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263 未来の話とテアと自己紹介

 1年8月9日


 昼食は前回の国際会議と同様にバイキング方式だ。

 人それぞれ好みが異なるからこの形にした。


 今は紗也華と寿司を皿に載せている。


「光一、地球の通貨の歴史なんて良く知っていたわね」


「独自通貨にするメリットは何か気になって地球に帰った時に調べたんだよ」


「あなたも大変ね。政治や経済について勉強した訳でもないのに全世界を支配下に置くことになるとわね」


「僕の知識の無さは困っているところだけど娘や息子の就職先が決まったのは良かったのかなと思うよ」


「子どもの将来を縛るなど反対と神界で言っていたのに?」


「今でもその気持ちはあるけどリア王国の件も考えると仕方ないのかな?悪い話でもないかな?と思うことにしたよ」


「私や彩花の子どもも国王や女王になる可能性もあるのかしら?」


「質問に質問で返して申し訳ないけど望んでいるの?」


「まだ分からないけど母親としてはそういう選択肢もありかなと思うの。地球ではなくこの世界で育てる事を決めたから」


「紗也華や彩花の子どもが国王や女王になる可能性はあるよ。この世界、未開拓エリアが多すぎるから」


「例えばアメリカ大陸とかかしら?」


「そう。まだ地図を見てないから分からないけど、アメリカ合衆国は州という国の集まりでしょ?州ではなく王国としても良いのかなって思っている」


「そっか。私達が子どもを沢山産む理由が出来たわね。女としてあなたとの子どもは沢山産みたいと思っているの」


「なんで?妊娠って大変でしょ?」


「そうなんだけどね。女の本能なのかな?素敵な男性との子孫を沢山残したいというね。あなたは神だしそういうのがあるのかも」


「そうなんだ。僕は妻の考えを尊重するよ。強制する気も無ければ拒否する気もないよ。よっぽどの事は流石に拒否するかもだけど」


「あなたのそういうところが好きよ。よっぽどの事を拒否するのは当然の事よ。いつも尊重してくれてありがとう」


「こちらこそいつも助かっているよ」


「特に何かした覚えはないけど?」


「その何気ないちょっとした事でも僕はありがたく感じているんだよ」


「そう。今後ともよろしくね」


「こちらこそ。それより席に座ろう。ドワーフ国王の席が空いているからそこで良いかな?」


 ホテルでよくあるように丸い机に複数の椅子があるタイプの会場になっているんだ。


「良いわよ。新しい婚約者とも話したいし」


「デルバート国王ご一緒にしてもよろしいでしょうか?」


「もちろん構わない。歓迎するよ」


「ありがとうございます。娘さんの勢いに押されて娘さんのお名前を聞くのを忘れていましてお聞きしたかったんですよ」


「そう言えば突然の事だったからな。色々とあったしワシも忘れてた」


「今日は色々と司会役をしていただき助かりました」


「いや、構わない。それより娘だ!テア自己紹介しようか?」


「私はテアと言います。今後ともよろしくお願いします。お世話になります!料理は得意です!」


「僕はコウイチ・タカナシと言います。料理が得意とは凄いね。よろしくね」


「ありがとうございます!」


「私はサヤカ・タカナシよ。あっ。結婚する前から苗字はタカナシだったの。光一とは親族とか兄妹ではないわ。フォルター帝国が私達の元の世界から召喚する条件に光一と同じ苗字の人を指定したの。だから私ともう1人の被害者である彩花は光一と同じ苗字なの」


「事件の事は聞いています。大変でしたね」


「そうね。でもそのお蔭で光一と出会えたから今では前向きに考えているわ。あっ私は18歳よ。よろしくね」


「年上の方でしたか。よろしくお願いします」


「僕の妻の彩花と紗也華以外は皆17歳だよ。あぁ婚約したし敬語じゃなくても良いんだよ?強制はしないけどね。彩花も敬語のままだし」


「そうですか。う~ん。私は敬語の方が自然なのでこのままで行こうかなと思います」


「娘はワシの家でも敬語だったからな。そういうキャラだと思ってもらえば良い」


「また後日、妻達の事を紹介しますが彩花と紗也華以外の妻達は全員妊娠しています。全員双子を産む予定です」


「全員双子とはまたどうして?偶然ではないだろ?」


「生命神さんのアドバイスでダンジョンを攻略しましたら金の宝箱から妊娠促進薬が出て来まして……」


 僕は妊娠促進薬について説明した。


「なるほど。そういう事か。子沢山で良いことだ英雄色を好むとも言うしな」


「こちらの世界でも英雄色を好むという言葉があるんですね」


「お前さん達の世界でもある言葉なのか。どの世界でも変わらないものだな」


「私も子ども沢山欲しいです!」


「親の前で言うな。コウイチさん、娘に優しくしてやってください」


「はい。もちろんです。僕は妻が嫌がることは絶対にしませんから。常に妻の考えや想いを尊重しています」


「そうか。本当に人格者だな。流石、神様だ」


「ありがとうございます」

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