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222 リア王国の公用語が大和語に

 1年8月5日


 城の前に出てきた。


「ねぇリア?」


「なに?」


「この世界でも敬礼はこれであってる?」


「合ってるわよ。ちなみに敬礼された時の答礼は右手を左胸に当てる。意味は『私の命はあなたにお任せします』。後は国民は国歌斉唱や国旗掲揚の際に国旗に向けて右手を左胸に当てて『帰属します』という意味でやることがあるわね。まぁ敬礼に答礼ではなく敬礼で返しても良いんだけどね。敬意を表する訳だから何もおかしくないわ」


「この世界でも基本的に同じなんだ。軟禁されていたのによく知っているね」


「母から常識を学んだのよ」


「なるほど。それじゃ行こうか」


 僕は敬礼しながら衛兵さんに声をかける。


「お疲れ様です。国王と女王です」


「こ、国王、へ、陛下!?女王陛下も。お、お疲れ様です。ご案内しましょうか?」


「いえ、大丈夫です。ありがとうございます」


「はっ!失礼致しました」


「程々に頑張ってくださいね」


「はい!ありがとうございます!」


「アクアオーラちゃん、会議室で良いんだよね?」


「はい、アクアさんからもそのように伺っています」


「ありがとう」


「いえ、お役に立てて嬉しいです」


「可愛いなぁ」


「あ、ありがとうございます」


 会議室に到着した。一応ノックして誰も居ないことを確認してから中に入る。

 前に来た時と同じ席に座って待つこと数分。扉がノックされ答えるとアクアさんと10人が中に入ってきた。

 大きな会議室だから余裕で全員入って座れる。


「お待たせしました」


「いえ、今来たところです。あっナビィ!ありがとう」


「いえ、お役に立てて何よりです」


「早速ですが彼女達に名前を付けてあげてもらえますか?」


「それでは失礼して右から1人目がインフィナイトさん、2人目がインペリアルトパーズさん、3人目がエクリプスさん、4人目がエメラルドさん、5人目がエレスチャルさん、6人目がエンジェライトさん、7人目がエンジェルシリカさん、8人目がオウロベルデさん、9人目がオケナイトさん、10人目がオニキスさん……これでお願いします」


 皆から感謝の言葉がかけられる。


「あなたよくそんなにポンポンと名前が出てくるわね。宝石の名前の子もいたし」


「天然石……パワーストーンって僕の元いた国では言うんだけどその石の名前を名付けているから」


「いや、それでもよくそんなに石の名前を覚えているわね」


「オンラインゲームのキャラクター名を付けるのによく見ていたからね」


「オンラインゲームって紗也華や彩花がやっているようなパソコンで遊ぶものの事?」


「そうだね。その一部だね。ネットに繋がないオフラインのゲームもあるから」


「へー」


「それで法整備はどうでしょうか?」


「今も私達は脳内で処理を進めていますが基本的に日本の法律を応用しながら作成を進めています。しかし手間なのが日本語から英語に翻訳する作業ですね。単語1つでも意味が変わりますから」


「そんなところにも弊害があるんですね」


「はい。正直に申し上げますとこの国も日本語化してほしいです。処理が楽になるので」


「あ、アンケート結果を見てみよう。賛成100%。理由『国王陛下の気持ちが伝わったから』『勉強しなくても文字の読み書きが出来るようになるなんて幸せです』『やっぱり姉妹国は同じ言語が良いですよね』など」


「あぁ識字率も低いからね」


「識字率が低いのに何故、回答出来たんだろう?」


「簡単な単語なら書けるレベルの人が多いからだと思うわ。全く出来ない人は出来る人に教えてもらうとか」


「あぁなるほど納得した……ナビィ役所の準備は出来ている?」


「はい。専用のスタッフを用意しています」


「分かった。ありがとう。あっアクアさん以外はお仕事に戻っても大丈夫ですよ」


「そうですね。私以外は席に戻ってちょうだい」


 皆、口々に「失礼します」と言って部屋を後にした。


「今、宣言と案内しちゃっても良いですかね?」


「はい。お願いします。宣言いただいたら翻訳作業をストップします」


「それでは空間投影で国民に挨拶しますね」


「はい。見守っています」


 空間投影をしてっと。


「国民の皆さんお騒がせします。国王です。城の会議室から失礼します。アンケートの回答ありがとうございます。これよりこの国の公用語に大和語を追加します。基本的には皆さんに大和語を使っていただきたいです。世界共通語である英語は今後は他国とやり取りをする時に主に使っていただきたいです。役所の準備は出来ています。皆さんお手数ですが役所へお越しください。今後は基本的に大和語を使っていただきたいのには理由があります。今後、国は基本的に大和語を使います。城に来て現場の声を聞いて分かった事ですが、法整備は私の元いた国を参考に進めています。なので英語だと翻訳作業が大変で法整備が遅れてしまっていました。また、今後も新たに国としてサービスを提供する際に正直に申し上げますと英語版をつくるのが面倒です。それから識字率の問題もあります。例えば冒険者ギルドの依頼票などを大和語へ統一すれば全国民が文字を読むことが出来ます。もちろん英語も併記するのは構いません。しかし今後、国民生活を豊かにする為にも大和語に統一しましょう。皆様のご理解とご協力をよろしくお願いします。以上です。失礼します」


「国王陛下ありがとうございます。お蔭で作業効率がかなり上がります。法整備は専門家である我々にお任せください。国王陛下は新サービスの考案や方針を示すのが仕事ですので、実務は我々が行います」


「はい。今後ともよろしくお願いします」


「こちらこそです」


「あ、ご存知かもしれませんが首都に新たに大型貨物船用の港をつくったので物資不足解消に役立つと思います」


「はい。存じております。色々と考えていただきありがとうございます。助かります」


「また困ったことなどがありましたらいつでもご連絡ください」


「はい。その際はよろしくお願いします」


「それでは失礼しますね」


「はい、お疲れ様でした」


 そうして僕達は城を後にした。

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