届いて運営さんが大変だから。それにその山のようなプレゼントを我々が受け取るのも大変なのよね」
「うわぁ何だか色々と大変そうね」
「えっ!?アレ止めたんだ」
「あら?光一、知らなかったの?まぁ知らないのも当然か。光一も忙しいものね。誕生日にサイン付きではないけどグッズ販売はしていてね。それを買ってくれるファンが多数いるし、購入する際に投げ銭してくれるファンもいるの。後は誕生日前後の配信でも投げ銭をしてくれるわね。だから意外と運営さんも我々も別に損はしていないのよ」
「へぇ~まぁサイン書くの大変だろうなと思っていたし良いんじゃないかな?」
「うん。サイン書くのも運営さんとしては任意なんだけどね。多分、殆どの子はやっていないと思う。少なくとも光一の妻になった子はやっていないわ。まつりが『例の現実世界の時間が進まないドアは基本的に健康の為にも使わない。夫と過ごす時間と配信時間の為にもサイン書くの止めようね』って決めたから」
「うん。僕もそれが良いと思う」
僕達はこんな感じでしばらく雑談を続けた。





