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207 リア王国の建設計画に困惑する女王

 1年8月4日


「ナビィから何か報告はある?」


「特にないです。今はタスクがない状態なので」


「ですよねー」


「という事はやっと私の出番かしら?」


「うん。これを見てもらえるかな?」


「この色が濃いものが新しくつくるもので薄いものが既にあるものっていう認識で大丈夫?」


「うん、その通りだよ」


「どれどれ……」


 リアが一通り見終わるまで待つ。

 しばらく待っていたらリアから声をかけられた。


「あなた……これは……」


「やっぱりまずかったですかね?」


「全体的にヤバいでしょ?」


「あ、やっぱり?いやぁ遊びすぎたかなぁ?」


「いや、まずくはないよ。……ただこれはやり過ぎじゃない?」


「どの辺が駄目でしょうか?」


「……あなたそんなに自信がないの?」


「いや、ある意味自信はありますよ?ただ自分の思うようにやり過ぎたかなって思うわけで」


「うん、やり過ぎているわ。ナビィこれ実現できるの?」


「はい。部下の天使が頑張れば。日数はかかりますが」


「嘘でしょ?」


「いや、お気持ちは理解出来ますがこの国の首都と学園都市の存在を考えていただければお分かりいただけるかと思います」


「あのぉ。どの辺が気になりますか?」


「全部よ全部」


「例えば?」


「この学園都市は何?」


「いや、あのですね。各街に幼稚園や小学校、中学校を設置したけど、高校や大学を考えた時にそれは各街につくれないなと思ってですね。だったら面倒だから大和王国にある学園都市と同じものをつくれば良いやって思ってね。その第03学区の幼稚園や小学校と第04学区の中学は要らないかなと思ったんだけど、新街から通う人もいるかな?学園都市に住む人もいるかな?と考えてつくりました」


「この地下鉄は?」


「やっぱり都市間の移動を乗り物で出来たら便利じゃないですか。国営でお金を取れば上手く行けば国の収入になるし、各駅停車だけだと不便だと思ったので複々線……電車の上りと下りで2本ずつあるタイプですね。これをつくれば急行や特急で高速移動が出来て便利じゃないですか」


「この埋め立てされて造られた港は?」


「やっぱり埋め立てはマズイですかね?でも港があれば物資を船で大量輸送できるので……例えば食料ですね。便利だと思います」


「警察署と消防署と消火栓と病院については?」


「やっぱり治安維持のため犯罪があったら犯人を捕まえる為に警察という組織が必要だと思ったんですね。紗也華が日本で事件に遭遇した際に対応した警察官と同じですね。消防署と消火栓は火事の際に燃え広がらないように消火する為に必要だと思います。消防署には病人や怪我人の搬送をする任務もあり病院に運び治療する。治療できるようにしたかったんです。子どもを産みたいけど不安だという女性の意見もありましたし」


「この交番って何?」


「日本と同じ様に各所に交番があれば何かトラブルや事件があった際にすぐに警察官が現場にいけると思いましてつくりました」


「警察や消防、病院の人員はどうするの?」


「教育して人間が出来るようになるまでエテルノが対応するしかないと思っています」


「あなた自覚がないようだけどこれは大事よ」


「そんなにですか?」


「法改正と国民に説明して理解してもらう必要があるわ」


「ナビィお城の地下につくったサーバールームってまだ余裕ある?」


「そりゃもう余裕がありすぎますよ」


「お、お城の地下に何つくったって?」


「サーバールーム」


「ナニソレ」


「分かりやすく言うと銀行システムや住宅購入アプリのサービスを提供するために高性能な機械を設置したわけですね」


「そりゃもう地球に負けないレベルの高性能さですよ」


「聞いてない気がするんだけど」


「……うん、言ってないかもしれない駄目かな」


「はぁ……あなた本気出しすぎよ!必要性は理解している。国民生活が便利になると思う。でも工事はまだしないで」


「僕思うにですね。ヒビキさんとコダマさんがやっているようにニュース番組を始めてはどうかと思うの」


「どういう事?」


「リア王国さん用に気象衛星を設置します。その情報を元に毎日、天気予報をすれば便利だよね」


「気象衛星って何?」


「この世界は丸いのは知っている?」


「知らないわ。本当なの?」


「ナビィ、この世界の宇宙の様子。恒星を空間投影出来る?」


「出来ますよ。はい」


「この赤く燃えていてデカイのが太陽。ナビィ、僕達がいる星はこれで合ってる?」


「合ってますよ」


「この小さな玉が僕達が住んでいる星。よく僕の元いた世界を地球と言うじゃない?」


「言うわね」


「リアも日本語を習得したから分かると思うけど。漢字で書くと『地』と『球』」


「なるほど地面が丸いから地球なのね」


「そう。だから日本語だとこの世界も本当は地球なんだけどね」


「なるほど」


「それで小さな玉の周りを回っているのが月。これを日本語で衛星と言うんだ。月のように僕達が住んでいる星の周りを回る人工的な機械を人工衛星と言うんだ」


「へー」


「宇宙に機械を設置して宇宙から雲の様子を観測出来るようになれば天気を予報できる。明日は雨ですよ。来週は晴れですってね」


「私はあまり観てなかったけどヒビキさんがそんな事を言ってた気がする」


「同じような事をリア王国でもやれば例えば農家さんは『明日は雨だから雨に備えなきゃ』とか暮らしに役立つ」


「確かにそうね」


「僕の元いた世界では昔は軍事機密だったんだけど今では国民に公表するようになっている」


「なんで軍事機密だったの?」


「戦争中に敵地の天気が分かれば戦略を立てられるから」


「なるほど確かにそうね」


「でも多分だけど今じゃ世界各国が世界中の天気を予報できるから軍事機密で無くなったんじゃないかな?」


「へーってそれをリア王国でもやるの?」


「うん」


「あなたが本気を出すとこうなるとは思わなかった」


 リアは何故か頭を抱えている。なんでだろう?

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