表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

702/899

699 日本との同盟関係破棄

 202X年6月21日


「ナビィ帰還したわ~!いやぁ良い仕事した」


「あっナビィお疲れ様」


「ナビィさん、対応ありがとう。それじゃ車の撤去作業を開始するわ」


「それじゃ地上に行きましょうか」


「光一、どこに行くの?」


「ブリタニア、それは行ってからのお楽しみという事で」


 僕達は天界から地上に降りた。


「ここは先日来た総理大臣官邸の会議室の前ね」


「ブリタニア、せいか~い!どうせ内閣は2つの意味……つまり『ない』という意味と『お亡くなりになる』という意味でなくなったのだから良いでしょ?『この非常事態に対応する為、大和王国が日本を一時的に統治下に置く』と宣言したし。官僚の皆さんも霞が関の方が仕事がやりやすいだろうし。まぁ会議室に入って座ろう」


 僕達は会議室に入って適当に席に座った。……適当って本来の意味の方ね。

 あっ皆さん一斉にスマホを操作し始めた。

 あぁ~そう言えば社畜SE時代に関わった仕事の記憶だと某社のテレワークシステムを使っていたな。

 省内チャットでやり取りしているのかな?


「はぁ……」


「総務省の中山さん、どうかした?あぁ~今は国王として仕事をしているから国王と呼んでね」


「国王陛下、連絡が取れた国会議員は衆議院で100人以下、参議院で50人以下です。つまり『総議員の四分の一以上』という条件すら満たしていないんです」


「フッフッ…いや、失礼。あまりにも最悪の状況に笑わずにはいられなくてね。電話回線がパンクしていて繋がらないとかではないの?」


「いえ、違います。お陰様で電話回線のパンクは解消されています。電話すると『電源が切れているか圏外』となるようです」


「議員事務所や政党はどうなのかな?」


「議員事務局に連絡しても『行方不明』『連絡が繋がらない』といった感じです。政党側は……幹部クラスの殆どに連絡がつかない状況ですので混乱しています」


「えぇ……この状況で連絡がつかないという事は、残念ながらお亡くなりになっている可能性が高いと思う。僕は当初、最低でも6割、良くて8割の国会議員がいるかなと思っていた。だから大和王国としては組閣が完了すれば内閣解散総選挙でも補欠選挙でも勝手にやってもらおうと思ったんだ。大和王国が日本国民を無視して勝手に我が国の統治下に置くというのは不健全だと思うから。イブはどう思う?」


「私も同じ考えだったわ。我が国は必要最低限の事だけをする。それだけのつもりだったの」


「あの~。皆さんに言っても仕方ない事なんだけど言わせて。お亡くなりになった人の全員が、上級神である僕や他の神々に対する侮辱等による罪でお亡くなりになった……とは思わない。というか思いたくない。だけど今は亡き内閣の様子から、全員ではなくても決して少なくない人が僕を侮辱したんだろうなと思う。同盟国だよね?日本の為に貢献してきたと思うんだけど、イブ違う?」


「人命最優先の観点から勝手に動いた事もあるけど、同盟国として日本国の為に貢献してきたわね」


「勝手に動いた事が気に食わなかったのかもしれない。理由は今となっては分からないけど、間違いなく同盟関係は崩壊していると僕は考える。イブ、僕は同盟関係を破棄して、もう今後、一切日本に関与すべきではないと考えるけどどう思う?」


「私も同感ね。同盟関係が崩壊しているのは今は亡き内閣のパーティーをみても明らか。従って同盟関係を破棄して現状の不健全な関与を即刻止めるべきだと考えるわ。今後、日本国への輸出についても見直す必要があるわね」


「ま、待ってください。お怒りはごもっともです。正直、私も大和王国との信頼関係をぶち壊した連中に腹が立っています。ですがどうか我が国を見捨てないでください」


「一馬さん。日本は民主主義国家であり国会議員は国民の代表という事になっている。外務省としての考えはそうでも民意はそうではないと僕は思うよ。イブ、停波状態のテレビ局。いや、大和王国あるいは僕を非難していたテレビ局はどれくらいあったのかな?」


「我が国を擁護していたテレビ局は一部よ。その他のテレビ局は現在も停波状態にあるわ」


「この事からも分かるね。イブ、車の撤去作業は中止。撤去した車は邪魔にならない場所に置いて撤退させて」


「分かったわ」


「国王陛下、説得材料がなく心苦しい限りですが、経済産業省としては何とか貿易だけでも続けていただきたい考えです」


「うん。僕も心苦しいんだけどね。それは経済産業省としての考えであり民意とは言えない。残念だよ。ナビィとイブ、再度、国王代理ちゃんに全ての日本国民に演説をお願いしたい。我が国が同盟関係を破棄した理由、根拠を丁寧に説明してもらいたい」


「りょうかーい」


「了解しました。ナビィさんは先程と同じ所で国王代理と合流して」


「オッケー!それじゃ失礼!」


「組閣については政治家お得意の条文の拡大解釈をすれば何とかなるんじゃないかな?それでは僕達も失礼するよ」


 僕達は天界の業務用プライベートエリアに戻って来た。


「みんな座って。ゴメンね気分を害したら。でも国王としても神としても舐められたら終わりだと思っているから」


「光一さん、唯が思うに。殆どのテレビ局が光一さんを非難していたんでしょ?インターネットで大和王国の動画を観て理解する人もいたと思うけど、テレビしか観ない人も決して少なくないと思うの。新聞もかな?毎日、毎日、ニュース番組やワイドショーで光一さんを非難する光景を観ていたら、ある意味で洗脳と同じ。『あぁ、複数の放送局が言っているんだからそれが正しいんだろう』と思ってしまうの。メディアリテラシーがある人なら大丈夫なんだろうけどね」


「まぁね。ネットも嘘や誤った情報があるからメディアリテラシーが重要なんだけど……中々、難しいんだよね。僕は出来るだけ情報源を確認するようにしているけどね」


「だからですね。政治家はパソコンすら触った事がない人もいますから。サイバーセキュリティ担当大臣ですらパソコンを使った事がないとか言っちゃうのが日本ですからね。きっとテレビでも観てあーだこーだ言っていたんだと僕は思いますよ」


「あー千早。そんな事もあったね~。はぁでもさ。同盟国の情報程度は公式発表を観てほしいものだよ」


 あぁ~頭痛がしてきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ