695 光一が大出世と通信障害
202X年6月21日
「創造神様、光一くん。超大出世しちゃいましたけどどうします?」
「生命神よ。ワシも困惑しておる。今後、どう接すれば良いんじゃろうか?」
「いえ、創造神様。今まで通り接してくださいよ。お願いですから光一様とか言わないでくださいよ」
「そ、それじゃ小鳥遊様。今後ともよろしく頼む」
「いやいやいや、光一様が駄目なら小鳥遊様ってそういう事じゃないですから!光一くんでお願いします」
「うむ。光一くん、分かった」
「いやぁ~。光一くん良かったね~。友人が大出世して僕も嬉しいよ。あっ!今後とも友人としてよろしくね」
「生命神さん、ありがとう。僕はあまり嬉しくないけどね。こちらこそ今後とも友人としてよろしく」
「それにしてもよく破壊神の攻撃を回避出来たね~」
「えっ?だって動き遅くなかった?」
「あーまぁね。僕もうちの破壊神に比べたら遅いなぁと思ったけど、僕なら攻撃を回避なんて出来ないね。流石、光一くんはチートなステータスなだけあるね~」
「いやぁ創造神様のお蔭です。助かりました。ありがとうございます」
「う、うむ。ワシは何とも複雑な心境じゃよ」
「イブ、コードレッドを解除する。僕の家族を含む我が国の要人を帰してあげて。僕の妻の親御さん達やイラス連邦の人々もね」
「国王陛下、承知しました。地球にいた大和王国の全職員も戻しますね」
「うん。ありがとう。地球の様子もウォッチしておいてもらえるかな?」
「それは既にしているわ。ふふっ大混乱よ。テレビは一部の我が国を擁護していたテレビ局を除き放送が止まっているわね。いやぁ~酷かったものねぇ」
「えぇ……。放送が止まるほど何かしらやらかしてたの?ヤベェ。ま、街の様子は分かる?」
「分かるわよ?世界中で魔法が使えるようになったから偵察用小型ドローンを飛ばしているからね。交通も混乱状態ね。人が乗っていない車によって動けなくなっているわ。平穏無事なのはイラス連邦だけかもしれないわね」
「良かった。僕が落ち込まないように時空神さんが教えてくれなければ今頃、僕はショックで涙目になっていたと思う。どんだけ僕の支持率低いんだよってね」
「光一、気持ちは分かるけど、光一には私達がいるんだからね。あなたが間違った事をして支持率が下がるのなら私は叱る。でも光一、あなた今回は何も悪い事をしていないじゃない。だから仮に地球での光一の支持率が低くても気にしなくて良いのよ」
「うん。ブリタニアありがとう」
「さてさて生命神よ。ワシらは地球の外交担当の神の所に行くとしようか」
「そうですね。ここにいつまでもいても邪魔になってしまいますから」
「それでは光一くん、失礼する」
「ばいば~い」
「はい。またお会いしましょう」
2人は去って行った。
「ところでイブ?明日、WSJで遊ぶ予定は延期した方が良さそう?」
「1週間延期になったわ。WSJとホテルの両方に確認の電話をしてみたら両方から『返金するからキャンセルでお願い』と言われたんだけどね。私は『いえ、色々と大変でしょうから返金は不要です。1週間後とか可能ですか?可能ならまた貸し切り料金をお支払いします』と答えたの。最初は『追加料金は不要です』って言われたわ。だけど説得して追加料金を支払う事にしたけど……光一さん。良かったかしら?」
「うん。問題ないよ。僕の妻、ちょっと良いかな?今は混乱状態だと思うから、それを踏まえた上で結婚式の延期が必要か確認してもらえないかな?仮に延期になっても異世界側は問題ないと伝えてもらえると良いのかな?今は世界的に非常事態だから延期という選択肢を遠慮せず、また、返信はすぐでなく落ち着いた頃で構わないとも伝えて」
「まつりが代表して了解!」
「イブ、火星での僕の支持率って分かる?」
「調査はしていないけど支持率は世界的に高いはずよ。私がその様に配慮して動いているのもあるし、グラウベ聖国の銅像に祈りを捧げる人々も多いからね」
「あっ!グラウベ聖国の銅像を異世界の神々から変更するのを忘れてた!」
「あぁ、それなら大丈夫よ。私が天使にお願いして火星の神々に変更したからね。光一さんの銅像もあるわよ?」
「うぇっ!?いやいや、僕の銅像なんて要らないよぉ!」
「何を言っているの?火星で最も偉い神様の銅像を設置しなくてどうするのよ」
「そ、そうかもしれないけど……何だか恥ずかしい。自分で自分の銅像を設置した様に思われるじゃん」
「まぁまぁ、光一さんの銅像も大人気だから良いじゃない」
「それはありがたい事だけど……。気にするのを止めよう。火星の仕事は一旦、良いや。問題は地球。世界各国の政府と連絡は可能?」
「……試しているけど駄目ね。政府も混乱しているんだと思うわ。外務省の職員を直接、世界各国政府に派遣するわね」
「うん。お願いね。日本の警察庁への派遣もお願い。人がいない車両の移動等、我が国に出来る事があると思うから」
「了解よ。WSJとホテルへの連絡も中々、繋がらなかったから回線がパンクしている可能性が高いわね」
「あー高齢者等の通話チャットアプリを使っていない人や会社関連とか、様々な事情で電話回線を使っている人が多いのかもしれないなぁ」
「その事なんだけど……多分、インターネットも死んでいるわね」
「ふぁいぃ!?」
「多分、地球を復活させる際に一瞬、停電したか、ネットワーク機器も地球と同じ様に再構築された関係でネットワーク経路の再計算が行われたんだと思うわ。過去形というよりも現在進行系かしらね?」
「あー日本のプロバイダーで過去にそんな障害がありましたなぁ」
「大和王国から世界各国の主要なサーバーにネットワークの疎通確認コマンドを打っているけど返って来ない。エラーメッセージを調査すると『宛先ネットワークに到達出来ない』。ルートのトレースを行うと我々のネットワーク機器から先の応答がないの」
「……そりゃ死んでますなぁ。大和王国のゲームセンターも駄目?」
「駄目ね。あーイラス連邦のシステムは動いているから安心して。大和王国とイラス連邦で直通だからね」
「それは良かった。サービス開始早々にシステムダウンは嫌だからね」
「あちゃー。イラス連邦のIT担当大臣から支援要請よ。ネットワークダウンみたい。原因が分かっているから大和王国から部下を派遣するわね」
「うん。お願いね。あぁ~胃が痛くなってきた。社畜SE時代を思い出してね。システム運用現場は大変だろうなぁ」
僕は遠い目をして混乱状態にあるであろう現場を想像する。あぁ~胃がぁ……。





