687 現行システム分析と計画変更
202X年6月11日
「それで本題だけど行政システムを大和王国のクラウドに移しても大丈夫かな?お金がかかるから議会の承認とか必要になる?あっ!行政システムを運用している人達の仕事を奪っちゃうかな?」
「大丈夫です。議会には宗主国命令と説明しますので。それから重要なシステムという事もあり国営で運用管理していたので大丈夫です。現場的にも結構、負担になっていたみたいなので喜ぶと思いますよ」
「あっそうなんだ。なら良かった。それじゃイブよろしくね~」
「了解よ。移行によりシステムが止まることは全くないわ」
「おー!それは素晴らしい。流石はイブ」
「あら?珍しいわね。全てサーバーは無料のOSを使っているのね?」
「あぁ、そうなんです。本当はミリソフト社の『ミリサーバー11』を使いたかったんですが、コスト削減で無料のOSを使う事にしたんです。本当は国の重要なシステムですからあまり良くないんですが仕方なくです」
「ふむ……クライアント端末側も無料のOSを使っているのね?そこから独自のソフトウェアでサーバーにリモートデスクトップ接続をしていると。まるでシンクライアントの様に」
「はい。システム利用現場から『使いにくい』という声が上がってはいるんですが……我慢してくれとしか言いようがないんですね。サーバー機器自体もギリギリ使えるレベルの性能なので現場からも『重いから何とかしてくれ』とは言われるんですが……はぁ」
「同じ技術者としてその気持ち分かります」
「ふむ……クライアント端末はデスクトップパソコンかしら?」
「はい。そうです。それも利用現場から『邪魔だ』とか『セキュリティ的にも良くないからシンクライアント端末を使え』等、色々と言われていますね」
「予定を変更しても良いかしら?先程、『移行によりシステムが止まることは全くない』と言ったけど深夜に止めても良い?」
「深夜なら影響はあまりないので大丈夫だと思います」
「無駄かもしれないけど一応、アナウンスはしたわ。異世界でシンクライアントの構築をしたからそれを基にシステム構築するわね。安心して『ミリサーバー11』に近いOSだから。それからディスプレイ型シンクライアント端末を設置するわ。光一さん、サーバーOSの名前を決めていなかったわよね?」
「あー。そう言えば決めてないね。一般用が『BlueRose One』だから、『BlueRose Server One』にしようか?」
「了解よ。見た目は『ミリサーバー11』と似ているけど設計が異なる上、OSで人工知能を動作させる等セキュリティ対策はしているから安心してね。人工知能がいる上、『ミリサーバー11』と似ているから『使いにくい』という事はないと思うわ。サーバーは高性能だから重いという事もないはず。それからディスプレイ型シンクライアント端末だから『邪魔』とかセキュリティ面での心配もない。もちろん追加費用を要求したりしないから、その点でも安心して。光一さん、それで良いわよね?」
「うん。問題ないよ」
「レイラ。凄すぎて僕はもう言葉が出て来ないよ」
「ライアン、私も同じよ」
「まぁ困惑する気持ちも分かるけどね。僕もITの技術者だから思うのは、今までサーバーの障害対応とか大変じゃなかった?まぁ僕がシステムエンジニアとしてクラウド運用の仕事をしている時も、無料のOSを使っているお客様もいたけどね。障害対応はお客様の自己責任という形にさせてもらっていたね。だって障害発生時にOS開発企業に技術的な問い合わせが出来ないからどうしようもないんだもん」
「そうなんですよ。現場が負担になっていたのはそこです。24時間365日、複数のサーバーを起動させていると、まぁ障害が発生するんですよね。無料のOSなので自己責任で障害調査と対策を講じないといけないので大変でした。OS以外のネットワーク機器やストレージ機器等に関してはちゃんと企業さんから購入しているので、あまり負担にはなっていなかったんですが…はぁ」
「副大統領なのにシステム運用現場の気持ちを良く知っているね?あーもしかして企業で言う最高情報責任者で障害が発生すると叩き起こされるタイプだったりするのかな?」
「国王陛下も良くご存知ですね。その通りです。本当は私ではなくIT担当大臣とかをつくって対応させたいんですが、誰もやりたがらないんですよね」
「そりゃそうだよね~。その気持ちも分かるわ」
「システム障害はサービスが停止しないように冗長化するから問題ないわ。障害が発生したら私と私の部下が対応するからそれも問題ない。ただIT担当大臣はつくりましょう?大和王国からエテルノを派遣するわ。システムの使いにくい所を指摘してもらいたいの。それをIT担当大臣に報告してもらえれば、私が機能を修正したり追加したりするからどうかしら?」
「それはこちらとしても助かります。もう本当に副大統領兼IT担当大臣というのは嫌なので」
「お疲れ様。その気持ち本当に良く分かる……まぁ僕は管理職では無かったけど、間近で見てきたから分かるんだ」
「ご理解いただきありがとうございます」
「ナビィさん、しばらく天使を追加で2万人貸してもらえるかしら?場所は大和王国のマンション前で合流という形で」
「分かったわ。部下に指示を出したけど、増やした方が良い?」
「う~ん。火星と地球で2万人ずついれば今の所は何とかなると思うわ。増やした方が良い時は私から提案するわね」
「りょうかーい」





