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690 イラス連邦と火星の報告

 202X年6月21日


「イラス連邦に食料提供って出来ているのかな?」


「それは私が答えるわ。それはもうイラス連邦から輸出出来る程の量を提供しているわ」


「食料の輸送は貨物電車?それとも貨物船?」


「両方ね。まず恐らく周辺の治安が悪い事もあってイラス連邦の首都は南端にあるの。イラス連邦の中央は山だからね。つまり海底トンネルはイラス連邦の首都に繋がっているわ。だから貨物電車でも輸送しているの。地方には護衛の軍艦と共に貨物船で輸送しているわ。こちらも特に今の所は問題ないわね」


「ナビィから補足するとイラス連邦側がそういう事情だと言う事もあって、イラス連邦と接する側……つまり大和王国の北側の結界は大和王国の領土までに設定しているわ。だからイラス連邦側は首都に港をつくって輸出も出来ているの」


「了解した。どちらも重要な報告だね。ありがとう。ごみ処理の方はどうかな?」


「まず、イラス連邦のごみ処理は全て大和王国アラビア地方で対応しているわ。こちらも貨物電車と貨物船で輸送をしているわ。更にイラス連邦は他国からごみを引き受けるサービスを始めて、輸送は我が国が対応している。一番、楽なのは日本ね。フィリピン地方や太平洋地方でワープ航法が使えるから」


「うん。分かった。それじゃまとめるとイラス連邦の国民は家が手に入り、水や電気を使えている。食糧不足も解消された。ごみ処理問題も解決して、更に他国からごみを引き受けるサービスを始めている。イラス連邦の国の財政は推測だけど改善された。外貨も手に入っている。こんな感じかな?」


「そうね。そんな感じよ。財務に関しては我々の管轄外だから詳細は不明だけどね。IT担当大臣が大統領に呼ばれた際に大統領は凄く喜んでいたみたいだから、間違いなく財政は改善されたと思うわ。イラス連邦の国民からイラス連邦大統領と我が国の支持率は高いと複数のメディアが報道している。良好な関係性と言えるわね」


「それは良かった。従属国にする事による揉め事は避けたいからね」


「私も同感よ」


「火星の方はどうかな?まずグラウベ聖国の状況から聞きたい」


「意外と言ったら何だけど、人間の移住希望者が結構いてね。役所の職員が転移魔法でグラウベ聖国の役所に引き継いだわ。グラウベ聖国だけではないけど、ステータスや本人の希望を聞いて、適した職業を役所の職員が紹介して行ったわ。皆、頭が良いから楽なものよ。何しろ数日で宗教団体に組織化して教皇まで決めたんだもの」


「ほぉそれは凄い。どう?ギルドとか市場とか機能しているかな?」


「それも大丈夫よ。冒険者もちゃんといるわ。それから学園都市で大学に進学する人も結構いるの。役所に来た人に大学に進学する場合は生活費を支給すると伝える様にしたのも大きいと思う」


「ちゃんと機能しているのなら良かった。教育も大切だからね。大歓迎だよ。生活費と言えばお金の方は大丈夫?えーっとお金の普及という意味でね」


「お金の普及についても大丈夫。役所に来た人に当面の生活費として35万ずつ渡したから。いえ、正確に言うと役所の窓口で銀行口座をつくってもらい、そこに入金したわ。最初から電子マネーを一般化する為にね」


「それも役所の窓口で行うと国民が多数いるから役所の窓口は混雑したんじゃない?」


「大丈夫よ。天使に頼んで仮設の役所を設置してもらったから。銀行だけど全ての国で国営として半数の職員は人を雇う事にしたわ。残り半数はエテルノ。これは雇用創出の為ね。口座維持費として毎月、口座毎に100円を引き落とすから給料が支払えないという事にはならないはずよ」


「了解……あっ!失敗したなぁ。商業神さんと冒険神さんにギルドカードについて異世界と同様にお願いすれば良かった」


「あー。それはちゃんと対応してくれているわ。だから安心して。それから役所では全員にスマホを配布した。人工知能と店舗売上情報サービス、電子マネー決済端末を法律で義務化した。人工知能、パソコン最低1台購入については家庭も義務化の対象にした。ギルドはシンクラを義務化したし、ギルドが動き出した段階から使っているわ。人工知能と店舗売上情報サービスは原則無料化している。異世界と同じくギルドを除いてね」


「あっそうなの?後でお礼を言わないとな。既に原則無料化しているんだ?」


「そう。特例措置として次の税金の申告で税金の計算対象になるのは2月から12月までにしたわ。1月はバタバタしているからね。飲食店等の店舗は街がコピーされた関係で、基本的に追加工事無しで利用出来たから天使の負担無く普及させる事が出来た。だから税金の申告が出来ると判断したわ。……異世界と同じ段階まで進めると言ったわよね?あれは嘘よ」


「いや、本当にありがとう。助かるよ」


「それから人口増加プロジェクトについても進めているわ。多分、恋愛神さんが頑張っているんだと思う。もう既に結婚した人達が結構いるわ。それで結婚後の事を役所で相談に乗っているの。そしてそれに応じて家の広さを決めてあげて引っ越しの対応をしているわ」


「うん。ありがとう。それも助かる」


「それから本とゲームソフト、ゲーム用コントローラーも販売しているわ。どれもかなり売れているわね」


「おー!国の予算にかなり余裕が出来そう!」


「そうね。結論を言うと全ての国で国の予算に余裕があるし、国民は豊かな生活を送っている。異世界で進めている事は一通りやったと思うわ」


「了解!色々とありがとうね。それで火星関係で地球のうるさい国々はおとなしくなった?」


「いえ、まだ懲りずに何度も何度もアレコレ言って来ているわ。最初は面白かったけど流石の私も飽きた。つか面倒」


「はぁ。主にどこの国なの?」


「西側も東側も主要な先進国がうるさいわね。日本とアメリカは同盟関係にあるからまだマシだけど、遠回しに視察させろとか色々と言ってくるわ。人類共通の財産だから云々(うんぬん)と」


「マスコミは?」


「あーそっちもうるさいわ。『異世界からの明確な侵略行為である』とか何とか好き勝手に言っているわ」


「はあぁ~。分かった。そっちは後で対応しよう。まずは火星。皆、業務用プライベートエリアに行くけど問題ない?……大丈夫そうだね。それじゃ行くよ!」


 僕達は業務用プライベートエリアに移動した。う~ん。地球側はどうしよっかな?

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