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722 首相官邸前で事案発生

 地球:202X年7月24日

 火星:1年2月13日


 僕達は衆議院第一議員会館前に来た。


「さて皆、いるわね。それじゃ行きま……」


「え?急に現れた…?おい、君達は何だね?」


「警察官さん、お疲れ様です。大和王国国王補佐官です。ピンズバッジを見てもらえれば分かるかと。身分証明書も見せた方が良いですか?」


「あっ!これは失礼致しました!お見かけした事があるお顔だと思ったんですが気付かずに申し訳ありません」


「いえ、お気になさらないでください。お仕事ですからね。お疲れ様です。我々はこれから首相公邸にお邪魔するお約束ですので失礼致します」


「それでしたらご案内致します。ここ警察官多いじゃないですか。自分の様に気付かない者がいるとご迷惑をおかけしますから」


「それは助かります。よろしくお願い致します」


 僕達が横断歩道を渡って門衛所に向かおうとしたところ……。


「大和王国との同盟反対!戦争反対!国民守れ!大和王国との同盟反対!」


 首相官邸前交差点の僕達のいる横断歩道の反対側。

 首相官邸の正面であり、国会記者会館へと渡る横断歩道の前で小太りの男が大声で叫んだ。

 当然、付近の多数の警察官が男に近付く。


 僕は念の為に思考をクロックアップした。景色がスローモーションになった。小太りの男を観察する。

 40代といったところかな?7月末で寒くないどころか暑いのに男は厚着だ。汗をかいている。なんで?

 右手に持っているのは何だろう?ライターかな?少し遠くて判別出来ない。

 目を魔法で視力を向上させる。おっ!見えた!何だろう?

 例えるなら5色ボールペンの様に太くて長い棒を持っている。5色ボールペンの頭に消しゴム等のキャップがある様に、男の持っている何かの棒の頭も不自然に出っ張っている。

 ……小太りの40代の男。思考をクロックアップ。…ん?デジャブを感じる。あー!新汐留駅爆破事件だ。僕が死にかけたあの事件!


 念の為に空港の保安検査場のイメージで男にX線検査をしてみよう。

 はい!アウトー!爆弾っぽいもの身体に巻いてます~!

 右手に持っている棒の先にケーブルがあり、右腕の服の中を通って爆弾っぽいものに繋がってますー!

 警察官が男に近付くにつれ男は焦るどころかニヤリと笑った。あっこれまずいパターン。

 僕は警察官が完全に男に接近する前に男の周りに防御結界を張った。結界の内外から物体が出たり入ったり出来ないタイプ。


 というかさぁ1つ文句を言っても良いかな?あっ良い?ありがとう。

 何で「戦争反対!国民守れ!」とか言っておいてこうも暴力的で過激なんですかね?警察官も国民ですよ?

 まぁ国王からしたら警察官も国民だけど、一般人からしたら警察官は国民ではないのかもしれないけどさ。

 そもそもだよ?大和王国は別にこの世界で戦争した事ないんですが?イラス連邦の大統領救出作戦はノーカウントでしょ?

 あー!マスコミが火星の件で「異世界からの明確な侵略行為である」とか言ってたんだっけ?そんなの知らないよ!


 あっ次期国王と次期女王の視界を魔法で塞いでおこう。

 視力アップ魔法解除、クロックアップ解除。


「その男に近付くな!」


(ボフゥ~ン)


 うわぁ……結界内がエグい事になっているよ。

 ……ってえぇ。男の周りにいた警察官が僕に銃を向けて来たぁ!


「おいっ!お前、男に何をした!」


「お前ら待て!落ち着け!この方々は大和王国から来た総理のお客様だ!」


「光一お兄さん、目が見えないんだけど」


「あーゴメンね。皆、もうしばらく我慢してね。マジでグロいから」


 あっイブが手帳を出した。


「大和王国国王補佐官です。銃を下ろしてください。我々は無害です」


「そそ。あのね。さっきの男なんだけど爆弾らしきものを身体に巻いていたの。このクソ暑い中、汗をかきながら厚着していた理由がそれ。男は右手にスイッチを持っていた。皆さんが近付くと男は焦るどころかニヤリと笑った。だから僕は危ないと思った。そして男の周りに防御結界を張り警察官の皆さんを守ったの。あー結界魔法を解除するね。鑑識さんなら爆弾の破片とか見つけてくれるんじゃないかな?……多分」


 あっ警察官が銃を下ろしてくれた。良かった。


「あっ地球の正義の女神ちゃん来れるかな~」


「…はい!何でしょうか!」


「さっき銃を向けて来た警察官を今ので地獄行きにしないでもらえない?ほら。彼らも仕事だからさ。悪気があった訳ではないし」


「あっはい。そのつもりでしたのでご安心ください」


「そうなの?それなら良かった。悪いね。呼び出して」


「いえいえ、また何かありましたらお呼びください」


「ありがとう」


「はい。それでは」


 正義の女神ちゃんはいなくなった。

 ん?ゲートが現れた。


「チョット!遅いわよ!何して……うわぁ何あれグロい」


「そ、総理、困ります!SPの我々より先に行かないでください!危険じゃないかもしれませんが!」


「……そ、総理大臣。爆破事件がありました。その男は容疑者でして危険ですのでお戻りください」


「はい?何を言っているの?この方は大和王国国王で私のお客様よ?光一さん。私に説明して!」


 僕はさっき警察官に言った事と同じ事を説明した。


「ふ~ん。爆発する前に男は何か言っていなかったの?」


「あー!『大和王国との同盟反対!戦争反対!国民守れ!大和王国との同盟反対!』って言っていたよ」


「なら簡単な話じゃない。これはただの爆破事件ではなくて爆破テロ事件でしょ?ほら記者が出て来ちゃった!早く本部からも応援を呼ぶとか対応しなさい!」


「は、はい!大変失礼致しました!只今、応援を呼んでおります!」


「それで?光一さんにまだ何か用がある?」


「ありません!後は我々で対応致します!」


「うん。よろしくね。それじゃ光一さん、行きましょう!SP!偶然かもしれないけど私の予定が外部に漏れた可能性があるわ」


「はい!念の為に確認調査致します」


「あっ次期国王と次期女王の皆、ゴメンね。魔法を解除したけど大丈夫?」


「光一お兄さん、僕達も大人…うっ」


「あー!あっちは見ちゃ駄目だからね」


「う、うん。光一お兄さん、それ早く言って」


「あら?ハミルトン?『僕達も大人』なんでしょ?」


「すみませんでした。アレは無理」


「それじゃ皆、こっち来て!ゲート!」


 僕達は、ぼたんのゲートをくぐった。

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