272 地方の統治や今後についての承認
1年8月10日
「まぁいつまでも嘆いていても仕方がない。今後について議論しよう」
「そうですね。その前にシルヴィー女王良いですか?」
「何でしょうか?」
「くだらない話で恐縮ですが私の元いた世界のエルフのイメージは魔法が得意で肉を食べず森の中に住んでいて木の上に家があったりするようなイメージだったんですが、実際の街並みは公園が多いだけで普通の人類の国と変わらないんですね」
「アハハハ。確かコウイチさんの世界は人間しかいないんですよね?」
「はい。その通りです。魔法もありません」
「人間の想像力は面白いですね。確かに私は好んで野菜を食べますがそれは太らないようにするためでエルフも普通に肉を食べたりしますよ。魔法が得意なのはその通りですが、街並みは普通です。ただ自然を愛するのは合っているかもしれませんね」
「そうですか。街の設計をする際はアドバイスいただけると助かります」
「はい。よろしくお願いします」
「皆さん、くだらない話で時間を取ってスミマセン。今後についてですよね。僕の考えとしては地方はエテルノが統治した方が効率的だと面白います。不正防止にもなりますし。今の真面目な領主さんは国で働いてもらったらどうでしょうか?」
「エテルノが統治か」
「はい。生命神さんからも『正直、地方は効率と不正防止の観点からエテルノに任せたかったんでしょ?丁度良いんじゃないかな?』と言われまして今後の事も考えるとそれが最適だと思います」
「ワシもそれが良いかなと思っている。さっきも言ったが人類不審になりかけているからな」
「私も同感です。ただでさえ少ないエルフをくだらない理由で失うことになり女王として非常に残念に思います」
「皆さんはどうでしょうか?私は正直、私の子どもの為にも要所にエテルノを配備したいんです。エテルノはエテルノ間で情報共有が簡単に出来ますので中央と地方がリアルタイムで連携することが出来ます。納税等を含め行政サービス向上の為にも配備させてほしいんです。私は現場の声、国民の声を大事にしています。現場のエテルノに現地住民の方に不便だと感じている事を聞いてもらい改善して行きたいと思っています。どうでしょうか?」
「ワシはそれで良いと思う。皆はどうだろうか?反対の者は手を挙げてくれ。……いないようだな。将来はワシラの娘が産んだ子どもが統治するんだ。良い国造りをしていってほしい。ワシラは全力でそれをサポートする。ワシは責任を感じているんだ」
「何の責任でしょうか?」
「ワシは国を統治出来ているようで目が行き届いていなかったようだ。人口を増やしたいというお前さんの考えに反する結果になり申し訳なく思う」
「私もです。女王としてハーフエルフ差別派がいるのを分かっていながら何もしてこなかった。長年生きていてこれ程、残念に悔しく思った事はありません」
「それはリーベ王国も同じです。娘が襲われた事件があった際に他にも反乱分子がいないか確認しなかった責任を感じています」
「ティア王国も同じだ。私の目が行き届いていなかったようだ。申し訳なく思う」
「オース王国はこれで2度目です。1度目は国を思っての行為だったようですが、2度目は完全に私利私欲等くだらない理由です。私は国王に向いていないのではないかと自信を失っている程です」
「私が言っても説得力がないですが皆さん、自分を責めるのは止めましょう。悪いのは犯人だとそう思いましょう。そうでなければ私もやってられませんよ。過去を悔やんでも仕方ありません。反省は大事ですが未来を考えましょう」
「そうだな。若いものに慰めてもらうとは情けないと思うがその考えも良くないな。建設的に考えよう」
「そうですね。部下に命じてスピード重視で対応していきます。もちろん皆さんには事前にご連絡します。あの思ったんですが2割の戦闘に参加しなかった領主にエテルノの補佐をやってもらおうかなと思います。現地を一番良く知っている方だと思うので」
「そうだな。そうしてもらえると助かる」
「国の全ての地域を国王直轄地としエテルノが代官として現地を管理する事とさせていただきます。次に各国の国民にアナウンスして大和語を仮設の役所で習得してもらいます。次に銀行がある国は銀行の連携サービスを構築します。銀行がない国は銀行を整備して各国の国民にアナウンスします。それと同時に全国民にスマホを配布して新しい街の魅力を動画で伝えます。各国の国民にはスマホから家を購入してもらいます。家の購入費は国の財源になります。家を購入していただく際に土地を売ってもらえばその分を購入費から値引きします。そうして全ての旧街の土地を国有地として国が管理します。もちろん地方は地方の代官が役所で管理します。王城と新街の間はバスという大きな乗り物で人を運びます。駆け足での説明となりましたがまずはここまでを承認していただきたいです」
「ワシは構わないと思う。ワシと同意見の人は挙手……全員賛成のようだぞ」
「ありがとうございます。各国の国民が家の購入をした場合はそれを元に私が街の設計を致します。建設を始める前に各国の王に確認してもらい承認してもらおうと考えています。よろしくお願いします」
「皆を代表して最年長の私から言わせていただきます。こちらこそよろしくお願いします」
そう言ってシルヴィーさんは深々と頭を下げ、それに合わせて皆も頭を下げた。
「そ、そんな頭を上げてください」
「ありがとうございます。急いで国に帰るべきところですがもう少し意見交換させていただけますか」
「もちろん構いません。まだ皆さん疑問点もあると思います。是非どんどん質問したり意見交換しましょう」





