268 各国で不穏な動き
1年8月9日
皆さんが会話している中、僕はトイレに行くと言って席を離れた。トイレに行った帰り念の為人の居ないところで……
(ナビィ聞こえてる)
(はい、何ですか)
(偵察用ドローンを増やしてでも各国の領地の様子を監視しておいてほしい)
(監視はウィンドウちゃんとアクアオーラちゃんに頼んでくれる?内密でお願いと伝えて。2人なら全て監視出来るでしょ)
(そりゃあのスペックなら余裕ですよ。ちなみに理由はなんですか?)
(一時的でも我が国の従属国になることが不満な領主、僕の国の従属国になることで不正をしている領主の不正がバレルのではと考える領主とか……まぁ混乱があってもおかしくないんじゃないかなと思った訳だよ)
(ありえますね。国防軍にはいつでも動けるように伝えておきます)
(よろしく頼むよ。何事もないのが一番なんだけどね)
(マスターの感はよく当たりますからね)
(それじゃ何かあったら叩き起こしてでも知らせて)
(わっかりましたー)
僕は皆さんの元に戻り色々と考えている事を伝えたり雑談したりした。
凄い充実した時間だったと思う。
夕飯もバイキングで皆さん色々な料理を楽しんでくれた。
お酒を勧められないようにジンジャーエールを持って色々な席に行き会話を楽しんだ。
ホテルのスタッフにもグラスが空いたらジンジャーエールを補充するように頼んだ。
夜になって皆、ホテルの部屋に入っていった。
もちろん皆さん王族仕様の部屋だ。風呂も広い。
今日はエリザベスと寝ることになっているので他の皆とは部屋の前で別れた。
生命神のつくった薬を2人で飲み寝た。
エリザベスには明日の朝で良いじゃないと言われたが2人で風呂に入った。
理由は「また今日もなの?」と言われたくないからと適当に誤魔化した。
22時頃に寝た。寝る時間としては普段より早い方だ。
エリザベスには「もう寝るの?」と言われたが「今日は疲れたから」と誤魔化した。
眠りにつきしばらく寝ていたら文字通り叩き起こされた。
いってー!いやステータスで痛みは感じないはずだが気分的に痛かった。
「おはよう御座います。マスター!緊急事態です!」
「おはよう。何があった?」
「大和王国とリア王国を除く全ての国で王都に向けて大軍が進軍する動きがあります」
「ファッ!?それは予想外なんだけど防ぎきれる?」
「200万人の軍を各国に必要な数送れば首都防衛は可能です。ただし相手に犠牲者が出る可能性が高いです」
「それは致し方ない。それはいわゆる、コラテラルダメージというものに過ぎない。軍事目的の為の、致し方ない犠牲だ。そう考えていないとやってられないだろう?」
「よく分かりませんが。仕方ないと考えるしかないですね」
「ホテルのスタッフを使って各国の要人の部屋のベルを鳴らしてみてくれ、それでも起きなければ火災報知器を鳴らすべきだろう」
「はい。同感です。既に送り込んでいます。もう少々お待ち下さい」
「分かった」
「駄目です。お酒を飲んでいましたし完全に寝ていると思われます。火災報知器を鳴らします」
(ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、火事です!火事です!落ち着いて速やかに避難してください。ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、火事です!火事です!落ち着いて……)
「(バッ)え?何々?火事?コウイチさん逃げなきゃです!」
「あぁそうだね1階のロビーに行こうか。その間に説明するよ」
僕は今起こっている事態を説明した。
「火事どころの騒ぎじゃないじゃないですか!それは火災報知器も鳴らしますよね」
ホテルのロビーに続々と人が集まってきた。
ドワーフの国のデルバート国王はパンイチだし、ヒンメル王国のシルヴィー女王も中々、目のやり場に困る格好だなと思っていたらホテルのスタッフがバスローブを着せてくれた。助かった。……いや、今はそういう状況にないんだけどさ。
各国首脳と僕の妻が全員集まると火災報知器が止まった。
「何事じゃ!」
「皆さんスミマセン火事ではありません。その点は安心してください。それ以上の問題です。各国で反乱が発生した模様です」
「なんじゃと!?」
「ヒンメル王国もですか?」
「はい。部下からは全ての国で大軍が王都に向けて進軍する動きがあると聞いております。事後承認となり申し訳ありませんが緊急事態でしたので各国の王都防衛のために大和王国の国防軍を派兵しました」
「何故気付いた?相手は何が目的だ?」
「デルバート国王、私はある懸念から各国の領地を監視するように部下に命令していました。その懸念とは我が国の従属国になることが不満な領主、僕の国の従属国になることで不正をしている領主の不正がバレルのではと考える領主とか、日頃から不満のある領主とか色々といそうだなと思ったんです。狙うなら王が不在だと思われる今晩だろう。一気に攻め込めば簡単に制圧できて反乱成功というわけです」
「なんじゃと……ワシは失望した」
「私も長年生きて来ましたがこうなるとは思ってもいませんでした」





