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62 目覚めない国王とフォルター帝国民への演説 2

 1年5月30日


「我が国の国王陛下、ここからは省略して国王陛下と言いますね。国王陛下の元いた世界は技術が発達しており、遠く離れた国ともリアルタイムで連絡が出来るそうです。私が今行っている空間投影と同じようなことを民間企業が行っておりそれを全国民、全世界が観ることが出来るそうです。そして先日リア王国が侵略してきた風景を記録し流したような事を防犯カメラという機械が行うことが出来るそうで、それがいたる所に設置されているそうです。更に国王陛下の元いた国は治安が良く少女1人が行方不明になるだけで大騒ぎになるそうです。そんな中、2人目に召喚された少女は目撃者がいる状況で、防犯カメラに映った状態で召喚されたそうです。国王陛下の元いた世界は魔法がない世界なので世界中が大騒ぎになったそうです」


 偵察用ドローンの映像を観ている限り私の話を聞いてくれる人が増えて来た気がする。


「これに国王陛下が元いた世界の神は激怒し、この世界の神界も全ての神が集まり議論をしたそうです。国王陛下が国際会議を開いて各国首脳と話し合った結果、その可能性は無くなったので言えますが、神々の下す結論は良くてこの世界から魔法が無くなる。悪くて破壊神によりこの世界は破壊させる。そういう可能性があったんです。この犯行に関わった全ての犯人は創造神様から国王陛下が聞き出し、創造神様の許可を得て全員死刑となったそうです。現在、皆様がいる地域が無政府状態になっているのはそれが原因です」


 映像を観る限り理解してくれてそう。


「各国首脳が集まった国際会議でこの無政府状態のフォルター帝国をどこの国が併合するか議論になりました。最初は隣国のリア王国にという話が出たのですが、前国王の後始末で余裕がなく、かと言ってドワーフの国も無理。とされ我が国が併合するのが一番、元フォルター帝国の為になるという結論になりました」


 映像をもう一度チェックしてから……うん、大丈夫そう


「つまり長々と話しましたが簡単に言いますとフォルター帝国政府は神々の怒りを買う行動をし全員死刑。無政府状態となった元フォルター帝国を我が国が併合することになったとそういう話です。我が国は拷問や差別などを一切禁止しております。我が国の領土となったからには必ず皆さんの生活が今より改善するよう尽力します。……そうですね。丁度いいので我が国の最先端の街、学園都市の様子を映像で観ていただこうと思います」


(エイドちゃん学園都市の様子を撮影した良い感じの動画の再生お願い出来る?)


(もちろん可能です)


(では「それでは流しますどうぞ」で流してね)


(了解です)


「それでは流しますどうぞ」


 その間、私は空撮の映像を観る。

 皆、驚いているなぁ当然ね。私だって未だに信じられないもの。

 皆、映像を観て興奮しているようだ。良かった。侵略など否定的に受け取られなくて。

 コウイチはいつもこんな感じの気分なんだろうな。常に何が最善かを考えて選択する。

 言うのは簡単だけどそれをするのは大変だよね。

 私は王族だからある程度の覚悟はあったけどコウイチは元はただ普通の平民。

 知らないことがあったって当たり前。皆、得意不得意はある。


 私はコウイチが夢を語るところ、その夢が実現した時の表情が好きだわ。

 コウイチの夢の実現を応援したい。夢の実現のお手伝いがしたい。

 またコウイチの隣を歩いていたい、一緒に色々な景色をみたい。

 ねぇコウイチ…いつまで寝てるの?あなた1ヶ月以内に結婚式があるのよ?

 ……おっといけない涙が出そうになった。今は駄目。後で思いっきり泣けば良いの。


(そろそろ映像が終わります)


(分かったわ)


(映像が終わったら手で合図をするのでよろしくお願いします)


(了解)



 あ、合図された。


「皆さん我が国の街並みはどうだったでしょうか?少しでも希望を持っていただけたら幸いです。あ、もちろん今すぐ皆さんの住んでいる街を更地にして街作りしたりはしません。将来的に徐々にやっていこうと思っています。ご迷惑をおかけしますが現地政府の設置はもうしばらくお待ちください。現地に政府機関が出来ましたら孤児や勉強をしたいお子さん、生活に困っている方で勉強をしたい方を先程お見せした学園都市に招きたいと思います。現地に政府機関が出来ましたらご相談にいらっしゃってください。以上で私からの連絡は終了となります。それでは失礼します」


「はい、お疲れ様でした」


「エイドちゃんサポートありがとう」


「ちょっとお花を摘みに行ってくるわ」


「分かりました。また何かありましたらいつでもお呼びください」


 王族用のトイレに入って鍵を閉める。


「グスン…コウイチのバカ!アホ!グスン、いつまで寝ているのよ!」


 私はしばらく気が済むまで泣きに泣いた。コウイチはいつ目が覚めるのだろう。

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