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278 大和語の習得と権力という名の魔物

 1年8月12日


「ウィンドウちゃん、報告はある?」


「はい!グラウベ聖国ですが倉庫に貯まっていた食料は全てまだ食べられる状態でしたので服と一緒に各街に輸送。食品用の中型トラック1台と服用の中型トラック1台の2台で各街に向かいました」


「道中、魔物に襲われなかった?」


「襲われそうになりましたがこちらの大きさを見て逃げて行きました」


「まぁそうなるか」


「はい。炊き出しや服の配布は役所の職員も手伝い行いました。教会関係者含め皆、感謝しておりました。服は魔法でキレイにしてから渡しましたので清潔な状態です」


「報告ありがとう。軍は動ける状態かな?」


「はい。全員、出撃可能です。リーベ王国から北に制圧していきます」


「分かった。2カ国にアナウンスするよ」


「お願いします」


 空間投影をして。


「大和王国国王からリーベ王国とグラウベ聖国の国民の皆様にご報告致します。これより大和王国国防軍が魔物の討伐任務を開始致します。もし見かけても皆様に危害を加えるつもりはありませんのでご安心ください。この作戦が完了したら皆様の生活を向上する計画を考えています。ご理解とご協力の程お願い致します。以上です。失礼します」


「それでは作戦を開始致します!マスター。一言お願いします」


「大和王国国防軍の諸君。魔物を駆逐するぞー!諸君の健闘を祈る。以上だ」


「ありがとうございます。これで士気も上がる事でしょう」


「ナビィ、天使達に依頼していた事何かあったっけ?」


「いえ、今はないはずです。世界各国の各街に仮の役所や役所を設置しましたので」


「分かった。役所での大和語習得の支援をお願いすることは可能かな?」


「可能です。各街に配備しますね」


「お願いします。それじゃ世界各国に空間投影をするよ」


「撮影役と補助はナビィがやります」


「分かった。お願いします」


 僕はトラバント地方やリア王国で繰り返し説明して来た大和語習得のお願いをこれまでの経験から丁寧に分かりやすく伝え、心からお願いをした。特にリア王国での撮影が今回説明するに当たり役に立った。今回は今後のために出来るだけ早めにやってもらうようにお願いをした。


「ハイ、カットです!オッケーです。完璧です。既に各国で役所に人が集まっています。グラウベ聖国もですが役所の場所が分かりやすいように、天使達に上空に色の付いた照明弾のようなものを発光させる案は素晴らしいと思いました。お蔭でグラウベ聖国でも役所に列が出来始めています」


「列の流れはどうかな?」


「天使達が支援しているのもあり列の流れは早いです。識字率の低い世界です。大丈夫です。安心してください」


「エルフの国はどうだろう?ハーフエルフ差別派もいるようだし心配なんだけど」


「それでしたらご安心ください。1つはハーフエルフ差別派は先日、大量に射殺された事。2つは先日の事件を受けてハーフエルフ差別禁止法が制定されました。シルヴィー女王もマスターを真似して空間投影をして語気を強めに説教をしていましたので大丈夫です」


「語気を強めに説教をしたら反発を受けない?」


「正論ですし創造神様やマスターの名前を出して『神界でも人種差別は問題視されており、これ以上くだらない差別をするようなら天罰を食らうと思いなさい』と言っていましたので大丈夫でしょう」


「神界でも問題視されてたっけ?」


「一応、事実ですよ。創造神様や生命神様は懸念をされていましたので。シルヴィー女王も恐らく事前に創造神様に確認した上で発言したのでしょう」


「なるほど。分かった」


「ウィンドウちゃん、各国の各街に役所を設置したけど財務状況はもう確認できている?」


「いえ、まだ一部ですが各国で8割……つまり戦闘に参加した領主や貴族の街は既に不正が明らかになってきています。書類ですので確認に時間がかかっております」


「いや、急がせるつもりはないから大丈夫。しっかりと確認してもらった方が良い」


「いえ、人員を増員して急いだ方が良いと思います。特命全権大使経由で各国の首脳に不正の事実を伝えております。罪が全て明らかになるまで領主や貴族の処分は保留となっておりますので」


「分かった。ナビィ、悪いんだけどお願い出来るかな?」


「分かりました。私自ら行ってまいります」


「埋蔵金が眠っていたりするのかな?」


「はい。領主の館等を収納して役所を設置しようとしたところ地下室が見つかりまして大量の財宝や硬貨……主に金貨ですが、出てきました。それらはインベントリを使い押収しゲートで特命全権大使と一緒に首脳と合い、相談させていただき国に預かってもらいました」


「適切に処理してくれてありがとう」


「はい」


「そっか……」


「マスター?」


「いや、人間はどの世界でも変わらないんだなと思ってね」


「権力という魔物に食われるか上手く利用するかの違いだと思います」


「なるほどね。上手い例えだね」


「ありがとうございます」


「ナビィ戻りました」


「お帰り。お疲れ様。ありがとうね」


「いえ、この程度余裕ですよ」


「今日できる仕事はここまでかな?」


「そうですね。天使は大和語の習得に全力で支援していますし。時間がかかると想定されますので」


「ウィンドウちゃん、魔物の制圧作戦はどれくらいかかると思う?」


「申し訳ありません。現段階ではなんとも言えませんが軍はゲートを使う事を覚えましたし、偵察用ドローンも総動員して魔物を探していますので短期間で行えるのではないかと思われます」


「いや、こちらこそゴメンね。東日本制圧作戦より広大になるから予測出来ないよね。ありがとう」


「いえ」


「それじゃ2人とも今日は仕事を終わりにしよう」


「はい!最近のマスターはお疲れのようですし良いことだと思います」


「うん、お気遣いありがとう」

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