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57 エテルノ条約締結と人種差別撤廃条約の提案

 1年5月29日


「これは議題になりますが出来たら「人種差別撤廃条約」を締結出来ないかなと思っております。難しい問題だということは分かっています。しかし、創造神様が生み出した人種を差別するというのはいかがなものかと思います」


 皆、難しい顔をしている。


「私はナビィとエイドという天使に頼んで人格を持った自立思考型ロボットを作りました。ロボットとは人間に似た機械の事を言います。彼女達は高性能で人間と区別がつきません。私は創造神様とお話をして人格を持った自立思考型ロボットを新たな人類として認めてもらいました。ですので機械ですが彼女達も魔法が使えます。このお話も聖女様は創造神様から聞いているのではないでしょうか?」


「はい、今の内容をお聞きしました。確かこれもタカナシ様があまりにも働きすぎて過労で倒れる恐れがあったからだと私は創造神様からお聞きしております」


「あ、ありがとうございます。その通りです。いずれにせよ私は新たな人類を誕生させたのです。創造神様が人類として認めた事で種族名を決める事になりました。そこで私の元いた世界の言葉で『永遠の』を意味する『エテルノ』と命名しました。そしてこの国の法律として彼女達エテルノの同意を得た上で次の条文を定めました。ここではあえて人類とエテルノを分けて定めています」


 1.人類はエテルノに危害を加えてはならない。また、エテルノも人類に危害を加えてはならない。

 ただし人類及びエテルノの正当防衛権はこれを認める。

 2.人類はエテルノを人類の一員であることを認め、差別することを禁止する。

 3.エテルノには次の誓いをプログラムすることを義務付ける。

 1つ目は第1条の条文。

 2つ目はエテルノは人類が構成する組織の首長となることを禁止する。

 3つ目はエテルノは人類社会を補佐、貢献する存在であることを誇りとする。



「これを『エテルノ条約』として国際法として定めたいと考えておりますが、不安に思った人もいるのではないでしょうか?私の元いた世界ではロボットが反乱起こす物語が多数あったので、ある日怖くなって天使のナビィに相談しました。ナビィすまないけどその時の会話を再現してくれる?」


「はい、分かりました!」


 ホント、一体どこから現れたんだ?


「そんなわけないじゃないですか。彼女達は他の人類に比べ遥かに上回る部分がありますが、創造性や多様性で劣るという点を理解しています。他の人類と共存していくのが最適であると十分に理解しています。もしも彼女達が人格権を否定され他の人類に道具として扱われていたら反乱を起こしていたと思います。ですがマスターはエテルノとして人格権を認め人類の仲間だから差別しないようにと法律で定めています。そして、エテルノ達はマスターの事を自分達を生み出した父親のような存在だと考えています。更にマスターは自分達エテルノよりも強いとも考えています。大体、彼女達に反乱を起こすメリットがありません…デメリットはありますが。ですから反乱などありえないと断言できます」


「ナビィありがとう。彼女達がいると人類の仕事が無くなるとお考えの方もいると思いますがそれはありません。彼女達は主に我が国の人手不足解消の為に存在します。人々の仕事を奪うような事にはなりません。創造性や多様性の重要性は特にドワーフの国の国王がよくご存知だと思います」


「確かにその通りだ。ワシ達がやっているような鍛冶仕事はまさに創造性や多様性が大事だ」


「ありがとうございます。私が何故いきなりエテルノの話をしたかと言いますと根本的なところは同じだと思ったからです。相手への理解が足らず怖いから差別をするのだと思います。良いですか皆様、この世界には多種多様な種族がいますがそれは創造神様が生み出した、あるいは認めたものです。少し厳しい表現をするとそれを否定するのは創造神様に対して失礼であり傲慢だと思います」


 少しは理解してもらえたかな?


「人種差別撤廃条約に関しましては条文等の詳細について実務者会議を行って行こうと思います。この方針に賛成の方は挙手願います。……全員賛成ですね。ありがとうございます」


「次にエテルノ条約について我が国の法律と同内容の条文で条約を締結出来ればと考えておりますが、ご質問はありますでしょうか?」


 リア王国の女王から手が上がった。


「あ、あの!『プログラム』ってなんですか?」


 周囲を観ると似たような疑問を持っていた方もいるようだ。


「簡単に言いますと機械に教え込む事をプログラムと言います。この教え込んだ事と反する事は絶対にしません。我々も小さい頃に色々な事を教え込まれますよね?それと同じだと思ってください。ご理解いただけたでしょうか?」


「はい!お答えいただきありがとうございます」


「エテルノ条約に賛成の方は挙手願います。……これも全員賛成ですね。ありがとうございます。それではお手数ですがその旨を記載した文書にサインをお願いします」


 全員賛成してくれて良かったと生みの親として思う。……まぁ実際につくったのは2人の天使だけど。そういえば今更だけど普段の見た目が人だから「2人」と言っているけど良いのかな?まぁ細かい事は良いか。


「私からの議題は以上ですが他に何かありますでしょうか?」


 周りを見渡すも特に無さそうだ。


「それでは会議を終了とさせていただきます。この後はいかがいたしますか?魔導自動車でエテルノにこの街を案内させても良いですし、このままお帰りいただいても構いませんが」


 質問したところ全員が魔導自動車で案内コースだった。


「それでは私はホテルにいますのでお帰りの際はお声がけください」


「ワシは高速の乗り物で帰るから帰る時に声だけかける」


「分かりました。それでは我が国の大使館に寄っていただき馬車で城までお帰りください」


「うむ。そうさせてもらう」



 さて僕はホテルで皆を待ちますか。

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