333 朝に心配される国王
1年9月3日
「コウ……イチ…コ……チ……光一!」
「ハッ」
「良かった。目が覚めて」
「光一、自分の名前、分かる?記憶ある?」
「うん、僕は大丈夫。正気だよ。記憶も問題ない。皆、どうしたの?あっ防音結界解除しよ」
「どうしたのじゃないわよ!鍵かけて防音結界までしていたの?」
「うん」
「あなた声が枯れているわよ。それに身体も凄いふやけているわ」
「あっホントだ。今何時?」
「朝の8時よ!部屋に入ってみるとベッドにもどこにもいなくて探したら風呂に鍵がかかっていて声をかけても反応がないからショックのあまり自分で自分を殺したか、風呂に入ったまま寝て水に浸かって溺れ死んでないか心配してゲートで皆で風呂に入って来たのよ!あなた何をしてたの?」
「え?朝の8時?僕は昨日、皆が部屋を出たのを確認したら風呂に入って念の為に鍵をかけて防音結界を張って叫び続けただけなんだけど……その後の記憶がないね」
「だけって……声が枯れて疲れて寝るまで叫び続けたの?」
「覚えてない」
「この風呂は常に一定の温度を保つから風邪は引かないと思うけど、あなた午前中はベッドで寝ていなさい」
「僕は十分寝たから大丈夫だよ。ホラ普通に立てるし」
「いつも元気なあなたの息子さんが元気ないじゃない!」
「あぁ生命神さんが指輪の効果を強化してくれたからだよ。だから大丈夫」
「身体もふやけているし。良いから午前中は寝ていなさい」
「私のベッド使って良いから」
「紗也華、またベッドを汗で汚したら悪いから良いよ」
「良くない!良いから指示に従いなさい!」
「はい。分かりました」
僕は着替えの服を着て紗也華のベッドで寝る。
「あぁ良い匂いがする。幸せな気分だ」
「それは良かったわ。光一、私は今日はレストランにいるから。今日1日はブリタニアさんとアクアオーラちゃんと過ごして!それじゃブリタニアさん後はよろしくお願いします!」
「分かったわ。紗也華ありがとう」
「ありがとね。紗也華」
「もぅ!あなたは声を出さずに眠ってて!」
「そう言われましてもねブリタニア。眠くないんですよ。眠くなるまで会話してもらる?」
「喋らないでって言っているのに!困った夫だわ!」
「ブリタニア。こうやって2人で1日過ごすの気のせいか久しぶりな気がするよゴホッゴホッ」
「ちょっと!そうね。そう言われてみるとそうかもしれないわ。お願いだからもう喋らないで寝て」
「全く光一くんは手がかかる友人だねぇ」
「生命神さん?」
「生命神様!?」
「その身体と声を治してあげるね」
僕は温かい光に包まれる。
「どう?」
「あーあー。あっ治りました」
「僕と創造神様も心配してたんだよ?君が風呂に入ったきり1晩出てこないから。眠ったままお湯に浸かって窒息死したり、ショックのあまり自分で自分を殺したか心配したよ。魂が天界まで上がって来ない事を祈ったよ」
「スミマセン。叫び続けたら疲れて眠ってしまったようです」
「君は感情の起伏が激しいからね。人間味があって僕は好きだよ。むしろ神々としては今後の長い人生で色々と経験して君が感情のない地球のSFに出てくるロボットのような人間にならない事を願っている。例えば目の前で妻が傷ついても無感情だったり、言動が機械的だったりね」
「それは多分ですが大丈夫です。周りに僕を支えてくれる温かい妻が沢山いるので」
「そっか。それは良かった。それでね。僕が昼に君達が来ることを待たずに来たのには理由があってね」
「なんですか?」
「とりあえず2人とも神界に来て」
「了解です?」
「私も大丈夫よ」
「それじゃ行くね」
天界に来た。
「2人ともこっちこっち」
「あっはい」
「お~よく来たの君が無事で何よりじゃ」
「君達に急いで来てもらったのはリーベ王国の件でね。僕と創造神様の予想外の展開になって正直焦っている」
「僕がやりすぎたせいですか?」
「あぁ~違う違う。僕達は君があれだけすればアルバート国王は防衛大臣を解任すると思っていた」
「君も思ったじゃろ?防衛大臣を解任すれば全て事が丸く収まると」
「神々が地上に介入することは良くないんだけどねある程度コントロールする為に君にアドバイスをした」
「そして君は我々の考え通りに動いてくれた」
「ゴメンね。君をロボットのように操るような事をして」
「いえ、僕もアレが最善だと思ったので問題ありません」
「そう言ってくれると助かるよ」
「父は!アルバート国王は地獄行き決定でしょうか?」
「今、専門家を呼んでいるから結論は待ってほしいけど1つだけ言えるのは昨夜あの事件が起こるまでは無罪だった」
「そう。防衛大臣は色々とやらかしておったがそれは防衛大臣が勝手にやった事じゃ。国王に内容を報告せずにな」
「ゴメンね、ブリタニアさん。僕達も全ての人々の心の中まで把握出来ないから。昨夜の事件はログ……つまり記録だけでは判断出来ない。悪いけど少し待ってね」
「分かりました。スミマセン父が愚かで」
「君が謝るような事じゃないよ」
「ありがとうございます」





