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193 結婚式について国民へお願い

 1年7月30日


 僕は書斎に入る。

 本当にここが完全に仕事場になっているよな。

 まぁ仕事が出来ればどこでも良いじゃないですか。


「ナビィ、ただいま~」


「マスターおかえりなさい。何事も無かったですか」


「あの事件以来、警戒しているのもあって何事も無さすぎたよ」


「ということは基本的にマンションにいる感じですか?」


「温泉に行って楽しんだり美味しいものを食べに行ったりした以外はそんな感じ」


「それはそれで良いと思いますよ。ゆっくり休むのも大事です」


「そうだね。さてゆっくり休めたし仕事しよう」


「はい」


「来週は結婚式だけど準備は大丈夫?」


「はい。それはもう大丈夫です。控え室や着替え用の仮設のテントを建てる準備は出来ていますしバージンロードは白にしました。あっ……彩花さんと紗也華さんの宗派を聞くのを忘れていました!今、聞いてきます!」


「いってらっしゃい」


「お待たせしました」


「数秒しか待っていないけどね」


「お2人とも特に宗派はないようで良かったです。バージンロードは白で良いかと聞いたら大丈夫でした。バージンロードは使い捨てになると思います」


「日本人的にはもったいない気もするけど屋外で使うし仕方ないか」


「はい。丸い机と椅子も用意しています。これも先程、確認しましたが今回はお父様とお母様のみの参加ということでした。マスターの場合はお父様とお母様、弟様が来られると認識しております」


「うんその認識で合っているよ」


「本来ですと左右で新郎側、新婦側と別れますが、今回は新婦側が前にテーブルが2つ。後ろの真ん中に新郎側と三角形の形にさせていただきますね」


「うん、それも仕方ないし大丈夫だよ。2人の家族もそんなにこだわらないと思う。僕から1つだけ良いかな?」


「何でしょうか?」


「結婚式や披露宴に市民が乱入しないように警察を多目に会場の周りに配備してほしい」


「はい。それはもちろん。スーツを着させましょうか?」


「いや、市民に警察だと分かりやすいように制服でお願いする。場合によっては隣街から増員しても良い」


「分かりました」


「とは言え多くの国民に観てほしいが混乱は避けたい。仮設でライブ会場のようなものはつくれないだろうか?」


「ライブ会場ですか。つくれますよ。階段状にして席をつくります。周りを囲うタイプではなく普通のライブ会場のように前方を観るイメージで合っていますか?」


「うん、それで合っている」


「時間制にして一定時間が経つと交代という感じが良いかもしれません。居座られる事の回避やスムーズに交代させるために転移魔法を使うことにします。収容人数は多くしても観られないと思うので1,000人にします。転移魔法は我々天使が1人ずつ付きますので安全です」


「分かった。他にないかな?」


「まだあります。結婚式ですが偵察用ドローンを使ってネット配信しようと思います。私からは以上です」


「分かった。これから撮影に行ってこようと思う。良いかな?」


「構いませんが何の撮影ですか?」


「結婚式のアナウンスと国王からのお願いを撮影する予定」


「なるほど流石です。事前にトラブルを防止するためですね。ありがとうございます」


「うん。でもそれはこちらこそありがとう。ウィンドウちゃん」


「はい。既にヒビキさんとコダマさんには連絡済みです」


「ウィンドウちゃんありがとう。ナビィも撮影の様子みる?」


「よければ観てみたいです」


「それじゃ3人で行こうか……あ、天使も人で数えて良いのかな?」


「私としても面倒なので構いませんよ。意図が伝われば良いんです」


「それじゃゲートを開くね」



「スタジオに出てきた。あ、ヒビキさんとコダマさん!おはようございます」


「おはようございます!」


「おはようございます。打ち合わせしましょう」


「はい。今日は私と彩花と紗也華の結婚式についてアナウンスする内容です。日程と国王からのお願いをさせてもらいたいです」


「分かりました。ヒビキちゃん、それじゃ準備しよう」


「お2人とも席に着きましたね。じゃぁ3、2、1……」


「皆さんこんにちは!アナウンサーのヒビキです。今日はお客様がおります。大ニュースですよ。では国王陛下お願いします」


「皆さんこんにちは。国王です。もう名前は良いよね?僕が国王だと認識してくれればそれで良いです。お待たせしました私と彩花と紗也華の結婚式の日程と詳細が決まりました。日程は丁度来週の8月6日です。直前の発表となり申し訳ないです。ですが理由があるんです」


「国王陛下、理由は何でしょうか?」


「はい。私達の結婚式を多くの国民の皆さんにみていただきたい。ですが人が集まりすぎると混乱します。私達の結婚式をきっかけとしたトラブルは避けたいです。せっかくの結婚式ですから、皆が幸せにみていただかないと困ります。その為の対策を準備するのにお待たせすることになりました。そこで国王からのお願いです。結婚式はトラバント地方の新京都の役所の目の前にある大きな公園で行います。周りからみていただくのは構いませんが、トラブル防止の為、警察官の指示に従ってみてください。国民の安全の為にも警察官は多目に配備する予定です。その点はご理解ください」


「そうですね。せっかくの結婚式ですから皆、トラブルは避けお祝いしましょう」


「はい。私の出身国ではイベントの際に混雑のあまり人々が押し倒され踏まれ死亡した事例もあります。そうした事故は避けたいのです」


「なるほど。国王陛下の出身国でそういう事例があったからこそトラブル防止に力を入れて入るんですね?」


「はい。また多くの国民の皆様にみていただくため座席を1,000席ご用意します。座席数が少ないのは申し訳ないですがご理解ください。座席は時間制でして一定時間が経つと転移魔法で転移することになります。1人に天使1人が付いて転移魔法を使うので危険性はありません。ご安心ください。国王からのお願いです。座席から立ったり移動したりしないでください。ルールを守っていただけないと安全の為、退場していただく事になります。ご理解とご協力の程お願い致します」


 僕は頭を下げる。


「また結婚式だけでなく披露宴というイベントも行います。そちらも同様にみていただければと思います。結婚式と披露宴の様子は生配信させていただきます。遠方で見に行きたくても行けないという方もそちらでみてください。私からの案内は以上です。私達の結婚というイベントを幸せに皆が楽しくみていただくために改めてご理解とご協力をよろしくお願いします」


「国王陛下ありがとうございます。国王陛下の想いは皆に伝わったと私は思います。せっかくのイベントです。皆で楽しく盛り上げましょう」


「カットーはいオッケーです」

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