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219 賢者モードと日本語

 1年8月5日


 朝食から帰って来たら9時になってしまった。

 朝食の最中も謝罪してきて許すって言っているのにうるさいなーと思っていたらブリタニアの「2人ともしつこい」の一言で黙った。

 ブリタニアに「ありがとう」と言うと「あなたも大変ね」と言われた。本当に大変だよ。

 アクアオーラちゃんとリアと一緒に書斎に入る。


「ナビィ」


「おはようございます……なんだか今日は疲れ切っていますね」


 僕はナビィに朝の出来事を話した。


「それは大変でしたねー賢者モードですね」


「なにそれ」


「今のマスターの状態を指す言葉です」


「へー勉強になった」


「さて仕方ないから仕事するか。まずはナビィ、銀行のATMでスマホも使えるようにしたと思うけど新機種に機種変更した時に移行できるようにしてあげて」


「賢者モードでお忘れかもしれませんが役所の窓口で新スマホを配布する際に口座情報も連携しますので自動的に移行されますよ」


「そういえばそういう手順だった気がする。ありがとう」


「いえ、ですのでトラバント地方でも銀行のATMでスマホで手続きが出来ますね」


「2つの国があってごっちゃになっているんだけどトラバント地方の銀行にATMあったっけ?」


「銀行にはATMがありますよ。政府公式サイトでATMでスマホが使えるようになった事を記載しています」


「分かった。ありがとう。アクアオーラちゃん念の為にニュース番組でもその事を伝えてもらうようにして」


「分かりました!」


「アクアオーラちゃんから報告はある?」


「はい。リア王国、トラバント地方、学園都市でも新スマホの配布が進んでいます。混雑はしていますが対応可能な範囲です」


「ありがとう。そうか学園都市もあることを失念していた。問題ないなら良いんだ」


「マスター、お疲れですね」


「複数の国で同時進行で話を進めているからね。頭がパンクしそうだよ」


「他に報告はある?」


「はい。食料の出荷作業ですが効率化出来たことにより順調に進んでいます。貨物機と貨物船で輸送を進めています。貨物機は各国への輸送を主にやっております。リア王国に港をつくった事から貨物船を倍の20隻まで増やすことを提案します」


「分かった。ナビィ出来るかな?」


「リップルの部隊に造船させます」


「ありがとう。ナビィから報告はある?」


「はい。リア王国の地下鉄が完成しました。それから学園都市も完成しています。今は旧街をつくらせています」


「それであればリア王国でも店舗売上情報サービスを始めたい」


「それならナビィが数分でつくりますよ。大和王国のシステムをコピーするだけなので簡単です」


「それから静かになったリア女王に相談なんだけど」


「私に何のご用でしょうか?」


「リア王国の公用語に大和語を追加したい。理由はいくつかある。まず姉妹国で言語が異なるのは面倒。次に今後、娯楽を提供していくには表現の幅が広い日本語を使う事になる。バーチャルアイドルの動画やテレビゲームなど。そして最後に僕の言葉は相手に合わせて自動翻訳されるけど、言葉のニュアンスが正しく伝わっているのか疑問だから。駄目だろうか?」


「私は良いと思います」


「あのさぁ、大人なんだから朝のゴタゴタを引っ張るのは止めようよ」


「ごめんなさい。本当に反省しているんです」


「だから許すってば」


「でも信用してくれないって……」


「分かった信用するからそれで良い?」


「はい……」


 リアは咳払いをしていつもの調子を取り戻そうとしている。


「それで改めて聞くけどどう思う?」


「そうね。その重要性は理解できるから良いと思うわよ」


「ナビィはどう思う?」


「姉妹国と言えばイギリスとアメリカ、オーストラリアが同じ英語なのと同様に共通にしても良いと思いますよ。なんなら世界の公用語を英語のように大和語にする勢いでも良いと思います」


「後は国民が理解してくれるかだなぁ」


「店舗売上情報サービスをつくりました。一応、英語と日本語が選べるようになっています」


「ありがとう。今、ナビィがさらっと言ったけど僕からしたら英語と日本語の問題なんだよなぁ」


「そうですね」


「なんでこの世界は英語しかないんだろう?」


「ナビィが思うにこの世界は地球を参考につくられたんですよね。地球の世界共通語と言えば英語ですよねぇ」


「そんな理由?まだ異世界独自の言語なら分かる。だけど英語だから何でって思ってしまうんだよ。いや、英語を否定している訳ではなくて日本人としては面倒だなって思うんだよね」


「それなら学園都市も完成した事ですし撮影に行きましょうか」


「アクアオーラちゃんゲート開ける?」


「分かりました!やってみます!」


 ゲートが開き中に入る。


 学園都市のスタジオだ大和王国の学園都市の背景はブルーだが背景がオレンジになっているからリア王国に来たのだろう。


「国王陛下、初めましてアナウンサーのアリスです」


「国王陛下、初めましてカメラマンのクロエです」


「初めまして国王のコウイチ・タカナシです」


「私達お会いできて感激しております」


「ナビィ、リア王国用の気象衛星を配置してあげて」


「分かりました!……出来ました!」


「航空・宇宙産業系学部でデータの受信を確認しました。今、『のぞみ』がデータを解析しました。明日は晴れです」


「はやっ。大和王国の天気予報でもトラバント地方は晴れと予報が出ていました」


「はい。存じております。明日無事に結婚式が出来ますね。おめでとうございます」


「ありがとうございます。それでは撮影にご協力をお願いします」


「はい!」

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