729 藤咲総理の記者会見 1
地球:202X年7月26日
火星:1年2月15日
昨日はあれから皆と雑談をして過ごした。
夜は予定通りに温泉で女子会をやって、ぼたんに聞いたら楽しかった様だ。
そして今は寝顔をみながら、ぼたんが目を覚ますのを待っている。
「あっ!おはよう。ぼたん」
「んぅ~!よく寝た~!おはよう光一。それじゃ着替えるわね」
「そうしよっか」
「ずっと私の寝顔をみていたの?」
「僕もついさっき目が覚めたところだよ。可愛かった」
「そ、そう?ありがとう。嬉しいわ。でも少し恥ずかしいわね」
「昨日のお返し」
「ふふっ。そっか。まぁでも良いわね。こういうの夫婦って感じがするわ」
「そうだね。ぼたん、記者会見。応援しているよ」
「ありがとう。頑張っちゃうわね」
「何時頃にするの?」
「8時半ね。着替えたら地上に行くわ」
「了解。僕達も観ているから」
「うん。1つお願い。動画投稿サイトで青薔薇テレビ公式チャンネルに記者会見をアップロードしてもらいたいな」
「もちろん。生配信もするよ」
「助かるわっと。着替え完了。どう?おかしな所はないかしら?」
「うん。大丈夫だよ。今日も可愛いし美しい」
「ありがとう。それじゃ行ってくるわね。また会いましょう」
「いってらっしゃい」
「はーい」
ぼたんは去って行った。僕も着替え完了。
「イブ~」
「……はいはーい!…失礼するわ。あら?1人?」
「うん。ぼたんは8時半に記者会見をするみたい。青薔薇テレビ公式チャンネルで生配信と記者会見のアップロードをお願い」
「分かったわ。一応、首相官邸のチャンネルでも内閣広報室が生配信と動画のアップロードをするんだけど……まぁそっちは観る人が少ないからかな?」
「そうなんだ。知らなかった」
「そうよね?それじゃ行きましょうか。ゲート」
「うん。ありがとう」
僕達は1階のレストランに移動した。相変わらず紗也華は早いなぁ。
全員が集まったら朝食を摂った。そして食べ終わった頃、丁度8時半になった。
「それじゃテレビと皆の前のタブレット端末で青薔薇テレビの放送を映すわね。朝はエテルノがニュース番組をしているの」
「へー。そうなんだ。あっ映ったね」
『……という事で24日に首相官邸前で発生した自爆テロの共犯と思われる男が逮捕されました。男は爆発物を作った事を認めており、動機は大和王国との同盟反対等と主張しております。男の自宅から爆発物の材料も見つかっており、警視庁は捜査を進めております』
「あー共犯者は捕まったんだ。とりあえず良かった」
「そうね。証拠が残っていて良かったわ」
『これから総理大臣の記者会見が始まりますので、現地の映像に切り替えます』
「おー時間ピッタリだね。流石はエテルノ。優秀」
「ふふっそうでしょ?」
『只今より藤咲内閣総理大臣の記者会見を行います。初めに藤咲総理から発言がございます。それでは総理。よろしくお願い致します。……初めに24日土曜日に首相官邸前で自爆テロ事件が発生致しました。共犯者が逮捕されたと報告を受けております。総理大臣として申します。我が国はテロには屈しません!その事を改めて申し上げます。偶然、事件発生時に居合わせた大和王国の方により、警察官含め犠牲者が出なかったのは幸いに思います。偶然居合わせたとは言え、この事に感謝申し上げます』
まずは先日の事件についてなのね。
『この記者会見は内閣広報室が動画投稿サイトの首相官邸チャンネルでライブ放送配信をしています。また青薔薇テレビさんでもテレビ放送や動画投稿サイトでのライブ放送配信をしていただいています。今回のこの記者会見は多くの国民の皆様にご覧いただきたいので改めてその事をご案内させていただきました。これは重要な記者会見ですので他のテレビ局さんにもご協力いただけますと幸いです」
ぼたんはペコリと頭を下げた。
「重要な話をします。2日後の28日に大型で非常に強い勢力の台風が、三重県そして愛知県に上陸する予想となっております。この台風は速度が遅いので被害が拡大する恐れがあります。避難情報に関係なく早めに避難するようにお願い致します。河川の氾濫と浸水、土砂災害が予想されます。総理大臣として強くお願い致します。早めに避難してください!避難が遅れてしまった方は垂直避難をする様にしてください!命を守る行動をどうかお願い致します!」
ぼたんは再度ペコリと頭を下げた。
『次に日本から約半数の人が消えた事で人手不足が深刻な状況だと認識しています。私は人口増加政策として子ども1人あたり月7万円を給付する事を考えております。これで人口が増加しなければ移民を受け入れるしかないという程、深刻な状況です。最早、限界と言っても過言ではありません。子育てが大変なのは分かります。ですがどうかご協力の程、お願い致します。今、何とかなっているのは大和王国さんの支援のお蔭です。ですがいつまでも頼っている訳にはいきません。大和王国の従属国ならそれでも良いと思いますが、日本は独立国ですから。どうかご理解ください』
うん。そうだよね。同盟国として支援はするけど、国民は国として重要だからね。
『大和王国さんは高度な技術があります。そこで私は大和王国さんとご相談させていただきました。先程も申し上げた通り、子育ては大変です。そこで大和王国さんは人工知能の活用を提案してくれました。人工知能は皆様が考えているモノとは、全く異なります。自我がある高度な人工知能です。会話も普通に出来ます。人間と全く変わりません。面倒な家事もやってくれます。私が先程、申し上げた月7万円の政策と合わせれば子育てへの負担は大幅に軽減出来るかと思います。ただし、人工知能は道具でも物でもありません。自我があり人間と全く変わらない存在です。そこで異世界にある人工知能保護法を我が国でも可決させようと考えております』
うん。人工知能保護法が無ければ僕も認められないから、是非お願いしたいね。





