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21 後処理とお姫様

 1年1月29日


 盗賊っぽい服装の人達を倒しホント面倒なことになりそうで胃が痛い気持ちだなぁと思っていたら。


「ヴェスター!もう大丈夫なの?」


 馬車からなんだかとても可愛い女の子が出てきた。

 耳が少し長いからエルフなのかな?


「ひ、姫様!外に出ては危険です。お戻りください」


「でも敵は全て倒したのでしょう?」


「それはそうですが…」


「あら?お隣にいる方はどなた様でしょうか?」


 あっ、声をかけられた。ここは答えるべきだろうな。


「はい、私はコウイチ・タカナシと申します」


「あら?苗字があるということは貴族の方かしら?あ、失礼。私はこの国の王女のブリタニアです」


 王女だったぁ!面倒事に巻き込まれるの確定した気がする。


「私は貴族ではありませんが、参政権はありますね」


 嘘は言っていない。ただの平民だと後々厄介な気がするから!


「あ、そうなんですか。スゴイですね。私は一旦馬車に戻りますので後で御礼を含めお話させてくださいね」


 何がスゴイのか分からないが触れないでおこう。

 後、出来ればお話せずに帰りたい気分なんだけど…はぁ仕方ないか。ええいままよ!



「ヴェスターさん、もしよろしければ敵の尋問をお手伝い致しますよ…良い案があるので」


「おお、どんな案か聞かせてもらえないかな?」


「その前に少し伺いたいのですが、盗賊の場合と捕虜の場合で対応、処罰は変わりますか?」


「盗賊の場合は縛首か犯罪奴隷として死ぬまで鉱山奴隷。捕虜の場合は立場によって対応が変わるな」


「ヴェスターさんは敵は盗賊だと思いますか?それとも別に心当たりがあったりしますか?」


「戦闘時の動きと装備、人数からして盗賊ではないだろう。恐らくここの領主の兵士だろうな」


 あーやっぱり?それって面倒だよなぁ。…はぁ。


「それでは1人ずつ盗賊と捕虜で対応が変わることを強調して尋問すれば良いと思います。後はそうですね『一国の姫を襲った極悪人の盗賊』として家族がいるであろう街に首とともに通知をするとか脅せば素直に喋ると思いますよ」


「なるほど…ではそのように1人ずつ離して尋問していくとしよう」


 それから大体、1時間くらい経った頃、ヴェスターさんがやってきた。


「皆、特に普通の兵士は素直に喋ったよ。恐らく司令官と思われる奴は最後まで抵抗して話すことは無かったが」


 まぁそりゃそうだろうね。司令官クラスはいずれにせよ罪が重いからな。


「早速、早馬を出して国王に伝えるとする。アーマンド!この紙を持って至急、国王陛下に伝えろ!」


「はっ!承知しました!」


「ところで君は歩いてここまで来たのか?」


「はい。そうです。のんびり歩きながら来ました」


 本当は魔導軽自動車を使ったんだがそんな事言えないわな。


「そうか。タイミング良く君が来てくれたおかげで犠牲者が出ずに済んだ。改めて感謝する」


「いえ、お役に立てて光栄です」


「それでだな。姫様の要望でもあり、今回の事は国として礼をしたいとのことで…姫様と同じ馬車に乗って王城まで来てもらえないだろうか?」


 あー、これ一応聞かれているけど断れないやつだよね。

 行きたくないがうまく断る理由も浮かばないし…はぁ仕方ない。


「承知しました。大変光栄に思います」


「そうか!それは良かった!姫様も国王陛下もお喜びになることだろう」


 そして僕は馬車に乗り込み、後ろに40人の捕虜(?)を引き連れて王城へと向かう。



「それであまり聞き慣れないお名前ですが、タカナシ様はどちらから来られたのでしょうか?」


「はい、姫様。私は海外の国から来ました」


 嘘は言っていない。海外どころか界外だが間違っていない。


「まぁ!そうなんですか!…ところでタカナシ様。姫様ではなくブリタニアと名前で呼んでください!」


「わ、分かりました。それでは失礼してブリタニア様。私のこともコウイチと名前で呼んでいただけますと幸いです」


「…様も敬語も要らないのですがそこは仕方ないですね。徐々に交友を深めて行きましょう。それで、コウイチ様の国は何という名前なのでしょうか?」


「そうですね。私の国は日本…ジャパンとも呼ばれていますね。そこから来ました」


「どちらの国名も聞いたことがないですね」


「遠い海の外の国ですからそこは仕方ないと思います」



 こうして色々と質問されながら徐々に王都に向かって行ったのであった。

 王族の馬車だけあって座席にクッションがあるがそれでも乗り心地はあまり良くない。

 王都に到着するまでに車酔いして嘔吐しないように気を付けよう…

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