259 第2回国際会議開始
1年8月9日
妻達は着替え終えて国際会議場にゲートで移動した。
皆、色々な服だがかわいい。
議場のドアが開いた。どうやら妻達は祖国の隣の席に座るようだ。彩花と紗也華は僕の両隣。
皆、席についた。
「今日の議題はなんだ?」
ドワーフの国のデルバート国王が尋ねてきた。
「はい。今日の議題に関連する話ですので議題に入る前に少しよろしいでしょうか?」
「コウイチ進めて」
リア女王が声をかけてきた。そう今日は女王の立場で参加している。
「リア女王ありがとうございます。昨日、お恥ずかしい話ですが我軍の軍艦が奪われました」
「なんだと!どうなった?」
「デルバート国王、結論を言いますと無傷で取り返し犯人も無傷で捕らえました。あ、ニコランド国王、犯人はそちらに引き渡す形でよろしいでしょうか?」
「はい。構いません。と言っても全員死刑が確定しているので、リア王国さんで処刑していただいても構いませんよ」
「それではリア女王、オース王国に手間をかけるのも申し訳ないのでこちらで処理しましょうか?」
「そうね。そうしましょう」
「ありがとうございます」
「ん?どういうことだ?」
「デルバート国王、説明しますね。犯人を自白魔法で自白させたところオース王国のとある辺境伯の指示だと分かりました。犯人は15名いずれも辺境伯の軍の人間です。犯人から計画が失敗した場合、辺境伯軍でリア王国に侵略する予定だと聞いたので急ぎニコランド国王にご報告し、ニコランド国王の要請により大和王国の国防軍が辺境伯と関係者、軍を速やかに制圧し確保。ゲートの魔法でオース王国の王都に移送しました。犯行理由はリア王国とオース王国の生活環境の格差にあるようです。事前に創造神様や生命神さんから警告されていましたが防げなかったのは残念に思います。創造神様と生命神さんにはこう言われました『国際会議を開いて話し合うのでは遅い』と……何の事かまでは教えてもらえませんでしたが恐らく昨日の事件の事でしょう」
「ニコランド国王、拘束した連中の処遇はどうなったか教えていただけますか?」
「はい。まず主犯である辺境伯については一族郎党処刑が確定。ただのメイドなどは解放しました。辺境伯軍については辺境伯を尊敬する者も多いため解放すべきか悩んでいるところです」
「なるほど理解しました。ありがとうございます」
「私が神々の警告に従い対応していたら防げた事件ですので命が失われる事、非常に残念に思います」
「だからあなたは自分を責めなくても……」
「リア女王、分かっています」
「私もオース王国国王として悪いのは犯人であり大和王国国王が自分を責める必要はないと思います」
「ありがとうございます。今日の議題は事件の要因となった国家間の格差是正についてです」
「どういう事でしょうか?」
「シルヴィー女王、現在、トラバント地方……元フォルター帝国ですね。それとリア王国の街は学園都市のような街になっているんです。水は井戸から水を汲まなければならない、毎日お風呂に入れない。夜は明かりがないから寝るしかない。一方で家の中で簡単な操作で水が出る、トイレも快適、毎日お風呂に入れる、夜は明るく出来る。更に色々とサービスが充実している。この格差の不満が爆発したのが昨日の事件ですね。うちも大和王国の傘下に入りたいと」
「なるほど。オーエス大陸は噂が広がり易い環境にある。不満が各地で広がると暴動になりかねない訳ですね。我々アーシア大陸は今の所はその心配はありませんが」
「その通りです」
「ワシの国も危ないという事だな。国際会議を開いたんだ何か案があるのだろう?」
「その前に私の子どもの話をしても良いですか?無関係ではないので」
「構わない」
「僕が支配する国の次期国王以降には天使がつくようにしてあるそうです。聖女やエルフの国の女王に特殊な能力があるのと同じだと。次期国王に天使がつく理由は2つ。1つは道の軌道修正。2つ目はエテルノを生み出す力。次期国王以降と言っても僕の子孫でない人は対象外だそうです。僕は新神なので子どもの寿命が長いんですが僕は人間ではなく新神なので相手の血に合わせるそうです。例えばエリアナの子どもはハーフエルフではなくエルフと言った感じに。クレマリーも同じです。狐獣人が産まれます」
「それはエルフの女王としては嬉しい話だわ」
「シャーロットの子孫は代々、聖女になるそうです。僕の血の影響で」
「それはグラウベ聖国としては喜ばしい話だが何を言いたい?」
「創造神様に言われたんですよ。『この際、全ての国を支配下に置いてはどうだろうか?』と」
「何だと!」
「私も生命神様から言われました。『私の子孫をグラウベ聖国の聖女として国を導け』と」
「つまり聖女が教皇より上に立つと言うこ事か!?そんな話は認めない!」
「僕も本当は嫌ですよ。ですがアーロイさん。神々を信仰する国の代表が神々の言葉を否定するのはどうかと思いますよ」
「そ、それは……ほ、本当に神が言ったかは分からん話だ」
「そう来ますか。僕は生命神さんにこう言われました『君は既に気付いているはずだよ。国家間の格差が拡大し危険な状態だと』」
「そして創造神様はこう言っていたわね『光一くん、ワシら神々が口出しすべきでないのにそれでもアドバイスする意味を考えてくれんか?』」
「僕は生命神さんにこうも言われました『どうか真剣に考えてほしい。支配下に置くと言っても直接統治する必要はない。リア王国のように将来、君の子どもが大人になった時に国王になれば良いと思う』とそれで『国際会議を開いて話し合ってみます』と言ったら先程言ったように『それでは遅いんだけど』と言われたんですよ」
「言われたね。そして遅かったね」
「そう。僕が神々に助言された時に『世界各国を大和王国の支配下に置いて生活環境を改善します!』と宣言していれば昨日の事件は防げたんです。だから後悔しているんですよ。昨日の事件の犯人である辺境伯は手段を誤りましたが領民を思っての行動なら申し訳なく思いますよ。自白魔法をかけて真意を聞きたいところです。もし領民の為を思っての行動なら情状酌量の余地があると思います。被害は出ていませんし。ニコランドさん」
「そう……ですね。未遂といえば未遂ですし事情を聞かずに処刑するのも後味が悪いですね。処刑は来週になっていますのでその間に大和王国国王に真意を聞いてもらえればと思います」
「それは助かります」





