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225 謁見で商業ギルドギルマスと会話

 1年8月5日


「あぁ面倒くさい。非効率的だしこれは悪しき習慣だ。前例主義、既得権、権威主義の最たるもので、さっさとやめたらいい。これを皮切りにいろいろと改革をやっていきたい」


「こ、国王陛下?」


「リアもそう思わないか?」


「私も面倒な手順だなぁと思うわ。こんな面倒な手順は止めた方が良いと思う」


「ランドンさん、商業ギルドに呼んでいただければ訪問したのにどうしてですか?」


「国王陛下をお呼びするなど恐れ多いと思い、こちらから訪問させていただきました」


「だとしても会議室で面会するだけで良いじゃないですか?」


「いえ、国王陛下が自ら依頼された事ですので正式な場の方が良いと考えました」


「ご存知の通り僕はただの元平民です。確かに私の元いた国でも王族のようなものは残っています。国事行為として任命式等をする事もあります。しかし、このように上から見下ろすような形では無く対等な目線で行っています。更に災害などが発生した際には自ら現地に行き国民と同じ目線で会話しています。相手が座っていれば座って会話していました」


「はい」


「というわけでナビィ、お客様が座れる椅子と玉座と同じ高さになるように台を作ってもらえないかな?」


「わっかりましたー皆さんに少し下がってもらうように言ってもらえますか?」


「お手数ですが皆さん、立ち上がって少し下がってもらえますか?」


「は、はい」


 皆、立ち上がって少し下がる。するとさっきまでギルマス率いる皆さんが居た場所に台と快適そうな椅子が現れた。


「それでは皆さんお座りください」


「そ、そんな恐れ多い」


「ほぅ?国王の指示に従えないと?」


「いえ、失礼致しました」


 皆、恐る恐る台に上がって席に座る。


「とりあえずこれで良いでしょう。僕は常に国民目線を心がけています。国民の声は大切ですからね。国王としての立場は理解しています。しかしそれは上から国民を見下ろす形で示すべきではないというのが僕の考えです。もちろん国王と国民の距離感は大切だと思います。近すぎても問題になりますし、遠すぎても問題です。要はバランスが大事だと考えます」


「リア女王はどう思うかな?」


「私はあなたの考えを理解できるわ。形で上下関係を表すのは時代遅れなのでしょうね。ランドンさんは率直にどう思われます?」


「私が意見するなど恐れ多いと思います。しかしお2人はそのような回答を望んでおられないでしょう。私は国王陛下のお言葉がこの国の未来、この世界の未来なのだろうと思います。国王陛下によって止まっていた時間が動き出したように私は感じます」


「僕は創造神様に500年、時間が止まったままの世界を建国する事で動かしてほしいと言われました。僕の元いた世界の歴史は色々な事がありました。この世界は僕の元いた世界からみて100年以上前の状態だと思ってください。逆に言うと100年以上進んだ世界から僕は来たんです。500年時間が止まっていたんですから皆さんが変化に戸惑われるのは当然の事だと思います。ランドンさんが感じられた事はまさにその通りなんです。今後も僕が時代遅れだと感じた事は改革していこうと思います」


「流石、国王陛下です。創造神様に選ばれただけあります」


「いえ、僕が創造神様に選ばれたのは偶然なんですよ。ただ創造神様は選ばれたのが僕で運が良かったというような事を言っていましたが。まぁそんな事はどうでも良いんです。用件を済ませてしまいましょう。依頼したのが昨日なのに随分と早かったですね」


「はい、最優先で対応させていただいた為で決して手を抜いた訳ではありません。元々、商業ギルドにはランク制度がありますから信頼できる商人を探すのは意外と簡単なんです。それに地下鉄を整備していただいたので商人を王都に呼び寄せるのも簡単でした。ただ一点お詫びがあります」


「何でしょうか?」


「スーパーマーケットの職員として食品を扱っている商人を採用する話ですが全員に断られました」


「理由は何でしょうか?」


「先祖代々守ってきた店を守りたいからと言われたのでそれ以上は何も言えませんでした」


「なるほど。それなら仕方ないですね。気持ちは分かりますから構いません」


「しかし、そうなるとスーパーマーケットの職員をどうしようかと悩むところでして……ちなみに全員、大和語を習得したので大和語で大丈夫ですよ」


「大和語で会話出来るのは助かります。職員なら問題ないですよ。信頼できる商人は見つかっているんですよね?」


「はい」


「そうであれば例えば主婦の方でも店員に出来ますよ。スーパーマーケットに店舗売上情報サービスを導入すれば簡単な操作で御会計が出来てお釣りは機械が自動的に出すので計算する能力も必要ありません」


「なるほど」


「御会計をする場所をいくつにするかや店員の数は専門家である商人さんにお任せします。商品をどれだけ仕入れて仕入れ値はいくらでいくらで売るかもお任せします。食品を扱っているお店が残るという事ですので新たに食品市場をつくります。そこから仕入れていただくのが良いと思います。食品は市場の車が各店に運ばせていただきますよ」


「そこまでしていただけるんですか?」


「はい。そうしないと食品の輸送が大変だと思いますから」

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