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33 結婚式

 1年4月2日


 ついに今日が結婚式の日だ。

 僕は創造神様に作ってもらったモーニングコートを着て、公園に仮設で作られた建物の部屋で待機している。

 はぁ…なんだか緊張してきた。今更だが結婚式をしないで済ませたくなってきた。

 しかし仮にも…いや、仮でなく一国の国王としてそれは許されないし、新しい国が出来たことを広める必要性がある。

 それにブリタニアさんの晴れ姿を見たい気持ちもある。あんなに可愛い子がドレスを着たらどうなるんだろう。


 結婚式はリーベ王国王都の大きな公園で行う事になっている。

 つまりガーデンウェディングという形だ。

 城内や教会で行うより一般の方にも見てもらえるからこういう形になった。


 人手についてだが僕の国からもエテルノを使ってもらうことを打診したのだが断られた。

 全てワシの国で準備させるので安心してくださいと。


 しかしブリタニアさんに僕の国の文化について聞かれて、ウェディングケーキとケーキ入刀について、行う意味も含めて話したところ是非やりたいという事になりウェディングケーキの準備をナビィとエイド、エテルノに協力してもらって作ってゲートで持ってきた。…ハイパーループでケーキを輸送?そんな事したら大変なことになりそうだからやらなかった。


 それから僕のサポート役はエテルノのフローライトにお願いした。特命全権大使だし。

 そんな事を考えていたら扉をノックする音がした。

 返事をすると丁度、今考えていたフローライトが扉を開けて入ってきた。


「陛下、お時間のようです」


「うん、分かった。ありがとう」


 精神的苦痛耐性上昇の指輪を付けておいて良かった。

 付けていても若干、緊張やストレスを感じるもん。

 そんじゃ、行きますか。


 式場に近付いていくとメンデルスゾーン作曲の「結婚行進曲」が聞こえてきた。

 そうだったそうだった。これもブリタニアさんに話したら「是非お願いします!」と言われて、ナビィとエイドにスピーカーなどを用意してもらった。


「結婚行進曲」と言うと僕が知っている限り2種類あると思う。

 メンデルスゾーン作とワーグナー作の2種類。

 僕はメンデルスゾーン作の方が力強さや高揚感があって好きなんだけど、ブリタニアさんにも聴いてもらったら同じ意見だった。

 僕達は結構、気が合うのかもしれない。


 僕は今、公園に仮設でつくられた建物の扉の前にいる。

 ファンファーレが最高潮になったと同時に2人の係の人が扉を開ける。

 正面に見える祭壇までの道にズラリと並んだ招待客がおり、皆が拍手をしながら迎えてくれる。

 新婦側はもちろんリーベ王国の偉い人達だが、新郎側はエテルノの皆に来てもらった。

 皆、笑顔で拍手をしている。なんだか胸に込み上げてくるものがある。

 バージンロードを祭壇へと向けてゆっくりと歩いていく。

 僕は祭壇を上がる小さな階段の手前で立ち止まり、横へとずれた。ここで花嫁さんを待つ。

 …ますます緊張してきた。


 やがて再び扉が開き、リーベ王国国王とブリタニアさんが現れた。


「これは素晴らしい!」


「おお!なんて素敵なんだ!」


 招待客からだけでなく周りで見ている一般の方から感嘆の声が漏れる。

 それはそうだ。この世界にはまだないデザインの衣装なのだから。

 僕もウェディングドレス自体は見ていたが着ている姿は初めて見た。


 二人はゆっくりとバージンロードを歩き、僕の目の前で止まった。


「コウイチ殿、娘をよろしく頼む」


「はい!」


 リーベ王国国王に答えブリタニアさんの手を取った。

 ブリタニアさんはゆっくりと祭壇へと上がる。皆に一礼し僕も祭壇へと上がる。

 結婚行進曲は止まり辺りに静寂が訪れる。


 神父さんが誓いの言葉を読み上げる。


「新郎コウイチ、あなたはブリタニアを妻とし、病めるときも健やかなる時も、喜びの時も悲しみの時も、愛をもって互いに支え合うことを誓いますか?」


「はい、誓います」


「新婦ブリタニア、あなたはコウイチを夫とし、病めるときも健やかなる時も、喜びの時も悲しみの時も、愛をもって互いに支え合うことを誓いますか?」


「はい、誓います」


「皆さん、お二人の上に神の祝福を願い、結婚の絆によって結ばれた このお二人を神が慈しみ深く守り、助けてくださるよう祈りましょう。ここに大和王国国王と王妃の婚姻を祝福する」


 招待客と周りで見ている一般の方から大きな歓声と拍手が送られる。

 これで僕たちの結婚は正式に成立した。

 生涯の伴侶として、僕はブリタニアと人生をともに歩んでいく。僕達は晴れて夫婦となったのだ。


 魔法で声を拡散するイメージをしてと…

「本日はお忙しい中、僕たちの為にお集まりいただきありがとうございます。若輩者ではございますが、これから2人で力をあわせて、豊かな国と幸せな家庭を築いて参りたいと思います。よろしくお願い致します」


 招待客と一般の方からの拍手が僕らに降り注ぐ。僕らは深々と頭を下げ、みんなに感謝の意を示す。


「それでは一旦、失礼致します」


 僕達は2人で会場を後にする。


 この後は披露宴だ。異世界ということもあり地球の披露宴の流れとは異なり色々と省略したものになる。

 僕達が退場している間に会場には席や食べ物が用意されているはずだ。


 ブリタニアはカラードレスに着替えた。

 少し時間が経ち用意が出来たとの事なので2人で会場に入場する。

 カラードレス姿を見てまた感嘆の声が上がる。

 …カラードレス姿もかわいいなぁ。


 主賓の代わりにリーベ王国国王が挨拶をする。

 長かったがまとめるとこんな感じだ。

 ・2人の結婚を嬉しく思う。

 ・隣国に新たに友好国が出来た事を大変嬉しく思う。

 ・2人が互いを支え合うように、我が国と大和王国も互いを支え合っていきたいと強く思う。

 ・我が国と大和王国が豊かになることを祈って乾杯

 …うん、大体こんな感じだ。10分くらいスピーチしていたから要点をまとめた。


「それではケーキ入刀です」と係の人に言われ2人で協力してケーキ入刀を行う。

 そしてファーストバイトをした。これ結構恥ずかしいな。2人して顔が赤くなっている。

 それを周りの人は温かい目で見ている。


 最後に改めて挨拶をして2人揃って退場した。

 これで挙式から披露宴まで全て終わった。正直、結構つかれた。

 だが結婚した事を再認識しとても幸せな気持ちになった。

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