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49 国際会議にて状況説明

 1年5月28日


「聖女様ありがとうございます。創造神様からそこまでお話を聞いているとは驚きました。お蔭様で皆様は真剣に僕の話を聞いてもらえると思います」


 これはホントありがたい。


「これから非常に重要なお話をします。先日のように私が空間投影で世界各国にお話をしたようにせずに、わざわざ皆様に来ていただいたのには理由があります。民間人にこの話をするとパニックになると思ったからです。良いですか?私の話を最後まで聞いてください」


 一度周りを見渡す。


「先日、ある理由から天界に行き創造神様と話をしました。その時に創造神様から『重要なのは過程というか今の状況の説明じゃが…それは後で話す』と言われました。ですので私もそれは後で話すこととして結論を言います。私は『良い話と悪い話があるがどちらから聞きたい』と問われました。良い話というのは『この世界から魔法を消す可能性がある』という事でした。まだ可能性ですが」


 場が重苦しい雰囲気に包まれる。そりゃそうだろうな。


「悪い話というのは『破壊神によりこの世界を壊す可能性がある』という話でした」


 場の空気が更に重苦しいものになった。


「話を遮らず聞いていただきありがとうございます。では何故そういう事になったかを説明します。先日、世界各地でスタンピードが発生したかと思います。その原因は強力な魔素の震動…魔震と呼ばれるものです。魔力の強い方は違和感などを覚えた人もいたと思います。私は魔力が強いので吐血し1回だけ死などの不幸を防ぐ身代わりの指輪が壊れました。つまり指輪をしていなかったら私は死んでいた可能性があったんですね。魔震は自然発生しません。この異常な現象を全ての神が数日かけて全力で原因究明を行いました」


 皆、驚いている。特にブリタニアさんのお父さんリーベ王国国王は驚愕している。

 そりゃ婿が死んでいた可能性があると知ればそういう反応になるよね。


「神界にも色々なルールがあります。原則下界に直接介入しない事や他の世界に迷惑をかけない事などです。その為、魔法も何でも出来るわけではなくいくつかの制約があります。当たり前ですよね?魔法で何でも出来たら世界が混乱することになります。この世界だけでなく他の世界も。したがって神々の部下はその魔法が問題ないかを確認していると思ってください」


 ここまで理解してもらえたか周りの様子をみる。問題無さそうだな。


「しかしフォルター帝国は神々が想定していなかった魔法の使い方をしました。集団で同じ魔法を使うことで神々の部下は魔法の確認を処理しきれなくなりました。フォルター帝国が無理やり魔法を使った事で魔力が爆発し強力な魔震が発生しました。…そうです。各地でスタンピードが発生したのはフォルター帝国が原因です」


 怒りをあらわにする国の代表もいるな。何らかの被害を受けたのかもしれない。


「フォルター帝国がそこまでして何の魔法を使ったかと言うと、私の元いた世界から少女を召喚する魔法です。私の元いた世界から少女を2人召喚しました。目的は召喚した少女を奴隷にして私が先日お見せしたような高度な技術や強力な魔法を使わせたり性的な目的だったそうです。ですが皆様、ただの民間人のそれも少女に大砲や軍艦の作り方なんか分かるわけないと思いませんか?私の魔法だって創造神様によって与えられたものです。私の元いた世界には魔法なんてものは存在しないんですよ」


 フォルター帝国を知る国々の代表は悲痛な表情をしている。


「しかしフォルター帝国の権力者達は頭が悪いのか言語の違いで言葉が通じない相手に無理やり従わせようとして拷問などをしたそうですよ…私が救出した少女2人は2人とも部位欠損が激しく見るに耐えない状況でした。創造神様によると肉体、精神だけでなく、魂が酷く傷ついている…ここまで酷いのはよっぽどの事、だそうです。創造神様が治療をしています」


 状況を理解したこの場にいる全ての人が悲痛な表情や怒りの表情をしている。


「私の元いた世界は情報網が発達していまして遠く離れた国ともリアルタイムで連絡が取れます。更に先日私が全世界にお見せしたような空間投影による情報発信と似た事を民間の企業が機械を使って行うことが出来ます。それを全国民、全世界が観ることが出来る。そんな世界です。魔法がない代わりに技術が発達しているんです。更に私の元いた国は治安が良く、先日リア王国が侵略してきた風景を記録し流したような事を防犯カメラと言う機械が行うことが出来ます。それがいたるところに設置されています。治安の良い国ですので少女1人が行方不明になるだけで大騒ぎになります。更に2人目は目撃者がいる状況かつ防犯カメラのある場所で、この世界に召喚されました。少女が忽然と姿を消す瞬間が記録されたので世界中が大騒ぎになりました」


 一度周りを見渡して様子を確認する。


「要約するとこの世界は他の世界に迷惑をかけたんです。これは神界のルールに違反しています。更に本人の同意無く他の世界から人を連れ去るのも神界のルールに違反しています。僕の元いた世界の神は激怒しているそうですよ。『神界のルールなんて知らない』『他国がやったことだから俺達には関係ない』そう思うかもしれません。ですが最初にお話した結論を思い出していただきたい。我々、人類がそういう態度だと神々はどう判断するかという話です」


 少し間を空ける。


「座席が1つ空いている事からお察しいただいているかと思いますが、フォルター帝国の実行犯は創造神様からお聞きし全員、拘束し死刑が確定しています。それだけの重罪ですから当然ですね。問題は我々がどうするかが重要です。……はっきり簡単に言いますと我々、各国首脳の全員がフォルター帝国のような事はしないと同意すれば良いんです。他の世界に迷惑をかけたり神界のルールに反することはしないと。当たり前であり簡単な事です。もしそんな国あるいは集団が出た場合は全世界で徹底的に叩くと約束するんです。世界初の国際条約がこれというのも残念な話ですが仕方がないですね。皆様、異論等はありますでしょうか?…無さそうですね」


 それではこの世界初の条約締結に進むか。

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